AEW:Full Gear 11/9/19の分析
名勝負 | ライツ・アウト・マッチ:ジョン・モクスリーvs.ケニー・オメガ |
好勝負 | プラウドNパワフル(オーティズ、サンタナ)vs.ヤング・バックス AEW世界王座戦:クリス・ジェリコ(ch)vs.コーディ |
@プラウドNパワフル(オーティズ、サンタナ)vs.ヤング・バックス
改名せざるを得なかったもののLAX加入はAEWに大きい。
試合はオープニングということで連携技、勢いで
圧倒してて来るかと思いきや、思ったより乗り切れず。
少しスタイル・チェンジを意識しているのでしょうか。
懐の深さは改めて感じましたし、
観客席のR&Rエクスプレス絡めたりと煽り能力は素晴らしかったですけどね。
LAXの一歩踏み込む気概に
Yバックスも応えて脚の痛みによる絶妙な表現を見せました。
予想とは違うし、嵌りきってはいないが一級品の内容。
ぎりぎり好勝負。
Aアダム・ペイジvs.Pac
因縁の対決。
ペイジはトータルのイメージ作りができており、
フェンスへぶつける攻撃も
トペも等しく攻撃性を保っている。
Pacはそのペイジをダウンさせておく為の考えられた攻めの組み立て。
煽りも鉄板ですね。
ただ同じく尖った攻めができるので、
ガツガツと攻め合いになるかと思いきや
Pacが少し凌ぎに回るので
掛け算ではなく足し算になっている。
ただし終盤になると期待通りの攻防になっていきましたね。
好勝負に少し届かず。
Bショーン・スピアーズvs.ジョーイ・ジャネラ
Cタッグ王座戦:SCU(フランキー・カザリアン、スコーピオ・スカイ)vs.ルチャ・ブラザーズ(ペンタ・エル0M、レイ・フェニックス)、vs.プライベート・パーティ
D女子王座戦:リホ(ch)vs.エミ・サクラ
EAEW世界王座戦:クリス・ジェリコ(ch)vs.コーディ
(コーディは負けると二度と王座挑戦できない)
ジェリコはやたら間を空け権威作り。
コーディがトペを決め主導権を握るも
花道へのトペを自爆し眦から流血。
この思わず心配してしまうアクシデントで試合が激変しましたね。
上記のジェリコの試合運びは権威主義的で
一方ではまどろっこしく途中で飽きられてもおかしくなかった。
しかしこの流血が大きなフックになりました。
セコンド含めた盛りだくさんの演出を加えながら、
上手くシーン作りを行って行きました。
ジェリコのWOJでMJFがタオル投入、
試合後MJFがコーディにロー・ブローでヒール・ターンという
衝撃のエンディングはこの後の抗争も楽しみにさせる良いものでしたね。
ぎりぎり好勝負。
Fライツ・アウト・マッチ:ジョン・モクスリーvs.ケニー・オメガ
初興行メイン後に因縁が組まれながらも
モクスリーの病気で一度流れた好カード。
ファンも待ちに待ちかねていた試合ですね。
どんな試合になるかと思っていたら
いきなりゴミ箱の蓋攻撃に観客席の柵からのフライ。
オメガからは路上王の称号を思い起こさせますが、
そこには大きな箱に合わせたテンポ感の調整もあり、
若々しい感性、情熱と経験が同居している。
モクスリーもまたハードコアを飛び越えて
有刺鉄線バットにネズミ捕りボード、と
CZWでのデスマッチ・モードに。
その時はそれに付き合ってくれる人はいても
彼の技量や表現についてこれる相手がいなかった。
今回それぞれ鬱積を受け止め、解消できる相手とあり、
水を得た魚のように活き活きと試合を楽しみ、狂い咲いていますね。
WWEより緩いといっても多少の配慮が必要ということで、
流血量や見せ方は少し抑えてますが、
ガラスの破片、有刺鉄線ネット、リングのマット剥ぎまで出してきたのには驚きでしたし、
基本的には悔いなくやり切ったと言える内容でしょう。
両者の歴史を振り返るような内容なので、
抗争決着戦ならともかく初対決というシチュエーションには
少し食傷気味なデス・マッチ要素な部分はあるし、
世界的トップ・スターがデス・マッチをやるズルさはあるものの
凄まじい試合であったことは認めざるを得ない。
ぎりぎり名勝負。
Rating:★★★★★
注目試合の詳細
なし試合結果
@プラウドNパワフル(オーティズ、サンタナ)vs.ヤング・バックスAアダム・ペイジvs.Pac
Bショーン・スピアーズvs.ジョーイ・ジャネラ
Cタッグ王座戦:SCU(フランキー・カザリアン、スコーピオ・スカイ)vs.ルチャ・ブラザーズ(ペンタ・エル0M、レイ・フェニックス)、vs.プライベート・パーティ
D女子王座戦:リホ(ch)vs.エミ・サクラ
EAEW世界王座戦:クリス・ジェリコ(ch)vs.コーディ
Fライツ・アウト・マッチ:ジョン・モクスリーvs.ケニー・オメガ