TOPアメリカン・プロレステリトリー(NWA) →St. Louis Wrestling:Classic St. Louis Wrestling Vol.5

St. Louis Wrestling:Classic St. Louis Wrestling Vol.5の分析


名勝負 なし
好勝負 パット・オコーナーvs.リック・フレアー

総時間は2時間30分。

セントルイスで放送されていたWrestling at the Chaseという
番組を収録したシリーズになります。

残念ながらチャプター無しです。
メニューはありますがPlay AllとBonus Footageだけ。

TV用ということで基本的に試合時間制限は10分、
メインが20分となっています。

4/12/81のエピソードより
@ボビー・ジャガーズvs.トミー・シャープ
 実力差があってヒールのジャガーズがキャリー。

Aアート・クルーvs.バロン・フォン・ラシク
 こちらも格上のラシクが
 独特の怪しさを漂わせながらナチの妖獣っぷりを披露。
 最後は当然ブレイン・クローで幕引き。

Bマイク・ブロッドvs.ケリー・フォン・エリック
 素早い展開で進めていき
 ブレイン・クローをロープ・ブレイクで逃れるという伏線から
 最後はストマック・クロー、逃れようとするマイクを担ぎ上げ
 クローを決めたままスープレックスというナイスなフィニッシュで幕。
 やはりエリック兄弟は魅せてくれます。

Cブルース・リード、ルーファスRジョーンズvs.ケリー・ツインズ
 ブルースは後にブッチと改名し
 現在WWEで絶賛ブレイク中のDamnおじさんシモンズと
 タッグ・チーム、ドゥームを組むレスラー。
 ルーファスはジャンクヤード・ドッグっぽい感じ。
 相手はそっくりのケリー・ツインズ(でも禿げている割にはそこまで上手くない)。
 悪くないのだけれども、どうもパッとしないタッグでした。

Dアンドレ・ザ・ジャイアントvs.ジョーズ・エストラーダ、ジョニー・ロッズ
 名物アンドレのハンデ戦。
 まったく敵なし。
 
ここでジャック・ブリスコが馬場に
NWA王座を奪われた(貸した)一戦のハイライトを(8/8/75)
(かなり画質悪いです。)

5/10/81のエピソードより
Eブルース・リードvs.ボビー・ジャガーズ
 ジャガーズが良いなぁ。
 しっかり試合を作っています。
 只クライマックスが今ひとつか。

Fパット・オコーナーvs.リック・フレアー
 本DVDの目玉。
 60年代の男vs.80年代の男。
 魔術師とネイチャー・ボーイの邂逅。
 ああ素晴らしいカードじゃないか。
 そして内容も期待を裏切らないのである。
 オコーナーは既に54歳にもなるがまだまだ健在。
 序盤はオコーナーが執拗に腕を取って
 それにフレアーがどう対抗するかというもの。
 中盤はフレアーが執拗にフロント・ヘッド・ロックで
 それにオコーナーがどう対抗するかというもの。
 場外スポットを皮切りに終盤へ。
 フレアーが脚攻めから4の字狙い。
 防がれて再び狙うフレアーにオコーナーが拳を浴びせ、
 ここでフレアーが出血大サービス。
 この後スリーパーを食らったフレアーが転落で逃れ、
 場外でもスリーパーをかけてきたオコーナーを
 鉄柱にぶつけると、ここで伝家の宝刀4の字。
 そして4の字を解くと悠々とリングに戻りカウントアウト勝利を収めるフレアー。
 見事な幕引きでしたね。
 大満足の好勝負でした。
   
GJJディロン、マイク・ケリーvs.ルーファスRジョーンズ、ケリー・フォン・エリック
 ディロンのレスラー時代の映像とは珍しい。
 試合はできず、すぐ終わった物の
 表現は後の名マネージャーぶりを彷彿とさせるものが。

Hテッド・デビアスvs.ボビー・ガレット
 違う団体の映像で途中からスタート。
 こことは違ってかなりスピード感があります。
 デビアスのその若さに似合わぬ、しっかりとした動きが見物。

8/2/81のエピソードより
Iケン・パテラvs.ケリー・フォン・エリック
 力自慢のヒール、スピード、テクニックのアイドルと
 それぞれの構図を明確にしているので
 やや粗い物の面白いですね。
 
Jキャロル・サマーズ、ジル・フォンテインvs.ジョイス・グレイブル、ウェンディ・リッチャー
 女子タッグ王者のグレイブル、リッチャーと
 挑戦者の実力が違いすぎますね。
 特にリッチャーが一人飛び抜けています。
 動きにしろ戦法にしろ大変分かりやすくてよろしい。

ここから特典
(本編よりやや画質が悪くレスラーがダブっているのが見えます。
特別気にする程ではありませんけれど)
@ディック・マードックvs.スティーブ・ホール
Aキング・コング・ブロディvs.テッド・レイノルズ
 両方ともビッグ・ネームが一方的に
 攻め込むエキシビション・マッチ。
 5分超の程度をかけて自身の魅力を紹介します。  

B3本勝負:マイク・ボイエーvs.ブライアンStジョン
 ボイエーは後にUWFというテリトリーを設立した(?)
 アマレスの下地がある黒人アフロな選手。
 一方のジョンは派手な技を好む金髪選手。
 緩急をしっかりつけて(やや形式的すぎる嫌いもあるが)
 20分時間切れの熱戦になりました。
 只ジョンが急の部分で大技を出しても
 カバーに全然行かないのが勿体なかったですね。
  
総評
 相変わらずこのシリーズは良いですよ。
 今回もオコーナーvs.フレアーという
 必見の試合があるので
 クラシカル・ファンは是非。
DVD Rating:★★☆☆☆
 (執筆日:12/10/09)

注目試合の詳細

Fパット・オコーナーvs.リック・フレアー
  オコーナーはストラットを真似して見せる。
  組み合おうとするフレアーのタイミングを外すとアーム・ドラッグ。
  フレアーは立ち上がるとロープに振る。
  オコーナーはショルダー・タックルを決めるとアーム・ドラッグ。
  フレアーは立ち上がるとヒップ・トスに変えそうとする。
  オコーナーは防ぐとアーム・ドラッグ。
  今度はボディ・スラムに変えそうとする。
  オコーナーは敢えて投げさせるも腕を外さない。
  フレアーがオコーナーをロープに振る。
  フレアーのヒップ・トスを防ぐとバック・スライド。カウント2。
  フレアーはエプロンに出て間をおく。
  5分経過。
  オコーナーが再び腕を取る。
  ロープに振られたオコーナーがショルダー・タックル。
  もう1度ロープに走る。
  フレアーがカウンターでバック・エルボー。
  フレアーはチョップを浴びせフロント・ヘッド・ロック。
  オコーナーがかけられたままスープレックスに返すもフレアーは離さない。
  オコーナーは再びスープレックスに返すも
  これは餌で油断させた所ですかさずリスト・ロックに返す。
  しかしフレアーもすぐエルボーを入れて逃れるとフロント・ヘッド・ロック。
  オコーナーが丸め込みに返す。
  フレアーはカウント2で返しロックも外さない。
  ロープ・ブレイクで逃れようとしたオコーナーを中央に戻す。
  オコーナーが再び丸め込みに変えそうとするも
  同じ手は2度も通用しない。
  10分経過。
  フレアーは逆らわずに肩をつかないようにする。
  オコーナーはスープレックスで返すとバック・スライド。カウント1。
  オコーナーはフレアーを捕まえると場外に落とそうとするも両者転落。
  リングに戻ろうとしたフレアーを捕らえるとエプロンにぶつける。
  オコーナーがリングに戻る。
  フレアーはオコーナーの脚を取って倒すと鉄柱に脚をぶつける。
  リングに戻ると脚攻めから4の字へ!
  オコーナーが丸め込みに返す。    
  フレアーは返すと倒そうと脚を取りにいく。
  オコーナーは片足のまま耐えると
  フレアーが動けないのを逆に利用して殴りつけていく。
  フレアーが流血しダウン!
  オコーナーがスリーパー!
  フレアーはロープに乗り出しオコーナーもろとも転落する事で逃れる。
  オコーナーが場外でスリーパー!
  フレアーはオコーナーを鉄柱にぶつけて逃れると伝家の宝刀4の字!
  脚を痛めつけた後4の字を外すと悠々とリングに戻りカウントアウトで勝利!

試合結果

@ボビー・ジャガーズvs.トミー・シャープ
Aアート・クルーvs.バロン・フォン・ラシク
Bマイク・ブロッドvs.ケリー・フォン・エリック
Cブルース・リード、ルーファスRジョーンズvs.ケリー・ツインズ(10ミニッツ・タイム・リミット・ドロー)
Dアンドレ・ザ・ジャイアントvs.ジョーズ・エストラーダ、ジョニー・ロッズ
Eブルース・リードvs.ボビー・ジャガーズ(10ミニッツ・タイム・リミット・ドロー)
Fパット・オコーナーvs.リック・フレアー(リングアウト)
GJJ ディロン、マイク・ケリーvs.ルーファスRジョーンズ、ケリー・フォン・エリック
Hテッド・デビアスvs.ボビー・ガレット
Iケン・パテラvs.ケリー・フォン・エリック(10ミニッツ・タイム・リミット・ドロー)
Jキャロル・サマーズ、ジル・フォンテインvs.ジョイス・グレイブル、ウェンディ・リッチャー
@ディック・マードックvs.スティーブ・ホール
Aキング・コング・ブロディvs.テッド・レイノルズ
B3本勝負:マイク・ボイエーvs.ブライアンStジョン(20ミニッツ・タイム・リミット・ドロー)