TOPアメリカン・プロレステリトリー(NWA) →Memphis Wrestling:Best of Memphis part1

Memphis Wrestling:Best of Memphis part1の分析


名勝負 なし
好勝負 ノーDQ:ジェリー・ロウラーvs.テリー・ファンク (3/23/81)

@リック・フレアーvs.ココBウェア(Memphis 11/18/85)
 黒人レスラーの強みとしてバネのある動きというものがあるが、
 もう一つには体にエネルギーが詰まったような動きというものがあります。
 ココは後者の方向性の技でフレアーの牙城に迫っていく。
 試合運びの技量に関しては雲泥の差があるのものの
 ココはその差を認識しているからこそ
 試合運びは完全にフレアーに委託し、指示を読み違えない事に力を注ぐ、という決断が出来ている。
 後半はフレアーが制圧する展開となり、
 一進一退よりもスリーパーの攻防、4の字の攻防など絵になるスポットの配置に重きを置いていますね。
 フレアーが常に先を見据えた試合運びを行い、
 最後こそダンディーの乱入というエンディングだったものの
 ココのキャリア・ベストの試合を作り上げました。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

AノーDQ:ジェリー・ロウラーvs.テリー・ファンク (3/23/81)
 やっている事は拳や噛みつきぐらいのもの。
 誰にでも出来る乱戦です。
 そんな乱戦をどれだけ本気で出来るのか。
 そしてダウンではないふらつく受け身によって
 その乱戦の軌跡を空間的にどう描かせるのか。
 乱戦の至上命題を純粋に遂行した内容です。
 ロウラー・アップからの最高の拳、
 当時珍しい椅子攻撃による滅多打ちで最後までストレートに盛り上げ切りました。
 ぎりぎり好勝負。

Bジェリー・ロウラー、ダッチ・マンテルvs.ビル・ダンディー、バディ・ランデル(3/10/86)
 タッグとはいってもこの面子ですから拳が主流。
 拳の抑揚と受けの移動によって成り立つ内容です。
 ダンディー、ランデルはロウラーを孤立させると
 ロープで首を絞めたり連携技を叩き込んだりと
 思ったより幅の広い攻めを繰り出し流血にまで追い込みます。
 終盤はロウラーが定番のロウラー・アップを仕掛けます。
 これに対しヒールが羽交い絞めにしてチェーン攻撃を狙うも誤爆という
 いつもと違う流れになると秩序が保てなくなったという事かノー・コンテストに。
 最後のエンディングがいまいちですが
 ロウラーxダンディーのMemphis一の抗争の魅力がタッグとして最も上手く表現された試合でしょう。
 まあまあ良い試合。

Cストレッチャー・マッチ:ファビュラス・ワンズ(スタン・レーン、ジャッキー・ファーゴ) vs.ムーンドッグス(5/2/83)
 前回の試合でムーンドッグスがスティーン・カーンの首をロープに絡ませて締め上げレフェリー・ストップで勝利、
 レーンは新しいパートナーとしてジャッキー・ファーゴを迎えこの試合に臨んだ、という経緯があります。
 試合はいきなりゴミ箱攻撃で流血する展開。
 控えがコーナーに戻って通常タッグの流れになるのかと思いきや
 控えがどんどん凶器をリングに投げ入れていきます。
 メンフィス独自のトロフィー大のリング・ベルまで投げ入れられて
 息もつかせずに凶器の種類を変えひたすらに相手をしばいていく。
 実に単純ですがここまで突き抜けていると面白いですね。
 最後はスティーブ・カーンが2x4を持って乱入してきて数十発撃ち込んでリベンジ。
 終わってみればストレッチャー・マッチのルールがどうだったのかは意味不明で、
 現代で再現すれば凶器を使っただけのリベンジという名のスカッシュ・マッチになりそうですが、
 素晴らしくエネルギーと憎しみに満ちた内容。
 中々良い試合でした。
 
Dジェリー・ロウラーvs.リック・フレアー(8/14/82)
 制限時間が10分、TVスタジオでの試合です。
 恥をかかされたフレアーがあっさり主導権を握るも
 スリーパーで窮地に陥ったりする内容。
 フレアーらしい追い込まれて逃げの防衛戦になるかと思いきや
 逆にNWA王者として、試合前のアピール通り10分以内に倒してやる、と逸るストーリーになっています。
 4の字を決めるも時間切れ。
 フレアーから5分延長を申し出るという信じられない展開になります。
 延長戦の内容はラフを交える中でロウラーの得意の形に持って行き、
 最後の最後でフレアーがベルトを持って逃亡、リングアウトといういつもの形に落ち着かせました。
 試合としては特筆するものはないものの
 ノン・タイトル戦、NWA王座戦のプロモとしてのストーリー・テリングは見事なものです。
 まあまあ良い試合。

Eジェリー・ロウラーvs.ランディ・サベージ(4/9/84)
 サベージの間抜けな姿を見せながら
 序盤はまずまずの密着レスリングを見せます。
 サベージが場外に出して支配権を握る展開へと持って行き
 大まかな流れで盛り上げる方針を立てます。
 ダイビング・ダブル・アックスで追い込む等
 技の使いどころは適切ながら素晴らしいという印象は抱かないですね。
 やはり大局の為に切り捨てている部分、いや諦めている部分があります。
 最後はラニー・ポッフォがレフェリーの注意を逸らしている隙に
 サベージが禁止技のパイル・ドライバーを叩き込みます。
 しかしレフェリーに食ってかかった隙にロウラーが丸め込みというドラマチックな幕切れ。
 見応えのある内容ながら通常のプロレス寄りの内容ならこれがロウラーの限界かな、と思いますね。
 平均的な良試合。

Fテキサス・デス・マッチ:ジェリー・ロウラーvs.バン・バン・ビガロ(9/7/86)
 前半は焦らしていて展開になりそうな前振りもスルーしています。
 しかしビガロの動ける巨漢としての魅力が最大限に作り出されていきます。
 ビガロがロウラーの拳に対して自分の身を浮かせる受け身をしっかり取っていて、
 逆にロウラーのビガロの拳に対する受け身もまた見事。
 コーナーでブローを食らって浮き上がるさまからはえぐさが伝わってきます。
 テキサス・デス・マッチというルールを活かして
 フォールを簡単に取るだけのビガロの強さと
 フォールを取られながらも復活してくるロウラーの意思の強さを表現しました。
 当時のフォール後、30秒のレスト・ピリオドを取りダウン・カウントを数えるというルールにフィットしていますね。
 後半ではビガロがロウラーの拳に対して映画ばりに吹っ飛ぶという
 この試合通して最高の受け身を披露し大きく盛り上がりました。
 その後はスリーパー合戦やロウラー・アップ、乱入してきたラリー・シャープの椅子攻撃という展開重視となり
 魅力的な潰し合いからかけ離れ、少しグダつく部分もありましたが、
 この試合を帰結させるストーリーとしては必要不可欠と納得するに十分な展開だったのでOK。
 最後は両者10カウント・ダウン、先に起き上がった方が勝ち、という珍しいフィニッシュ方法でしたね。
 中々良い試合。

(執筆日:10/1/11)

注目試合の詳細

AノーDQ:ジェリー・ロウラーvs.テリー・ファンク (3/23/81)
 ロウラーが攻めるとテリーが逃げる。
 コーナーに振り蹴りつける。
 テリーがたまらず場外に出る。
 ロウラーが迫ると再び場外に逃げる。
 戻ってきて組む。
 テリーがロープに押し込んでエルボーを打ち下ろす。
 場外に落とすとエルボーを打ち下ろしアトミック・ドロップ。 
 リングに戻る。 
 (カット?)
 戻ってきたロウラーにジャブを叩き込みレッグ・ドロップ。
 フィスト・ドロップへ。
 ロウラーはかわすと殴りつけていく。
 ジャブ。
 テリーはふらつき場外に転げ落ちる。
 ロウラーが場外に下り殴りつける。
 実況席のゴングにぶつける。
 (カット?)
 テリーが流血した様子。 
 両者リングに戻る。
 ロウラーが殴りつけジャブ。
 セカンド・ロープから飛び倒れたテリーの頭部にストンピング。
 カバーするもジミーが杖でちょっかいを出してくる。
 場外で威嚇してからリングに戻る。
 テリーが殴りつけヘッド・バッド。
 四つん這いでヘッド・バッド。
 流血した傷口にかみつき血を噴き上げる。
 コーナーでかみつく。
 傷口を殴りつけていく。
 腹にパンチをいれチョーク。
 レフェリーが引き離す。
 張り手を打ち込み殴りつける。
 場外に落とす。
 ジミーが殴りつける。
 リングに戻ってきたロウラーをファンクが殴りつける。
 殴りつける。
 ロウラーが耐えていく。
 ロウラーが肩紐を外す。
 ジャブを耐えると殴りつける。
 殴り合い。
 殴り飛ばす。
 ロープに走り殴り飛ばす。
 セカンド・ロープから飛びフィスト・ドロップ。
 カバー。
 ジミーが椅子を持って入ってくる。
 ロウラーが捕まえ殴り飛ばす。
 テリーが椅子を広い背後からロウラーの脚に叩き付ける。
 2発、3発と脚に叩き付ける。
 レフェリーが椅子を没収。
 テリーはロウラーのニー・パッドをずらしている様子。
 スピニング・トー・ホールド。
 ロウラーが何とか耐え殴りつけて逃れる。
 ジミーが再び椅子を差し入れ。
 テリーはレフェリーを押しのけるとロウラーの脚に椅子を叩き付けようとする。
 ロウラーはかわすと椅子を奪いテリーの脚に叩き付ける。
 何度も叩き付けていく。
 たまらず場外に転げ落ちたテリーの後を追い何度も足に椅子を叩き付ける。
 リングに戻ると10カウント。
 ロウラーがリングアウトで勝利。

試合結果

@リック・フレアーvs.ココBウェア(DQ)(11/18/85)
AノーDQ:ジェリー・ロウラーvs.テリー・ファンク (リングアウト)(3/23/81)
Bジェリー・ロウラー、ダッチ・マンテルvs.ビル・ダンディー、バディ・ランデル(ノー・コンテスト)(3/10/86)
Cストレッチャー・マッチ:ファビュラス・ワンズ(スタン・レーン、ジャッキー・ファーゴ) vs.ムーンドッグス(5/2/83)
Dジェリー・ロウラーvs.リック・フレアー(10分時間切れ→再開→リングアウト)(8/14/82)
Eジェリー・ロウラーvs.ランディ・サベージ(4/9/84)
Fテキサス・デス・マッチ:ジェリー・ロウラーvs.バン・バン・ビガロ(9/7/86)