TOPアメリカン・プロレスDragon Gate USA →Dragon Gate USA:Uprising 5/8/10

Dragon Gate USA:Uprising 5/8/10 の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

2枚、約3時間45分です。

@戸澤陽vs.望月成晃
 お互いの立場が分かっていますね。
 単純な打ち合いですがそれは個別の境地から応じているので実は深い。
 戸澤の脚攻めも望月の蹴りによる追い込みも良く、ナチュラルに試合の流れにフィットしている。
 脚攻めの影響を表現していないと言えばそうだが、
 望月は得てしてそういう物だし、戸澤との格を考えると今回は全然問題ない範囲でしょう。
 平均的な良試合。

Aグラン・アクマvs.タイソン・デュークス
 緩めて対話を交わし、引き締める形です。
 シンプルな所から丸め込みの応酬へと持って行き終えたのは良いですね。
 ややクオリティは低いが無理せず2試合目らしい内容に仕上げました。
 悪くない試合。

BノーDQ:ジミー・ジェイコブスvs.ジョン・モクスリー
 荒っぽくやっているけれどもノーDQ要素は女子マネの介入が主で凶器はほとんど無し。
 そのせいでジェイコブスのキャラ、間が弱くなっているマイナス面の方が目立ちますね。
 どちらにとっても性急過ぎる展開でクライマックスの攻防は良かったものの最後はShingoの乱入で決着。
 平均レベル。
 試合後ハルクがShingoらを追い払いジェイコブスをWorld-1に勧誘するもジェイコブスは拒否。

Cマイク・クァッケンブッシュ、ジグソウvs.土井成樹、Pac
 まずはハイ・テンポで動き回り攻防です。
 ジグソー孤立と続け後半はスピードにのって上質な攻防。
 土井とPacに独自の連携力が見られなかったのは残念だが
 どの組み合わせでも安定しているし、4試合目なら十分な内容でしょう。
 中々良い試合。
 試合後クァックがYAMATOを呼び出すも戸澤、アクマが現われクァック、ジグソーをリンチ。

 試合のためにリップ・インパクトが出てくるもブロディ・リーに叩きのめされダウン。

DCIMA、ドラゴン・キッドvs.YAMATO、Shingo
 CIMA、キッドは持ちネタの合体技で積極的にアピール。
 キッドは孤立時の振る舞いが地味に良く、CIMAはクイックなたたみかけで弾みをつけましたね。
 YAMATO、Shingoは控えを意識しながら、相手に対してもあくどい雰囲気でしっかりもてなします。
 グレート東郷の系譜を感じさせる日系ヒールっぷりですね。
 シングルでもタッグでも魅せれるからこその重厚なクライマックスに仕上がっています。
 多少ムラがあるので好勝負に少し届かず。

Eオープン・ザ・フリーダム・ゲート王座戦:BxBハルク(ch)vs.吉野正人
 対吉野という事でスピードを意識しているようだけど、それでは吉野Xキッドを超えられません。
 独自の華麗さを見失って欲しくは無かったですね。
 また腕攻めという理由付けをされてもドミネイトされるような絵面ではない事に気づくべきです。
 足ならまだしも腕なのだからダウン・ベースでもないでしょう。
 メインとして色々やったから自然と面白くなり、当然最低ラインは超えているが、
 色々と問題があり、それ以上に評価することは出来ない。
 まあまあ良い試合程度。

 試合後モクスリーが王座挑戦をアピールし、他カミカゼ・メンバーとハルクをリンチ。
 CIMA、キッドが現われカミカゼを追い払います。

@FRAY!
 オライリーは良い動きをしているけどこういう形式だとどうしても浮いてしまいますね。
 他のハイ・フライヤーは見せ場を分散させていて緩急に乏しい。
 終盤はチーチ&クラウディーが中心に立つもブロディー・リーの前ではスカッシュされる相手でしかない。
 悪い試合。

AShingo vs.マット・サイダル(FIP Fallout 10/13/06)
 最初のインタビューを引きずりややほんわかしたスタート。
 サイダルがそれなりに対抗できるバランス設定で
 思っていたより幅広い攻防をして盛り上げます。
 サイバー・コング介入で追い込まれてからのサイダルの粘り、逆転勝利という筋書きは一定の成功を得ている。
 まあまあ良い試合。

Bオースチン・エリーズvs.横須賀享(Wrestle Jam 7/12/06)
 絡みに何の意味性も見出せません。
 エリーズはリープ・フロッグから足を痛め脚攻めを誘導しますが、
 それによって実現したのは退屈な脚攻めがスピードを殺し、
 制限だけで何のリターンもない空回りの試合です。
 典型的な失敗試合。
 少し悪い試合です。

C決勝:望月成晃、中嶋勝彦vs.Shingo、YAMATO(Summer Adventure Tag League III 8/26/09)
 蹴りに対するラリアットという対比は良いですね。
 しかし中嶋に叩き込んでKOするスポットを使うなら開始時から飛ばす事も可能でしたね。
 中嶋への脚攻め、Shingoへの腕攻めと繋げますが、
 移行ポイントにスポットがないから展開があるのに印象付けが弱くなっているのが問題です。
 終盤は息の合った望月、中嶋と相手1人という2対1を織り交ぜながらテンションを維持して攻防を繰り広げます。
 これで持ち直しましたが決勝のフィニッシャーに隙を突いてのスリーパーを選んだのは納得がいかない。
 タイミングを失したせいで余計印象が良くなかったですね。
 平均的な良試合。

総評
 クオリティは高いがメインが弱いのが問題。
 特典もいまいちでした。 
 (執筆日:12/25/10)
DVD Rating:☆☆☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@戸澤陽vs.望月成晃
Aグラン・アクマvs.タイソン・デュークス
BノーDQ:ジミー・ジェイコブスvs.ジョン・モクスリー
Cマイク・クァッケンブッシュ、ジグソウvs.土井成樹、Pac
DCIMA、ドラゴン・キッドvs.YAMATO、Shingo
Eオープン・ザ・フリーダム・ゲート王座戦:BxBハルク(ch)vs.吉野正人
@FRAY!(勝者:ブロディ・リー)
AShingo vs.マット・サイダル(FIP Fallout 10/13/06)
Bオースチン・エリーズvs.横須賀享(Wrestle Jam 7/12/06)
C決勝:望月成晃、中嶋勝彦vs.Shingo、YAMATO(優勝!)(Summer Adventure Tag League III 8/26/09)