PWG:All Star Weekend IV Night One 11/17/06の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | モーター・シティ・マシンガンズ(クリス・セイビン、アレックス・シェリー)vs.ドゥー・イット・フォー・ハー(ジミー・ジェイコブス、タイラー・ブラック) PACvs. AJスタイルズ |
1枚約2時間半。メニュー画面にBGMがないのが寂しい・・・
1試合目−コルト・カバナvs.ピティ・ウィリアムス
カバナ劇場でオールスター開幕。
良質のコメディー・マッチでオープニングから快調です。
2試合目−ロニンvs.M-Dogg 20
この試合だけはとてもオールスターとはいえない顔合わせ。
特にロニンは中途半端な体形といい下手さといい2軍レベル。
短く終わらせて正解。ひどい試合です。
3試合目−モーター・シティ・マシンガンズ(クリス・セイビン、アレックス・シェリー)vs.ドゥー・イット・フォー・ハー(ジミー・ジェイコブス、タイラー・ブラック)
セイビン、シェリーは最高のタッグながら
相手がPWGデビューである、恋男にエセCMパンクでは・・・と思っていたら
普通にメインをとれる素晴らしい試合をしてくれました。
序盤のチェーン・レスリングに
中盤の孤立させての連携技、
終盤はバック・アンド・フォースの
ハイ・インパクト技にタッグならではの妙を利かして・・・
と見ごたえ十分。
実際ジェイコブス、タイラーにはやや完成度が足りない面もありましたけど
本当に良くやりましたよ。
好勝負。
4試合目−ホミサイドvs.クリストファー・ダニエルズ
いきなり場外戦になり椅子攻撃が出たりと
荒い試合でこの大会に幅を持たせてきました。
ホミサイドの狂犬ぶりが発揮され、まあまあ良い試合です。
5試合目−PACvs.AJスタイルズ
始まった当初こそ会場は英国から来た小僧なんてやっちまえムードでしたが
PACのまだデビューして2年しかたっていないとは思えぬ
しっかりとした基本的なレスリング・テクニックに加えて
織り交ぜてくる重力を感じさせないムーブに魅了され
最後はAJにも負けない歓声をもらうまでになりました。
インディ界に新しい風が吹き込んだことを感じた瞬間でした。
これには団体側も同じ印象を持ったようで
PACと契約して、PACは07年7月現在タッグ王者となっています。
ぎりぎり好勝負。
十分名勝負を狙える可能性をはらんでいました。
もう少し時間が欲しかったですね。
6試合目−B-Boy、スーパー・ドラゴンvs.ロデリック・ストロング、デイビー・リチャーズ
B-Boyにスパドラにリチャーズが揃えば
当然とてもハード・ヒッティングなものになります。
しかし試合としてはひどくつまらなく最悪です。
まず肝となっているスパドラvs.リチャーズですが相性が悪い。
どちらもひくことをしらないだけに結局お互いの長所をつぶしてしまう。
更に今回はまったくといっていいほどスパドラが受けに回りません。
B-Boyがらしくない攻められ役で、
ストロングもいてもいなくてもいいような役回り。
完全に失敗しています。
7試合目−サモア・ジョーvs.ロッキー・ロメロ
圧倒的な体格差の前にチャレンジ・マッチと化しています。
このシュート・レスラー、ロメロは
他と比べるとパッとしませんが
着実に成長をとげていますね。
シュート・ファイターとして練りこんできての最後の実践テストといったところです。
中々良い試合。
8試合目−クイックシルバー、フランキー・カザリアン、エル・ジェネリコ、ヒューマン・トルネードvs.クリス・ボッシュ、スコット・ロスト、スコーピオ・スカイ、ジョーイ・ライアン
オールスター1夜目のメインはPWG勢のみで8人タッグ・・・
さすがに見劣りしてしまいます。
いつもみたいに各スポットレスラーにスポットをあて
長々とするわけでもなく
丁度半ばにベビー・チームへ1スポットいれるだけで
普通に8人タッグをやっています。
スピードもあるしまあまあの試合。
しかしカード、中身の両面から見てもメインにはふさわしくない。
総評。
2,6試合目を除けば高水準の試合が目白押し。
3試合目の予想外の名勝負に
5試合目のPACの鮮烈デビュー、
他のTNA、ROH勢も活躍して
オールスターの名に恥じない
(Chikaraから参戦者がいなかったのは少し残念だけど)
素晴らしい一夜となりました。
TNAがレスラー貸し出しを打ち切ったことが大変悔やまれます。
DVD Rating:☆☆☆☆☆
注目試合の詳細
Bモーター・シティ・マシンガンズ(クリス・セイビン、アレックス・シェリー)vs.ドゥー・イット・フォー・ハー(ジミー・ジェイコブス、タイラー・ブラック)ジャンケンで勝ったシェリーが先発。相手はジェイコブス。
シェリーお得意のグラウンド・レスリングになるがジェイコブスも負けてはいない。
タイラーとの腕の取り合いからセイビンにタッチ。
セイビンとのチェーン・レスリングからジェイコブスにタッチ。
セイビンはジェイコブスとのフォア・アームズ、チョップを打ち合う。
ジェイコブスはレイシーの援護からセイビンを落とすとブランチャ。
セイビンを孤立させ連携攻撃を叩き込む。
セイビンはサンセット・フリップを頭部へのドロップ・キックに返しシェリーと交代。
タイラーがスタンディング・シューティングスター・プレス。
シェリーは返すと同時にタイラーの動きを止める。
そこにセイビンのダイビング・レッグ・ドロップが決まる。
シェリーはタイラーを小馬鹿にした攻撃からライオン・サルト。カウント2。
シェリー、セイビンがタイラーに見事な連携技を見せていく。
タイラーはローリング・フォア・アームズを狙ったセイビンをドロップ・キックで迎え撃ち交代に成功。
ジェイコブスが猛攻を仕掛ける。
劣勢になるやタイラーが入ってきてジェイコブスを振り飛ばしセイビンにスピアーさせる。
シェリーがタイラーにカタパルトDDTからカバーするもカウント2。
シェリーはフロッグ・スプラッシュへ。
タイラーは膝を立てて防ぐとムーンサルト。カウント2。
ジェイコブスがセントーンで援護しカバー。セイビンがカット。
ジェイコブスがシェリーにコントラ・コード!
衝撃ではねかえったところでセイビンにジャイアント・スイング・ヘッド・シザース。
タイラーはセイビンにビッグ・ブーツを決めてから
シェリーにスインギング・ミチノク・ドライバーでカバー!
セイビンが邪魔するジェイコブスを押しのけぎりぎりでカット!
タイラーはシェリーをアルゼンチン・バック・ブリーカーの体勢に持ち上げる。
そこにジェイコブスがセントーン。
更につなげようするが、セイビンがカットしシェリーを救い出す。
ジェイコブスがシェリーにスピアー。
セイビンがジェイコブスにローリング・フォア・アームズ。
タイラーの蹴りを受け止めるとジェイコブスに延髄切りを決めてのトルネードDDTへ。
防がれるもすかさずスピン・キック。
シェリーとのコンビネーション・キックが決まり
コーナーから抱え上げてる所へのダブル・ストンプ、
協力サモアン・ドロップ、スライス・ブレッドのフルコースで1,2,3!
DPACvs.AJスタイルズ
握手して試合開始。
じっくりと腕取りなどのレスリング。
PACはバック・ドロップを着地するとハンド・スプリングから飛び乗ってアーム・ドラッグ。
AJはアーム・バー・テイク・ダウンでPACの動きを止め腕を攻める。
PACはロープ・ブレイクで逃れる。
スピードで撹乱しようとするPACに見事なドロップ・キック。
頭部から落ちたPACはたまらず場外へ。
AJはエプロンからフライング・フォア・アームズで追撃。
リングに戻しカバー。カウント2。
ロープで反動をつけてのブレーン・バスターや
バック・ブリーカー+ガット・バスターのコンボで追い込んでいく。
AJがブリッジで締め上げる。
粘るPACにイラついたかAJはエプロンから場外へのブレーン・バスターを狙う。
PACはスタンガンに返すとスプリングボード式コークスクリュー・ムーンサルト!
Holy Shit!
リングに戻しスタンディング・コークスクリュー・ムーンサルト。カウント2。
PACがアーム・バーに行こうとする。
AJは握って決めさせずロープに脚をかける。
AJはクロス・ボディを狙ったPACを捕らえるとバック・ブリーカー2発。
カバーするもカウント2。
スパイラル・タップを狙うもPACが起き上がったのを見て雪崩式スタイルズ・クラッシュに狙いを変える!
PACは逃れるとスーパープレックスの体勢に。
AJが殴り落としコーナー上に立つ。
PACは跳躍してコーナーに飛び乗ると雪崩式ハリケーン・ラナ!
カバーするもカウント2!
バックの取り合いからPACがタイガー・スープレックス。カウント2。
ならばとフェニックス・スプラッシュへ!
しかし避けられ自爆!
AJはペイレイ・キックからスタイルズ・クラッシュへ!
PACも耐えて決めさせない。
AJは意表をついてパイル・ドライバー。
そしてスタイルズ・クラッシュで1,2,3!
試合結果
@コルト・カバナvs.ピティ・ウィリアムスAロニンvs. M-Dogg 20
Bモーター・シティ・マシンガンズ(クリス・セイビン、アレックス・シェリー)vs.ドゥー・イット・フォー・ハー(ジミー・ジェイコブス、タイラー・ブラック)
Cホミサイドvs.クリストファー・ダニエルズ
DPACvs.AJスタイルズ
Eタッグ王座戦:B-Boy、スーパー・ドラゴン(ch)vs.ロデリック・ストロング、デイビー・リチャーズ(新チャンピオン!)
Fサモア・ジョーvs.ロッキー・ロメロ
Gクイックシルバー、フランキー・カザリアン、エル・ジェネリコ、ヒューマン・トルネードvs.クリス・ボッシュ、スコット・ロスト、スコーピオ・スカイ、ジョーイ・ライアン