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OTT:Best of OTT 2019 part.2の分析


名勝負 OTT王座戦:ウォルター(ch)vs.ジョーダン・デヴリン(3/16/19)

デイヴィッド・スターvs.ウォルター(6/23/19)
好勝負 タッグ王座戦:マスタッシュ・マウンテン(トレント・セヴン、タイラー・ベイト)(ch)vs.べスティーズ・イン・ザ・ワールド(デイビー・ヴェガ、マット・フィチェット)(5/26/19)

スコッティ・デイヴィスvs.ダービー・アレン(6/23/19)

ジョーダン・デヴリンvs.カラム・ブラック(7/21/19)

@OTT王座戦:ウォルター(ch)vs.ジョーダン・デヴリン(3/16/19)
 因縁の一戦のリマッチ。
 デヴリンが至宝奪還に向けて再チャレンジです。
 前回の試合の記憶が新しいので
 まどろっこしいセットアップはせず、
 スタート直後から仕掛けていきます。
 体格差を認めつつも、
 デヴリンが体格の劣る強者足りえているのが素晴らしい。
 ウォルターが支配に回ると
 インパクトのある技だけでなく、
 アイルランド国旗も使って煽っていきます。
 観客も一体となってデヴリン応援に回ります。
 デヴリンが印象的な一撃で反撃開始。
 一つ一つステップを踏みつつ、
 求められている最高峰の攻防を展開。
 ウォルターがあの手この手で追い込むも
 デヴリンが脅威の粘りを見せ、
 ウォルターが試合放棄しようとする展開が様になっている。
 そのウォルターをオーナー、他レスラーが威嚇してリングに戻す、という
 シチュエーションのど真ん中を行く演出もあり
 最高の一戦をやりきりました。
 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:5/?/19)

Aタッグ王座戦:マスタッシュ・マウンテン(トレント・セヴン、タイラー・ベイト)(ch)vs.べスティーズ・イン・ザ・ワールド(デイビー・ヴェガ、マット・フィチェット)(5/26/19)
 BITWは観客人気が高く、開始時から雰囲気良かったですね。
 MMの真っ当な試合運びの基、
 BITWが格下ながらアップセットを見せてくれるのでは、という
 期待感を作り上げてきます。
 セヴンが良く観客の反応を見ていましたね。
 ホット・タッグで入ったフィチェットが素晴らしい躍動感を見せると
 その勢いのまま個性的な合体技が飛び出す攻防に。
 BITWがスポットで押すのかと思いきや
 MMと同じレベルで試合骨子を認識できているのには感心しました。
 終盤はダイナミックで素晴らしい試合でした。
 ぎりぎり好勝負。

Bスコッティ・デイヴィスvs.ダービー・アレン(6/23/19)
 アレンがトペを決めれば
 デイヴィスも花道ネック・ブリーカー。
 短時間だからといって全力を出し切れない理由にはならない、と
 圧倒的な加速度で攻めあいます。
 テンポ押しの中で非効率で勿体無い良いムーブもありますが、
 一方でそれはそれほどまでに良いムーブが
 常に繰り出されるということでもあります。
 考えぬれた攻防のつむぎ方は圧巻。
 11分という試合時間の中で全てを出し尽くしました。
 ぎりぎり好勝負。

Cデイヴィッド・スターvs.ウォルター(6/23/19)
 スターはウォルターにこの3年半の中で25連敗中。
 ウォルターがWWE入りしビッグになったものの
 スターもトーナメント覇者になったりとキャリアを積み、
 今改めて戦いに臨むという背景があります。

 それに加えて今回はスターがWWEの勧誘を断ったとあって
 メジャーvs.インディペンデントという構図も背負っています。

 何重にも切り返されるダイブ・シークエンスで
 序盤の雰囲気・土台作りは十分。
 細かなフェイント、表現が光ります。

 スターは間を巧みに使いこなして
 この試合のビッグ・マッチ感、真剣味を上手く表現
 足への執着的な攻撃もエプロンで足へのヘッド・バッドや
 ロープに絡めての足DDTなど印象に残るようにしている。
 ウォルターも相変わらず鉄板の働きで応じます。

 そして大いに盛り上がってきた所で
 今年の名場面候補に挙げられるであろうシーンが。
 スターがWWEのNXT UK王座ベルトを踏みつける。
 ECWでメデューサがベルトをゴミ箱に捨てたシーンを彷彿とさせますね。
 今後WWE契約をオファーされなくなっても良いという
 覚悟があるからこそ出来ることですね。
このスターをウォルターが観客席への投げっぱなしパワー・ボム 。
 WWE代理として壊しにかかる表現になっていますね。
 最高に盛り上がりました。

 ただその後がズルして頂きのDQ決着や
 デヴリンの抗議での再開など
 エンタメ色が強いまとめ方。
 楽しめるもののその前の異常なシーンの後の〆としては少し肩透かし感もありましたね。
 
 ぎりぎり名勝負。

Dジョーダン・デヴリンvs.カラム・ブラック(7/21/19)
 アマレスの素地がありそうなカラム。
 ただアマレスとプロレスのレスリングは違う中で
 デヴリンがプロレスとしての韻踏みをリード。
 カラムのパワーを見せた後、
 対角走りからデヴリンがヒップ・トス
 ただのヒップ・トスだが、これを反撃の起点として成立させる
 流れ作りが素晴らしいですね。
 その後のカラムの反撃もデヴリンが受けでサポート。
 カラムを素材として最高に際立たせている。
 リードありきなので終盤は流石にと思いましたが、
 殴り合いや抵抗するカラムに強引に技を決める演出で
 見事にカバーしていました。
 ぎりぎり好勝負。

 (執筆日:7/?/19)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@OTT王座戦:ウォルター(ch)vs.ジョーダン・デヴリン(3/16/19)
Aタッグ王座戦:マスタッシュ・マウンテン(トレント・セヴン、タイラー・ベイト)(ch)vs.べスティーズ・イン・ザ・ワールド(デイビー・ヴェガ、マット・フィチェット)(5/26/19)
Bスコッティ・デイヴィスvs.ダービー・アレン(6/23/19)
Cデイヴィッド・スターvs.ウォルター(6/23/19)
Dジョーダン・デヴリンvs.カラム・ブラック(7/21/19)