PWG:Battle of Los Angels Night One 11/21/09の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | なし |
1枚、約2時間30分です。
オープニング・セレモニー。
写真撮影になるもスパンキーが拒否して去っていく。
@1回戦:マラカイ・ジャクソン、ライアン・テイラーvs.カットラー・ブラザーズ
どこかで見たような動きが多いですが後半は独自ムーブで沸かせます。
PWGファンの好みに合っているとはいえここまで盛り上げたのは大したものです。
カットラーは一定の人気を得てヒールが中途半端になっているのが課題。
良いオープニングでした。
平均レベル。
A1回戦:スコット・ロストvs.ジェロム・ロビンソン
相変わらずロストはレスリング色を排除していますね。
無駄にロストの動きがキレているから
LTPが幾つか技を適切に見せても完敗以外の何物でもない。
少し悪い試合。
B1回戦:ヒューマン・トルネードvs.マット・ジャクソン
マットはヘタレの素質があるようなので
それにスタイルを特化させればシングル・プレイヤーとして伸びそうですね。
技が空ぶる場面が2,3見られましたがミスとまではならなかったし
2人共楽しませ上手なので雰囲気は落ちず。
最後のドラゴン・リング・アウトとでも言うべき動きからのクライマックスは楽し過ぎます。
まあまあ良い試合。
C1回戦:コルト・カバナvs.ジョーイ・ライアン
カバナはシリアスだしライアンは積極的でROHとは違う姿です。
そういう意味では新鮮ですね。
試合の動きとして距離を詰め、ポイントで技を打つ性質なので
ややタイミングがおかしいのが気になりました。
平均より少し上。
D1回戦:ロデリック・ストロングvs.ジョニー・グッドタイム
やや邪道ながらグッドタイムが頭部攻撃で実力差を埋め
ストロングの定番ながら強烈な腰攻めを見せる価値を作り出します。
粗いし、アップセットが起こっても良いレベルではなかったけれども
セイビンが欠場した穴を埋める予想以上の活躍をしたのは事実です。
まあまあ良い試合。
E1回戦:ブランドン・ガットソンvs.ニック・ジャクソン
ニックは生意気にドミネイトするタイプですね。
マットとタイプが異なるのは興味深い。
シングルとしても面白い存在です。
試合でも完全にコントロールして受け身でガットソンの数少ない見せ場を最大限に高めています。
ガットソンは彼なりの努力は伝わるもアクション量が少ないのが課題。
平均より少し上。
F1回戦:オースチン・エリーズvs.ブライアン・ケンドリック
お互いがヒール戦略で動け合えば当然かと疑い半分で信じさせながら
やたら多い自爆や、妨害、効果の薄いヒール・ムーブで観客をScrewする狙い。
リアル・ヒールの所業です。
ただ試合後に仲良く飲む所まで徹底しているのはナイス。
今のケンドリックは抗争相手と舞台があれば
ピアースvs.オルブライトのような奇跡を起こしそうな気がしないでもないが
1試合の奇跡のために9試合を犠牲にするような事をする団体がいるかどうか・・・。
少し悪い試合。
G1回戦:ケビン・スティーンvs.ケニー・オメガ
スティーンが良いドミネイトを見せていますね。
いつもなら口を使う所を我慢して黙るから雰囲気がある。
一方のオメガ、スティーンを重く扱ってボディ・スラムを見せ場として使うのは面白いですが受けの表現に問題がありますね。
遊び心からのアイディアとはいえ遊びだと体に出ていては駄目。
プロなんだからそこにリアリティーを持たせなくてはいけません。
フィニッシュも丸め込みはぴったりだがあの形は少し無理があるかな。
平均的な良試合。
H1回戦:アレックス・シェリーvs.エル・ジェネリコ
序盤はシェリーの技術とジェネリコの素早さ、という
2つの異なる要素が対等なレベルでぶつかり火花を散らす、という素晴らしい物。
その豊かさに比べると中盤のシェリーの脚攻め、
終盤の激しい攻防はクオリティこそ高いがメインとしては物足りないですね。
素材としてはもっと上を狙っていける物が場に出ていただけに惜しまれる。
一応スーパー・キック連打などメインならではの仕様もあったんですけどね。
軸がこれでは好勝負への+αに至らない。
中々良い試合。
総評
小粒な面子でクオリティがやや弱いですが
対格下とトップ同士のカードを組み合わせて
上手く一日目としての格好をつけていますね。
(執筆日:5/20/10)
DVD Rating:★☆☆☆☆
注目試合の詳細
なし試合結果
@マラカイ・ジャクソン、ライアン・テイラーvs.カットラー・ブラザーズA1回戦:スコット・ロストvs.ジェロム・ロビンソン
B1回戦:ヒューマン・トルネードvs.マット・ジャクソン
C1回戦:コルト・カバナvs.ジョーイ・ライアン
D1回戦:ロデリック・ストロングvs.ジョニー・グッドタイム
E1回戦:ブランドン・ガットソンvs.ニック・ジャクソン
F1回戦:オースチン・エリーズvs.ブライアン・ケンドリック
G1回戦:ケビン・スティーンvs.ケニー・オメガ
H1回戦:アレックス・シェリーvs.エル・ジェネリコ