TOPアメリカン・プロレスAEW →AEW:Best of AEW TV Matches 2021 part.4

AEW:Best of AEW TV Matches 2021 part.4の分析


名勝負 なし
好勝負 AEW世界王座戦:ケニー・オメガ(ch)vs.ジャングル・ボーイ(Dynamite 6/26/21)
 
タッグ王座イリミネーター・マッチ:エディ・キングストン、ペンタ・エル0M vs.ヤング・バックス(Dynamite 6/30/21)

@ブラッド&ガッツ・マッチ:ピナクル(キャッシュ・ウィーラー、ダックス・ハーウッド、MJF、ショーン・スピアーズ、ワードロウ)vs.インナー・サークル(クリス・ジェリコ、ジェイク・ヘイガー、オーティズ、サミー・ゲヴァラ、サンタナ)(Dynamite 5/5/21)
 ダブル・ケージで1対1から始まり、5分後3人目が追加。2分ごとに1人ずつ追加され、
 10人揃った後、正式開始でタップorサレンダーで決着という形式。
 要するに名前だけ変えたウォー・ゲームスですね。

 ダックスvs.ゲヴァラ。
 ゲヴァラはややスポットが浮いているものの
 ダブル・リングならではのスプリングボードで盛り上げ。
 ダックスもヘタレに転じる身振りが弱いものの
 アクションとしてはキレ良く的確、更に流血までします。

 追加ターンはチーム連携に優れて、
 先の入場順を獲得したピナクルが優位目に進めます。
 ここは流し目ですが、キャッシュが大流血し、
 ワードロウとヘイガーがビッグ・マンの役回りで盛り上げます。

 全員揃うと絵作りの連打。
 リングのマットが剥がされ、ターン・バックルも外されて、と
 リングが壊されていく絵は非常に印象的です。

 インナーサークルの制圧が続き、
 MJFが骨組みを登って天井に避難という形でクライマックス。

 ブックの要素が結構強めで
 思ったより彼らの技能は活かされず。

 それでもこの流血、演出の出し惜しみの無さはAEWだからこそ出来ることだし、
 この試合のクライマックスによって次世代のスター:MJFにまた一つ箔がついたのは大きい。
 Blood & Gutsの文字踊るスクリーンを背景にMJFが笑う絵面は素晴らしかった。

 好勝負に少し届かず。

Aタッグ王座戦(SCUは敗北すると解散):ヤング・バックス(ch)vs.SCU(Dynamite 5/12/21)
 カザリアンが打撃の振りを変えて
 解散がかかっている試合という特別感を演出します。 

 ダニエルズとの連携も相変わらず安定していますね。

 Yバックスはダニエルズを孤立させると
 高度なものよりも観客を煽れるかどうかを重視しながらタッグ・ワーク。

 ストーリーを意識した割に軽く交代成功しますが、
 続く攻防の中でダニエルズがスーパー・キックを食らって鉄柱に挟まれると大流血。

 それにより求められている訴求力が生まれます。

 アクシデントの大流血なので動きの精度も落としていますが、それ以上にリターンがありましたね。

 YバックスもI'm sorry. I love you.と声かけたりと相変わらずセンスがピカイチでした。

 好勝負に少し届かず。
 
BTNT王座戦:ダービー・アレン(ch)vs.ミロ(Dynamite 5/12/21)
 ミロが打撃に投げに荒々しくアレンを痛めつけていきます。
 アクションだけでなくイった表情づくりも素晴らしいですね。
 コフィ・ドロップも受け止め場外ジャーマン。

 スティングがペイジ、スカイに襲撃されるシーンがありましたが、
 特にKOされるほどでもなく、試合自体には介入もなく中途半端だったかもしれませんね。

 ほぼ100:0の攻守バランスから
 ぎりぎりの鬩ぎ合いに持っていく、
 歪な構成ですが、両者の良さが存分に活かされていました。

 中々良い試合。
 (執筆日:5/?/21)

Cマット・サイダルvs.ダンテ・マーチン(Dark 6/8/21)
 ダンテの伸びやかな動きは
 新星としての可能性に満ちていますね。

 ムーブの反復で至らないところを補っているのも
 現状の方策としては良い手だと思います。

 マットが先輩として楽しみなハイフライヤーを引き上げました。

 少し技の為の試合になっていますが、久々にDarkで良い試合が生まれましたね。

 平均的な良試合。

DAEW世界王座戦:ケニー・オメガ(ch)vs.ジャングル・ボーイ(Dynamite 6/26/21)
 試合前に両セコンドが小競り合い。
 ルチャサウルス追放に調子に乗って煽った結果、
 グッド・ブラザーズも追放になって慌てるオメガの古典的ヒールっぷりが良いですね。

 会場の満員の観客も思いっきり声を上げて反応します。

 オメガのヒール・シフトは彼のコンディションによる所もあるでしょうが、
 アクションを疎かにすることはなく、
 Jボーイの勢いある攻めの良さをしっかり引き出して受け止めていきます。

 Jボーイは多彩な技を使いこなしますが、
 そのまとめ方はストロング・スタイルな思考なので、
 オメガは絶好の相手といっても良いでしょうね。

 オメガもスーパープレックスを敢えてレッグ・クラッチして放ったり、
 タイガー・ドライバー91を繰り出したりと激しい攻防で応戦します。

 終盤は両セコンドが再び登場。
 すぐセコンド同士で殴り合ってフェード・アウトするので
 試合には全く関わらないが、ほんの少しでもアクセントで演出があるのが嬉しいですね。
 良い形で働いています。

 PPVならオメガが新日メインで張っていたような
 更に壮絶な試合になったのでは、と思うほど
 志向が一致していた激戦です。

 ぎりぎり好勝負。

Eタッグ王座イリミネーター・マッチ:エディ・キングストン、ペンタ・エル0M vs.ヤング・バックス(Dynamite 6/30/21)
 キングストンが小技でリズムをつけて
 連携技も意欲的に取り組んでいますね。
 いつもと変えつつ、場面ではキングストンらしさを見せつけます。

 ペンタもスピードにのせて疾走感のある試合運びで
 この新しいタッグはWWEでいう所のリドル、オートンばりにポテンシャルがあるかもしれません。

 バックスは相変わらず完成度桁違い。
 連携技は盛り上がりますが、
 その技だけでは勝負しておらず空間構成も同時に気を使っています。

 終盤は場外含めて広く攻防。
 セコンド混ざって華々しく最後をまとめましたね。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:6/?/21)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ブラッド&ガッツ・マッチ:ピナクル(キャッシュ・ウィーラー、ダックス・ハーウッド、MJF、ショーン・スピアーズ、ワードロウ)vs.インナー・サークル(クリス・ジェリコ、ジェイク・ヘイガー、オーティズ、サミー・ゲヴァラ、サンタナ)(Dynamite 5/5/21)
Aタッグ王座戦(SCUは敗北すると解散):ヤング・バックス(ch)vs.SCU(Dynamite 5/12/21)
BTNT王座戦:ダービー・アレン(ch)vs.ミロ(新チャンピオン!)(Dynamite 5/12/21)
Cマット・サイダルvs.ダンテ・マーチン(Dark 6/8/21)
DAEW世界王座戦:ケニー・オメガ(ch)vs.ジャングル・ボーイ(Dynamite 6/26/21)
Eタッグ王座イリミネーター・マッチ:エディ・キングストン、ペンタ・エル0M vs.ヤング・バックス(Dynamite 6/30/21)