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FCP:Best of FCP 2019の分析


名勝負 なし
好勝負 トニー・ストームvs.里村明衣子(7/27/19)

デス・ハウス:チームFCP(ダン・モロニー、クリント・マルジェラ、リッキー・シェイン・ペイジ、マーティン・ザキ、トレント・セヴン)vs.シャーデンフロイデ(ラッキー・キッド、カイル・フレッチャー、ティモシー・サッチャー、クリス・ブルックス、?)(9/27/19)

マイク・クァッケンブッシュvsタイラー・ベイト(11/29/19)

@タッグ王座戦:シャーデンフロイデ(クリス・ブルックス、カイル・フレッチャー)(ch)vs.DASHチサコ、里村明衣子(7/26/19)
 シャーデンフロイデが舐めてかかるも苦戦し
 ヒール・プレイで支配する展開。
 シャーデンフロイデの煽りは良いものの
 仙台女子側の孤立脱出に向けての攻防作りが不十分でしたね。

 終盤も下手に合わせた攻防作りでこのまま終わってしまうかと思いきや
 サブミッションを上手く使って補正し、物量を確保した上で、
 ラダーまで持ってくるサプライズで更に一段ギアを上げて盛り上げました。

 平均的な良試合。    

AノーDQ:DASHチサコvs.ケイ・リー・レイ(7/27/19)
 チサコの奇襲椅子攻撃から始めて場外戦。
 バー・カウンターからのハイ・フライや
 場外投げなど女子だから迫力がない、とは言わせないファイトを展開。
 チサコのコンスタントなアクションと
 KLRの受け表現力がはまり盛り上がっていましたね。

 椅子を頻繁に使う関係で後半の伸びしろが少なかったものの
 テーブル葬の一発は迫力満点。
 締めくくりにふさわしいものでした。

 好勝負に届かずも中々良い試合。

Bトニー・ストームvs.里村明衣子(7/27/19)
 MYCの一戦以来数え歌になっているカード。
 出だしではしっかり相手を立て、
 主導権を一方が握ってからも
 重みのある攻めで決して流しはしない。

 里村は少し体が重たいところもありますが
 体重差を攻めの重みに反映させているので問題なし。

 感情が付随した攻防で
 リマッチで起こりがちな感覚の劣化も起こらず
 ニア・フォール一つ一つを大事にして
 見事な鬩ぎあいを見せている。
 素晴らしい試合でした。

 ぎりぎり好勝負。

Cデス・ハウス:チームFCP(ダン・モロニー、クリント・マルジェラ、リッキー・シェイン・ペイジ、マーティン・ザキ、トレント・セヴン)vs.シャーデンフロイデ(ラッキー・キッド、カイル・フレッチャー、ティモシー・サッチャー、クリス・ブルックス、?)(9/27/19)
 FCP版ケージ・オブ・デスといった様相。
 ケージではないですが、場外フェンスの前に
 高いフェンスが置かれて脱出不能になっており、
 各所にデス・マッチ系凶器が散りばめられています。
 1対1から始まり、2分半経過する毎に交互のメンバーが追加、
 全員投入後にフォールかサブミッションで決着となります。

 この手の定番通り、まずは投入されたレスラーが活躍して、
 形勢が逆転していく展開になっていますね。

 ただ4番手(後攻)はFCPの共同オーナーであって
 本業はレスラーではないザキなので、
 全員が集まる前、この時点から試合は変調。
 5番手(先行)?のサプライズ登場に続き、
 大いにシャーデンフロイデの制圧を印象付けましたね。

 もう一演出あって展開自体は落ち着きますが、
 30分弱でもまだ試合の道半ば。

 カオスな乱戦は蛍光灯が頻繁に使われるようになるだけではなく、
 ドリルに画鋲まで飛び出すまでに発展。
 非デス・マッチ・ファイターが
 デス・マッチ的に体を張るとインパクトありますが、
 特にティモシーはそのスタイル上、尚更ですね。
 しかし彼決してこういうのも否定派ではなくて
 むしろ積極的にやる方ですが、
 画鋲を口に含んでの平手打ちや、
 画鋲が巻かれたリングへのカーブ・ストンプまで受けるとは思わなかった。
 天晴れ。

 クライマックスはPWG定番のレフェリー反撃ネタや
 ザキの粘り等で盛り上がりました。
 モロニーがFCP王者なのである程度のポジションを与えられつつも
 地力はそんなにないので見栄えが良いとは言えない部分もありましたけどね。

 退屈しない対抗戦は
 振り返ってみれば58分もの激戦でした。
 ぎりぎり好勝負。

Dタッグ王座戦:シャーデンフロイド(クリス・ブルックス、カイル・フレッチャー)(ch)vs.マスタッシュ・マウンテン(トレント・セヴン、タイラー・ベイト)(9/28/19)
 MMが持ちネタで盛り上げた後、
 シャーデンフロイデがセコンドのライコスのサポートを受け逆転。
 コーナー・マット攻撃で攻撃しており印象的な切り替えでしたね。

 孤立シーンではシャーデンフロイデのこずるさが大いに演出され、 
 タッチできるかできないかで魅せます。

 一度決めているエアプレイン・スピンを今度は場外で決めたりと
 30分超えのロング・マッチに
 +αの遊びも織り交ぜて対応できていますね。

 ただ彼ら本来のポテンシャルを考えると
 もっと緊張感、密度を高められた印象も残ります。
 終盤も前夜を受けてのこの試合、34分という試合時間の設定なら
 もっとブック上の演出があっても良い気がしますね。

 好勝負に少し届かず。

Eマイク・クァッケンブッシュvsタイラー・ベイト(11/29/19)
 クァックのキャッチは変わらず面白い。
 ベイトも同じスタイルで応戦、
 しかも高いレベルでクァック相手に一歩も引きません。

 レスリングをじっくり見れるのもこの試合の良い所ですが、
 これまた評価できるのがクァックの感情的ファイト。

 キャリアを通して飄々としたファイトが常でしたが、
 この試合では全編を通して感情をむき出しにしており、
 それを観客の熱量と共にペース・コントロールに活かしている。

 ベイトも最後までついていって
 お互いの長所を輝かせ合いました。

 思わぬブックで試合内容も充実。
 一度引退宣言するも継続的に活動してきたクァックですが、
 ここに来て只まだ試合をしますよ以上の
 新しいキャリアの1ページが開かれそうな期待感が出てきました。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:12/?/19)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@タッグ王座戦:シャーデンフロイデ(クリス・ブルックス、カイル・フレッチャー)(ch)vs.DASHチサコ、里村明衣子(7/26/19)
AノーDQ:DASHチサコvs.ケイ・リー・レイ(7/27/19)
Bトニー・ストームvs.里村明衣子(7/27/19)
Cデス・ハウス:チームFCP(ダン・モロニー、クリント・マルジェラ、リッキー・シェイン・ペイジ、マーティン・ザキ、ジミー・ハヴォック)vs.シャーデンフロイデ(ラッキー・キッド、カイル・フレッチャー、ティモシー・サッチャー、クリス・ブルックス、エル・ファンタズモ)(9/27/19)
Dタッグ王座戦:シャーデンフロイド(クリス・ブルックス、カイル・フレッチャー)(ch)vs.マスタッシュ・マウンテン(トレント・セヴン、タイラー・ベイト)(新チャンピオン!)(9/28/19)
Eマイク・クァッケンブッシュvsタイラー・ベイト(11/29/19)