TNA:Lockdown 4/18/10の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | ケージ・マッチ:カート・アングルvs.ミスター・アンダーソン |
@ケージ・マッチ:ジェームス・ストームvs.RVD
オープニングの序盤をリングではない場外戦で始めるには
もう少しスピード感がないといけませんね。
ストームもシングルでは受けの後のつながりが弱く反撃が遅いです。
RVDが伸び伸びとやっているし、適切な攻防を作っているので
RVDのアピール・マッチという位置づけならそれなりに成功してはいるが・・・。
悪くない試合。
Aエクスケープ・マッチ:クリス・セイビンvs.アレックス・シェリーvs.ホミサイドvs.ブライアン・ケンドリック
MCMGの連携力はお墨付きなので
そこをどう分かつか、黙らせるか、
そしてMCMG対決はあるのかに注目していたのですが
軽めのスポット・フェストでそんな先まで考える必要の無い内容でした。
ケンドリックのヒール含め完成度を高める要素は幾つかあったはずだけどねぇ。
悪くない試合。
Bケージ・マッチ:ケビン・ナッシュvs.エリック・ヤング
対比で描けていたのに
途中で突然ヤングがわざとらしく下がります。
そこから退屈になり、ナッシュがそのままストレート勝ち、するあっけなさです。
ひどい試合。
Cノックアウト & ノックアウト・タッグ王座戦、ケージ・マッチ:ベルベット・スカイ、マディソン・レイン(Tag ch)vs.アンジェリーナ・ラブ(KO ch)、タラ
BPはスタイルからしてもっとタイトなタッチ・ワークをしないといけないし、
ラブ、タラ側もまるでシングル・パワーが足りません。
チープ・フィニッシュで王座移動ですが
こんな状態だと誰が持っていても仕方ない。
浜田とかサラ・ストックとかどこいったんでしょう。
ひどい試合。
試合後タラがラブを裏切る。
DXディビジョン王座戦、ケージ・マッチ:シャノン・ムーアvs.カザリアンvs.ホミサイド
アイスランドの火山噴火で来場できなかったダグから王座が剥奪されています。
試合はAでヒールをアピールしているホミサイドに対し
ベビーフェイスが2人がかりで攻める、という微妙なスタート。
そもそもホミサイドがヒールになりきれない、
ムーア、カズがベビーフェイスという程人気がないという問題もありますが。
途中から技が派手に、ハードになって打ち合います。
3ウェイの押し方としては一つの方法論ではありますが
キャラ立てがいまいちなのでスポット・フェスト的。
平均レベル。
Eケージ・マッチ:ザ・バンドvs.チーム3D
客席に入って殴り合い、
チャントに応えてテーブルをせば万事快調・・・というのは彼らの言い訳。
締め出しネタも只押さえているだけなので
1対1じゃないか、と突っ込み所あるしネタで使うにはあっさり解決してます。
この2タッグ「らしい」内容でひどい試合。
Fケージ・マッチ:カート・アングルvs.ミスター・アンダーソン
鍛え上げてきたカートの御業、ここに極まれり、という感じ。
意図的にオーラを醸し出しており相当に格好良いですよ。
TNAに移籍してからシリアスで勝負できるようになりましたね。
技もここぞという所まで研ぎ澄まされた使い方です。
それだけでなくケージ上ムーンサルト、大流血なんて無茶もやるのだから最高です。
試合はチェーン+錠でロックされた扉の攻防が良い味を出していますね。
最小手数でシンプルに挟みながら雄弁に語っています。
ベーシックな構築にアンダーソンの潜在能力も発揮されます。
思考を伴い逃げと攻撃のコンビネーションが出来ていますね。
殴りあいでカートにリズム調整してもらっているのと
観客への挑発が少し足りないのが改善点ですね。
流血を禁止したWWEでは実現できない
憎しみを題材にした素晴らしいストーリー・テリングでした。
TNAに限ればMOTYは確定したか、と思わせる内容。
文句なしに好勝負です。
GTNA王座戦、ケージ・マッチ:AJスタイルズ(ch)vs.ディアンジェロ・ディネイロ
今回のAJは良さげですね。
生意気でありながら、そこまで上に立たず、
かといって受けでヘタレとまではいかない。
ヒールにおいても生で勝負するとAJは光り輝く。
ポープも相変わらず客をのせる動きが上手いですね。
試合運びにはムラがありますが、
そこはAJが補い、攻防も生み出すフレアー的グッド・ワークです。
終盤もS式450°のキックアウト、ケージ上ダイブ自爆という
単純なインパクトで盛り上げました。
最後も良いですね。
脚攻めの布石を回収すると
卑怯なピン攻撃からスタイルズ・クラッシュでフィニッシュ。
これを組み合わせる所がAJならではのヒール像とぴったり合っている。
素晴らしい試合です。
好勝負に少し届かず。
Hリーサル・ロックダウン:アビス、RVD、ジェフ・ジャレット、ジェフ・ハーディvs.ビア・マニー・インク、デズモンド・ウルフ、スティング
@で勝ったベビーフェイスから先に入場する事に。
目新しさはあるけれども伊達にここ20年この形式でヒールが入場し続けた訳じゃありません。
数の理を反転させた結果、個の輝きを失う事になっています。
ジェフが入場時にKOされるのは良いけど
そのせいで同じメンバーの戦いが2分延長となったのは見ていてつらかったですね。
凶器が追加しても特にクオリティは一変せず。
ラストは他の人達が何しているんだ、という単発スポットの連続。
そして最後の最後はホーガンにフレアーにビショフ。
まったくもって下らない。
悪くない試合。
インタビューやフォト・ギャラリー、ミュージック・ビデオを特典として収録。
総 評
クオリティは低いものの取りあえず盛り上がってます。
そしてF、Gが目を見張る出来。
ごり押しで生み出したプッシュを見事に完成して見せました。
しかしその立役者となったカートは休養に入り、AJは王座陥落だものねぇ。
崩壊の音が思いの他早く響き渡り始めている。
(執筆日:4/23/10)
DVD Rating:★★☆☆☆
注目試合の詳細
Fケージ・マッチ:カート・アングルvs.ミスター・アンダーソンカートはリング中央でアンダーソンに向き合う。
アンダーソンがナックル・ロックを誘い、殴りつける。
殴りつけていく。
カートがガードしクローズラインを狙う。
アンダーソンは避けると低空ドロップ・キック。
首につけていた鍵を外すと錠を開けようとする。
カートが背後から殴りかかる。
殴りつける。
アンダーソンが鍵でカートを殴り倒す。
キー・チェーンを拳に巻くとマウントで殴りつけていく。
鍵を錠に挿す。
同時にカートが背後から殴りかかりバック・ドロップ。
アッパーカート。
殴りつける。
コーナーでうずくまったアンダーソンにストンピングを連打。
起こすとブレーン・バスター。
ロープに振る。
ロープに掴まって止まったアンダーソンに突進。
アンダーソンはカウンターでケージへのフラップジャック。
アンダーソンはケージを登ろうと上を見る。
しかしカートが流血しているのを見るやカートの傷口を殴りつける事に変更。
ロープに首を押し付ける。
からかい、喉を絞める。
顔からケージにぶつける。
ケージにぶつける。
セカンド・ロープから飛ぶ。
カートが脚を上げるもアンダーソンは着地して受け止めるとエルボー・ドロップ。
ロープに走りレッグ・ドロップ。
扉からチェーンを外す。
カートが背後から襲いかかり殴りつける。
ロープに振ろうとする。
アンダーソンは振り返すと勢いをつけて扉にぶつける。
パイル・ドライバーを狙う。
カートがリバース・スープレックスに切り返す。
カートが這ってチェーンに手をかける。
アンダーソンがロープに走りカートの背中に激突。
アンダーソンも流血している。
セカンド・ロープにのる。
トップ・ロープにのる。
カートが起き上がって駆け上がり雪崩式ベリー・トゥー・ベリー。
両者ダウン。
アンダーソンが自分の手首にまいていたテープを手にする。
ほぼ同時に起き上がったカートの首に巻きつけ締め上げる。
グラウンドで締め続ける。
カートは起き上がると腹にパンチを入れバック・ドロップ。
両者膝をついた状態で殴りあう。
起き上がり殴りあう。
アンダーソンがロープにもたれながらも殴りつける。
カートがロープにもたれながらも殴りつける。
アンダーソンがロープにもたれながらも殴りつけようとする。
カートがカウンターでクローズライン。
クローズライン。
ロープに振りショルダー・スルー。
コーナーに振り突進。
カウンターの蹴りを受け止める。
アンダーソンはもう片方の脚で蹴り飛ばすと突進。
カートがカウンターでベリー・トゥー・ベリー。
アングル・スラムを狙う。
アンダーソンが後ろに着地。
突進してきたカートを担ぐとファイヤーマンズ・キャリー。
カバーしようとするもすぐに無効と気づく。
起き上がるのを待ち受けるとマイク・チェックを狙う。
カートがエルボーを叩き込んで逃れる。
アンダーソンがクローズラインへ。
カートが避けジャーマン。
ジャーマン。
3発目。
4発目。
5発目。
まだロックを外さない。
アンダーソンを起こすと6発目。
アンダーソンが逃れようとする。
カートは放さず起こすと投げっぱなしジャーマン。
起き上がると扉を見つめる。
迷っている。
肩紐を外しアンダーソンにアンクル・ロック。
アンダーソンが反転して蹴り飛ばす。
カートがクローズラインへ。
アンダーソンが受け止めマイク・チェック。
チェーンを解き扉を押し開ける。
カートがバックにつきアングル・スラム。
扉を閉める。
チェーンを結び鍵をかける。
鍵をアンダーソンに見せ付ける。
中指を立てると鍵をケージの外に投げ捨てる。
カートが中央に立つ。
アンダーソンはチェーンを引きちぎろうとするも無理。
アンダーソンはロープ際で後ずさり。
ケージを登ろうとする。
カートがゆっくりと動きを引きおろすと殴りつける。
アンダーソンが殴り返す。
カートを殴り倒すとケージを登る。
カートがパンチを掴みロープをのぼる。
アンダーソンのパンチを耐えていくとセカンド・ロープ上から投げっぱなしジャーマン。
起き上がると周りを見渡す。
アンダーソンを動かすとコーナー上へ。
ムーンサルトの体勢。
しかし首を振るとケージ天辺に登る。
そこからムーンサルト。
カートも相当のダメージを受ける。
カートが鍵を開けチェーンを解く。
扉を開け出ようとする。
アンダーソンが中指を立てる。
カートは戻ってくるとアンダーソンに近づく。
アンダーソンがロー・ブロー。
続けてマイク・チェックを決める。
這って扉を超える。
鉄階段にさしかかった所でカートが追いつきアンクル・ロック。
引き戻して極め続ける。
アンダーソンがタップするも離さない。
アンダーソンが回転してカートをケージにぶつける。
アンダーソンが何とか体を扉の方へ持っていく。
カートがアンダーソンの首をキー・チェーンで締め上げる。
カートが離す。
唾を吐きかける。
アンダーソンの体を超えてエプロンに。
股間を踏みつけると鉄階段を下りる。
カートの勝利!
試合結果
@ケージ・マッチ:ジェームス・ストームvs.RVDAエクスケープ・マッチ:クリス・セイビンvs.アレックス・シェリーvs.ホミサイドvs.ブライアン・ケンドリック
Bケージ・マッチ:ケビン・ナッシュvs.エリック・ヤング
Cノックアウト & ノックアウト・タッグ王座戦:ベルベット・スカイ、マディソン・レイン(新チャンピオン!)(Tag ch)vs.アンジェリーナ・ラブ(KO ch)、タラ
DXディビジョン王座戦:シャノン・ムーアvs.カザリアン(新チャンピオン!)vs.ホミサイド
Eケージ・マッチ:ザ・バンドvs.チーム3D
Fケージ・マッチ:カート・アングルvs.ミスター・アンダーソン
GTNA王座戦、ケージ・マッチ:AJスタイルズ(ch)vs.ディアンジェロ・ディネイロ
Hリーサル・ロックダウン:アビス、RVD、ジェフ・ジャレット、ジェフ・ハーディvs.ビア・マニー・インク、デズモンド・ウルフ、スティング