WWE:WrestleMania XL Sunday 4/7/24の分析
名勝負 | 統一WWEユニバーサル王座戦、ブラッドライン・ルールズ:ローマン・レインズ(ch)vs.コーディ・ローズ(WrestleMania XL Sunday 4/7/24) |
好勝負 | WWE女性王座戦:イヨ・スカイ(ch)vs.ベイリー(WrestleMania XL Sunday 4/7/24) |
@US王座戦:ローガン・ポール(ch)vs.ケヴィン・オーウェンスvs.ランディ・オートン(WrestleMania XL Sunday 4/7/24)
オーウェンスがゴー・カートで登場。
最後に登場したオートンを迎えに行く仲良しっぷりでローガン包囲網を敷きます。
ということで前半は2人でヒールのローガンをシバきます。
展開的には一番つまらない展開ですね。
それでも大仰な身振りを見せるエンターテイナーなローガンなので、そこまで醒めない。
後半になるに連れ、オーウェンスの的確な構成、
ローガンの印象作りへの嗅覚、
そしてオートンの身のこなしによる表現が冴え渡ってきます。
プライムボトル・マンを絡めて広告のお仕事もばっちり完遂した内容。
好勝負に少し届かず。
AWWE女性王座戦:イヨ・スカイ(ch)vs.ベイリー(WrestleMania XL Sunday 4/7/24)
少しリズムにのりにくいものの
それぞれちゃんと考えて、足を動かし、交錯しています。
その攻防はディティールで魅せますし、
細かな所を見ずともイヨの場所を選ばずハイ・フライを見せつけるスタイルで盛り上げます。
革命が起きたといっても女性の試合に興味がなかったり、
メインがビッグ・マッチ過ぎる故にその前の箸休めと考えている層も一部にはいたでしょうが、
クロス・フェイス攻めからクライマックスに突入すると
併せて見せ方を変えて感情に訴えかけ引き込みます。
完全に会場を一体にした上で試合を幕閉じ。
見事な仕事でした。
文句なしに好勝負。
B統一WWEユニバーサル王座戦、ブラッドライン・ルールズ:ローマン・レインズ(ch)vs.コーディ・ローズ(WrestleMania XL Sunday 4/7/24)
昨日の試合に勝ったことでブラッドラインはリングサイド立ち入り禁止にならなかったものの
レインズはヘイマンのみ引き連れて登場。
余計な雑音を混ぜずビッグ・ファイトとして
自然発生的な観客の熱量を活かした土台作り。
コーディがレインズを鉄柱に誤爆させ肩攻めかと思わせた所でレインズが竹刀で逆転。
かといってハードコアで染めることなくアクセントに留めていましたね。
2戦目として色分けしないと、という意識から出る行動が
かえって特別感を落としてしまうということはプロレス界に限らずしばしばあることですが、
この試合は昨年と同一カードにも関わらず本筋を見失わず進めていました。
散文的なスポットの散らし方、アレンジを利かせてのフック、共に素晴らしい。
ブラッドライン・ルールズと言いつつほぼ通常形式だな、と思わせた丁度良いタイミングでクライマックスの乱入合戦へ。
WWEの歴史の分厚さを見せつけるシーンでしたね。
vs.レインズのはずだったロックの参戦をこういう形で繋げ、
レジェンドの中にザ・シールド・コスチュームを混ぜたりする所に
単なるエンタメとしての盛り上げ以上の意味性がありましたね。
長い道のりの一つの終着点。
WMメインらしさ120%の試合でした。
ぎりぎり名勝負。
(執筆日:4/?/24)
(Rating:★★★★★)