TOPアメリカン・プロレスTNA 2010年→TNA:Turning Point 11/7/10

TNA:Turning Point 11/7/10の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

@Xディビジョン王座戦:ジェイ・リーサル(ch)vs.ロビーE
 ロビーの環境攻撃にリーサルはまずまずの受け。
 ロビーもこういうキャラを演じているだけ合って悪くないリズム感をしています。
 打撃の性質を正しく理解して後半への流れを作り、
 最後は介入からの必殺技で新人が王座奪取。
 テンプレートから1つも抜け出た内容ではないがテンプレートをちゃんとこなしている。
 平均レベル。

Aタラvs.ミッキー・ジェームス
 感情に支配されている事を雄弁に語り、相手を痛めつけたい、という意思も明らかにしている。
 それがベースとなってテクニック、特にインサイド・ワークは埋もれてしまっているけれど元WWEとしてスキルを発揮しました。
 それでいて後半の自由度を感じさせる攻防はちょっとTNAらしいですね。
 全体で見ればオールド・スクールな80年代テイストで結構好きですね。
 試合後のやり取りはちょっとしつこいですけど。
 平均レベル。

Bタッグ王座戦(3D引退試合):モーター・シティ・マシンガンズ(ch)vs.チーム3D
 お互い自分が、相手が出来る事を理解。
 出来ない事に挑戦するのではなく、出来る事で以下に組み立てていくかを考えた、
 現状を鑑みてベストの構築法を見せてくれました。
 必殺技狙いに脚攻めといった選択は鋭く、
 すぐに流れを取り返そうとする意思は単純に試合をスリリングに、対抗としての色合いをタッチしている。
 そしてそのスタンスのまま流血で短くない孤立を、MCMGの生意気なアピール、テーブルと挟んで劇立て。
 必殺技を返される合った後のラストのフィニッシャーがいまいち特別性に欠けたのが残念ですが、
 それ以外は予想を上回り続けた、驚きの試合。
 引退試合にも関わらずチーム3Dのキャリアの中でトップに入っている。
 好勝負に少し届かず。

CRVDvs.トミー・ドリーマー
 最初に同じ行動を取るも、そんなスタイルが似ている2人でもなく意味不明。
 予想される事をつらつらと続けますが、ドリーマーにメリハリがなく、試合は緩すぎ。
 椅子をちゃんと使えてないのにラダーを入れても意味がありません。
 盛り上がるポイントがないままドリーマーが怪我。
 怪我した影響がそれ程ない程、怪我する前から驚異的な低クオリティでした。
 変にプロ根性見せず中止してくれた方が良かった・・・。
 ひどい試合。

DEV2.0(レイヴェン、ライノ、サブー、ブライアン・ケンドリック、スティービー・リチャーズ)vs.フォーチュン(AJスタイルズ、カザリアン、ダグラス・ウィリアムス、ビア・マニーInc)
 EV2.0で一番使えるはずのケンドリックが抱える怪我から早期離脱。
 最初から最後まで基本的にフォーチュンが細かいタッチ・ワークによるリズムでリードしており、
 EV2.0でまともに貢献したのは他ならぬこれで離脱となるサブーぐらいのものでした。
 悪くない試合。

Eコングレゲーション・ランバージャック・マッチ:ディアンジェロ・ディネイロvs.アビス
 ディアンジェロの性質を捉えた良いシチュエーション。
 それなのに試合といったら・・・。
 アビスは何もスケール・アップせず、ポープも体格差に合わぬリズムの攻め。
 そして実効を見せれなかったランバージャックに対する買収ネタでチープ・フィニッシュです。
 ブック以上の中身をまったく用意できなかった、ひどい試合。

Fジェフ・ジャレットvs.サモア・ジョー
 JJのヒール・ワークがおかしいですね。
 しばらく前のベビーフェイス化を引きずっているのか観客を無視しています。
 それに対してジョーが熱いスポットを持ち込みますが、試合にあっていないので無駄でしかありません。
 最後は盛り上がらないチープ・フィニッシュ。
 ひどい試合。

GTNA王座戦:ジェフ・ハーディ(ch)vs.マット・モーガン
 モーガンの揺ぎ無さ、ジェフの小狡さ。
 立ち位置は良いでしょう。
 只シーンにかけるふさわしい時間配分などの構築最適化がまるで出来ていない。
 モーガンの強さは理由無く自然消滅していました。
 最後もそれを許容する訳ではないけれど、
 どうせ悪徳レフェリー・ネタをやるなら中途半端に挟まないで、
 モーガンはもっと反応しなければならないし、ジェフも即座にフィニッシュにつなげなければいけない。
 悪い試合。

総 評
 チープ・フィニッシュ三重奏とかどういう感覚しているのでしょう。
 Bは予想に反して素晴らしい試合でしたが・・・。
(執筆日:11/12/10)
DVD Rating:☆☆☆☆☆

注目試合の詳細

 なし

試合結果

@Xディビジョン王座戦:ジェイ・リーサル(ch)vs.ロビーE(新チャンピオン!)
Aタラvs.ミッキー・ジェームス(ノー・コンテスト)
Bタッグ王座戦(3D引退試合):モーター・シティ・マシンガンズ(ch)vs.チーム3D
CRVDvs.トミー・ドリーマー
DEV2.0(レイヴェン、ライノ、サブー、ブライアン・ケンドリック、スティービー・リチャーズ)vs.フォーチュン(AJスタイルズ、カザリアン、ダグラス・ウィリアムス、ビア・マニーInc)
Eコングレゲーション・ランバージャック・マッチ:ディアンジェロ・ディネイロvs.アビス
Fジェフ・ジャレットvs.サモア・ジョー
GTNA王座戦:ジェフ・ハーディ(ch)vs.マット・モーガン