Houston Wrestling:Best of Houston Wrestling 1981の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | ビル・ロビンソンvs.ドリー・ファンクJr.(1/16/81) |
@ビル・ロビンソンvs.ドリー・ファンクJr.(1/16/81)
1981年という絶妙な時代のマッチアップというのが良かったのでしょう。
最初のレスリングは70年代のリアルさで見応えあり。
続いてドリーが腕に狙いをつけてきたロビンソンにバック・エルボー。
ロビンソンが場外転落の派手な受け身を見せると、
ドリーも椅子を叩き付けるという派手な演出。
そしてこれで感情的になったロビンソンに対し、
ドリーが今度は自分が場外で間を置きます。
レスリング外で描く明確な心理戦の
ストーリー・テリングは当時では珍しかったですね。
この心理戦で優位に立ったドリーが主導権。
ドリーのコンディションが良く、
佇まい、間合いによる凄味の表現が非常に素晴らしい。
怖さを感じさせる程ですね。
ロビンソンも受け手の表現から
技狙いを上手く織り込み、
彼らのプロレスが80年代のエッセンスの先取りにより最大限に輝いた印象です
ぎりぎり名勝負。
(執筆日:8/?/20)
A3本勝負:ニック・ボックウィンクルvs.ティト・サンタナ(Houston Wrestling 11/20/81)
ロング・マッチのじっくりグラウンド。
起こしてグラウンドに戻して、教科書通りの試合運びです。
逆に言えば時間を稼いで汗の量でセットアップする試合運びとも言えますね。
15分を超えた辺りからニックがラフ殺法。
あわやを凌いで先取するとふらふらのサンタナを追い込みます。
リングを広く使って前半とのメリハリがついていますね。
サンタナの一発逆転にトータルで完成された試合です。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:1/?/23)