TNA:Hardcore Justice 8/8/10の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | なし |
@FBI(リトル・グイドー、トレイシー・スマサーズ、トニー・ルーク)vs.キッド・キャッシュ、サイモン・ダイアモンド、ジョニー・スウィンガー
サイモンのマイクからダンス対決、サルのお仕置き、ダイブに連鎖技から数珠で打って行きエンド。
オープニングとして適当なファン・マッチではあるが
ブックに書かれている以上の事は何一つしていない。
悪い試合。
ACWアンダーソンvs.2コールド・スコーピオ
攻撃に重みがあり、動ける。
どちらも現役として通用するレベルをいまだ維持していますね。
クイッキーに無理矢理変化させている所はありますが、スコーピオの派手なハイ・フライングに観客も盛り上がりました。
悪くない試合。
BPJポラコvs.スティービー・リチャーズ
スター性の無い2人がするには
余りに記憶に残す工夫の無い構築、技を打つタイミングです。
ベーシックな内容をある種淡々と見せ、最後に油断を突かれるという弱いフィニッシュで締めています。
悪い試合。
試合後ポラコが竹刀でリチャーズを攻撃。
会場が暗転。照明が戻るとサンドマンが登場しておりシバキ倒す。
C3ウェイ・ダンス:ブラザー・ラントvs.ライノvs.アル・スノウ
盛り上がりやすい行動を薄く、広く。
3人になった事で物量的には密度が増しているものの余韻をなくしており総量は余り・・・。
また最後のエディの椅子スポットは必要だったのか、は疑問です。
少し悪い試合。
Dストリート・ファイト:チーム3Dvs.アクセル・ロッテン、カホニーズ
ストリート・ファイトだと息巻いた割には拳には何ものっていないし、
4人の内2人がリングで戦ってフライング・ショルダー・タックルなんて打っている。
観客席にいけば二元中継の画面が小さく見づらい。
リングに戻ってもいまいちですね。
観客が既に盛り上がっているからと乱戦を真剣に演じる 事を拒否しており統率もなければ混沌もない。
それは馴れ合いです。
最後がただのテーブル葬ではなく火炎テーブル葬だった事が救いです。
悪い試合。
試合後ギャングスターズが現われ3Dと乱闘。
ガートナーがギター・ショットを食らった所で4人は正気に戻りハグ。
E(レフェリー:ミック・フォーリー):レイヴェンvs.トミー・ドリーマー
ロー・ブローを初手に使ったりと簡便なムーブの絵に頼っているが
最低限以上の感覚で試合を動かし真っ赤な血を流している。
また有刺鉄線クロス・フェイスから始まるネタはこのカードにふさわしいだけの量が詰め込まれている。
中でも一度下がらせてから助けに現われさせたフランシーンの筋書きは良かったですね。
動きに衰えがあるので最後まで爆発にまでは持っていけなかったけれど、
しっかり仕事をして、まあまあ良い試合を作り上げました。
FRVD vs.サブー
こちらもアピール合戦後いきなり椅子を常備してスタートし観客席ダイブに走ります。
しかしこれまた意外に見応えがあります。
彼らのやっている事は椅子を多用した誤魔化しではなく
ハードコア・レスリングになっていますし一進一退、反撃の仕方は心得たものです。
またアルフォンソが1人で両者のセコンドを務める、という独創的な仕掛けが自由な試合展開を許しているのも注目すべき点ですね。
サブーが来る椅子攻撃に対してびくついたりと醒めさせるシーンも所々で見られましたが、
驚くべきことにミスがなかったので良しとしましょう。
リン戦の方が見たかったけれども、リン戦よりも面白くなったと感じさせるメイン・イベント。
中々良い試合です。
1時間以上に及ぶインタビュー、フォト・ギャラリー、ミュージック・ビデオ、Q&Aを収録。
総 評
通常番組とは独立した形でECW興行を形から復元、
セミ、メインが仕事をして盛り上がりも良かったですね。
ただ良い大会かというとそうでもない。
良い意味での汚さ(衰えがもたらすそれとは別)がなく、
アンチテーゼの無い単純な賛美でしかありません。
PV中にTNAレスラーに散々褒めさせたECWの良さがここにはないのです。
まるで富豪が金に物を言わせて遺物を形だけよみがえらせたような嫌らしさです。
せめてECWアリーナで行って雰囲気をオリジナルに近づけたかったところ。
(執筆日:8/10/10)
DVD Rating:★☆☆☆☆
注目試合の詳細
なし試合結果
@FBI(リトル・グイドー、トレイシー・スマサーズ、トニー・ルーク)vs.キッド・キャッシュ、サイモン・ダイアモンド、ジョニー・スウィンガーACWアンダーソンvs.2コールド・スコーピオ
BPJポラコvs.スティービー・リチャーズ
C3ウェイ・ダンス:ブラザー・ラントvs.ライノvs.アル・スノウ
Dストリート・ファイト:チーム3Dvs.アクセル・ロッテン、カホニーズ
E(レフェリー:ミック・フォーリー):レイヴェンvs.トミー・ドリーマー
FRVD vs.サブー