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365 PW:Best of 365 PW 2021の分析


名勝負 なし
好勝負 グローバル王座戦、ノー・ホールズ・バード:トラヴィス・ウィリアムス(ch)vs.ジューダス・イカルス(9/18/21)

@アルテミス・スペンサーvs.ダニエル・マカべ(9/18/21)
 サブミッションかかりきるまえの一歩手前でせめぎ合い。
 それは2人の技能でなくてもできる気がするものの
 ポイントの移行ムーブやサブミッションの位置づけは飛び切りで、
 世界観としてまとまっているので2人だけの試合になっています。

 特にスペンサーがコーナーに登った際に
 マカベが距離を取って逃げ仕切り直すシーン。
 普通ならぶつぎれになる所ですが、
 そういう間合い感をサブミッションの攻防の中で
 概念指定しているからこそ流れのあるシーンに映ります。

 不意をついて決めた技は1.5倍ダメージみたいな追加要素もあり
 それぞれの試行錯誤は面白い。
 
 クリンチしあって煮詰まった帰結がロープブレイク後まだ相手がロープに持たれているのを見て、
 ロープに走って体制を崩すとか控えめに言って最高です。

 最後のフィニッシュはその点で言うと決まった理由、
 経緯が上記の概念的に言うと弱さを感じるものの
 期待に応えて満足度の高い試合内容でした。

 好勝負に少し届かず。

Aグローバル王座戦、ノー・ホールズ・バード:トラヴィス・ウィリアムス(ch)vs.ジューダス・イカルス(9/18/21)
 トラヴィスが間を置きつつも、
 打撃を寸ででかわすシーンを入れ緊張感を高めたり、
 執拗なサブミッション合戦の果てに
 不意を突いたバック・ドロップを入れ込んだりと
 効果的に印象付けをして見せ方をコントロールできていますね。

 10分経過。
 主導権を掴んだイカルスが挑発的な攻め。
 打撃中心にサブミッション、アピールの混ぜ方は巧み。
 アクションの選択で勝負できていますね。
 
 トラヴィスのダメージ表現に少し物足りなさがあるものの
 02年のCMパンクを彷彿とさせる試合作りです。

 トラヴィスが反撃を開始し17分経過時にドラスク。
 焦点が定まるとトラヴィスの攻めの質が上がっていきます。
 
 イカルスも気迫のアーム・バー。
 その見せ方は殺気があり、
 中盤っぽさを残しつつ、実際試合時間からはその位置付けですが、
 今にも決まってもおかしくない緊迫感があります。

 プランチャを巡る攻防から更にギアが上がり目まぐるしい攻防。

 昨年を上回るクオリティ・ラインで早くも30分経過。
 
 盛り上げた後の攻防の変化のさせ方の巧みな操り方が成長を感じさせますね。
 ただ正直40分くらいにまとめたら名勝負に行けたでしょう。

 40分経過後から不安が的中し、
 キャッチーなシーンもあるものの
 試合時間を長引かせる為の繋ぎの攻防が散見されました。

 昨年の60分試合は団体のファン以外に届ける事実作りの側面があったであろう中で、
 今回は無理に60分試合再びか、という見せ方はいらなかったのではないか。
 それに頼る必要がないくらいの境地にもうこの数え歌は達しています。

 内容含めて何かDDTの竹下vs.遠藤を思い出すような内容でしたね。
 この2人は引き続き歴史を紡いでいって欲しいものです。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:10/?/21)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@アルテミス・スペンサーvs.ダニエル・マカべ(9/18/21)
Aグローバル王座戦、ノー・ホールズ・バード:トラヴィス・ウィリアムス(ch)vs.ジューダス・イカルス(新チャンピオン!)(9/18/21)