PWG：Against the Grain 10/4/09の分析
| 名勝負 | なし |
| 好勝負 | なし |
１枚、約２時間５分です。
①予選：ブランドン・カットラーvs.ブランドン・ガットソンvs.ジョニー・ガルガノvs.マラカイ・ジャクソン
いきなり数珠で落としダイブを打つ事で
適度に休めるスポット･フェストに。
ただ余りにも媚を売ってくるので逆に嫌な感じ。
ガットソンのクロス･ボディをスラムに返すフィニッシュなど
見た事無い技が出て工夫もあるんですけどね。
悪くない試合。
②ケニー･キングvs.デイビー･リチャーズ
リチャーズは2試合目という事で
意図的にシンプルな構築を取っていますが
何から何まで全力でやっているので見応えがありますね。
ケニーは普段はそんなに感じさせないのですが
この試合では黒人にありがちな、技への入るタイミングのずれが目立ちます。
ケニーの攻めが試合の中心にまで届かず、
ある種のスカッシュ･マッチの域を超えない中で
終盤は不必要に派手な受けが繰り出されます。
平均レベル。
③スコット･ロストvs.ジョーイ・ライアン
いつもの事ではありますがスコットが不意打ちを仕掛け、それを読んだジョーイが外す。
ジョーイが若手時代の腕攻めを見せれば、スコットはヒール・プレイで支配権を奪う、と
タッグ･パートナー同士ならではの深い攻防が見られます。
問題はベビーフェイス同士ならともかく
ヒール同士（現在ライアンの扱いはベビーフェイスになっているけど）では見る方が移入しにくい事ですね。
もう少し気持ちが前面に出る方が良いけど
仲間割れした訳でもないですからね。
平均的な良試合。
④ブライアン・ケンドリックvs.ロデリック・ストロング
ケンドリックの不穏な空気からの切り込みを活かす
じっくりレスリングしたスタート。
これまでケンドリックは雰囲気だけだったのに
そこから実の入った物に仕上げるとは
やはりストロングの腕は信頼できますね。
ストロングが一発一発でぶち破ろうとするも
粘着質にくっつくケンドリック、と
対比的なスタイルの攻防は面白い。
中々良い試合でした。
⑤BoLA予選：ダスティン・カットラーvs.シェイン・ヘイストvs.チャールズ・マーキュリーvs.ジェロム・ロビンソン
どうでも良い適当な内容。
①に比べると精度も独創性も劣りますね。
インパクトがあったのはフィニッシュ・ムーブだけかな。
悪い試合。
⑥エル･ジェネリコvs.クリス・ヒーロー
ヒーローはヒーローズ･ウェルカム始め
多彩な技を解禁しています。
新鮮ながら1つのスタイルにはなっていない印象を受けますね。
それ必要なの？と疑問に思うような能動的なクイックも目立ちます。
そんなヒーローにジェネリコが押されるのは変ですね。
ヒーローがエルボー･スタイルのままならまだしも。
しかしクオリティはそれなりにあってセミに適当な内容。
平均的な良試合です。
⑦タッグ王座戦：ヤング・バックス（ch）vs.メン･オブ・ロウ・モラル・ファイバー(ケニー･オメガ、チャック･テイラー)
オメガがゾンビ･マスクをつけたまま序盤を行ったりしています。
激戦で支持を受けて再戦、メイン･イベントなのに
こういうおちゃらけをしたら駄目ですよ。
Yバックスも脚攻めで捕まえたりと
典型的なヒール仕様にしていますが
それはあくまで典型であって彼らの魅力を消すなら
そういう形を取る必要はありません。
リズムが崩れてますよ。
テイラーも変にベビーフェイスを気取って没個性になる時間があるしで、
４人共伸び悩む原因になっています。
終盤の切り返しあいは凄いですが
一方で合わせ過ぎだろ、という考えを残させてるようじゃまだ不足。
期待を下回った、まあまあ良い試合程度。
総評
前半は今回も安定した大会になりそうな印象だったのだけど
セミ、メインでいつもと違う事をした結果下降線を辿ってしまいました。
（執筆日：1/16/10）
DVD Rating：☆☆☆☆☆
注目試合の詳細
なし試合結果
①予選：ブランドン・カットラーvs.ブランドン・ガットソンvs.ジョニー・ガルガノvs.マラカイ・ジャクソン②ケニー･キングvs.デイビー･リチャーズ
③スコット･ロストvs.ジョーイ・ライアン
④ブライアン・ケンドリックvs.ロデリック・ストロング
⑤BoLA予選：ダスティン・カットラーvs.シェイン・ヘイストvs.チャールズ・マーキュリーvs.ジェロム・ロビンソン
⑥エル･ジェネリコvs.クリス・ヒーロー
⑦タッグ王座戦：ヤング・バックス（ch）vs.メン･オブ・ロウ・モラル・ファイバー(ケニー･オメガ、チャック･テイラー)