Beyond Wrestling:Best of Beyond Wrestling 2019の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | ジョーイ・ジャネラvs.クリス・スタットランダー(6/12/19) クリス・スタットランダーvs.ニック・ゲイジ(10/3/19) |
@インディペンデントTV王座戦:オレンジ・キャシディ(ch)vs.カイ・リー・レイ(4/17/19)
ゴングが鳴るなりカイリーがハグ。
それに油断したところ不意を突いて丸め込み
ここにキャシディのいつものポケット突っ込みキャラが加わるので
非常にファンな内容になっています。
緩さを能動的に生みつつ
両者共にそこを突くスタンスを最初から持っているので、
コミカルでありつつも勝負論から離れない。
キャシディは最弱キャラで男女の壁を取り払いつつも
王者として見事なサブミッション地獄に追い込んだりする。
カイリーの方も力の伴ったムーブの見せ方で見劣りしなかったですね。
カウンターもこの攻防から逸脱せず更に集中力を増していきます。
オレンジがオレンジ・ジュースに手を伸ばすシーンもまた
それまでの攻防から延長上にあり全く浮いていなかった。
ただインパクト・スポットがない、
これは否定できない弱みでしょうね。
如何にストーリーを紡いでも
スポット一発の大きさ、これはなんだかんだ言って大きいものです。
と思っていたら終盤はカイリーが説得力十分な
スーパー・キックやシットダウン・パワー・ボムを放つので
最後に壁に当たったかなと思いきや
見事にブレイクスルーして右肩上がりでフィニッシュ。
普段自分の技レベルを落とすことを新たなチャレンジ、スタイルにしているオレンジだからこそ、
そして陽気なキャラで明るさを振舞きつつ、真剣に試合に取り組んでカイリーだからこその化学反応でした。
好勝負に少し届かず。
Aインディペンデント・レスリング王座戦、ノーDQ:クリス・スタットランダー(ch)vs.オレンジ・キャシディーvs.キンバー・リー(6/9/19)
まずはオレンジの独壇場。
クリスがハンド・パワーまがいなことまでして
コメディーに寄ってしまったのは王者としてどうかと思いますね。
中盤3ウェイとして適度に繋げて試合を回しているものの
前回のシングルと比べると3ウェイになったことで
個性の試合への反映が弱くなってしまったことは否めない。
それでも終盤はブックの演出のサポートもあり、
少しクオリティを伸ばせましたね。
平均的な良試合。
Bジョーイ・ジャネラvs.クリス・スタットランダー(6/12/19)
男女対決になるので
ジャネラがキャラを遺憾なく発揮してファンに仕上げてくるのかと思いきや
中々どうして真面目な攻防。
ジャネラのキャラは最小限に、
スタットランダーのスキルは最大限に、
攻防の妙で上手く魅了している。
双方の才覚が遺憾なく発揮され
終盤も丁寧に意味ある戦い。
エプロン技やハードコアなドア・スポットまで
激化して全然違和感が無いし、
スタットランダーの攻めに説得力の弱さを感じることもなかった。
男女の壁をまったく出さないことで
どこにもない男女対決として際立たせた異例の27分試合。
天晴れです。
ぎりぎり好勝負。
Cクリス・スタットランダーvs.ニック・ゲイジ(10/3/19)
入場してきたゲイジにクリスが殴りかかりラフ・ファイトでスタート。
クリスは男女対決だけでなくハードコアもOKなので、
攻守の入れ替えに全てハイ・スポットを用意することができています。
そして予立てた椅子へのブレーン・バスターなど
クリスが驚異的な受身で予想を超えてきます。
ゲイジのフェイス・ウォッシュを叩き込めば
クリスもビッグ・ブーツで蹴り飛ばしたりと
真っ向から攻めあう中でクリスの感情も載ってきて素晴らしい試合となりました。
最後少しクリスが乱れるも勝敗の決め手としてプロレス上も受け入れることができる。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:9/?/19)
注目試合の詳細
なし試合結果
@インディペンデント・レスリングTV王座戦:オレンジ・キャシディ(ch)vs.カイリー・レイ(Uncharted Territory: Episode 3 4/17/19)Aインディペンデント・レスリング王座戦、ノーDQ:クリス・スタットランダー(ch)vs.オレンジ・キャシディー(新チャンピオン!)vs.キンバー・リー(6/9/19)
Bジョーイ・ジャネラvs.クリス・スタットランダー(6/12/19)
Cクリス・スタットランダーvs.ニック・ゲイジ(10/3/19)