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AWR:European Rampage 2009の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

1枚、約3時間55分です。

2方に寄せているとはいえ観客数は結構多いですね。
入場曲、カメラ・ワーク共にTVプロレスを意識している印象です。

@ポール・トレイシー、デリシャス・ダンキー D vs.サブー、Pac
 サブーが暗転から出てくるという盛り上がるスタートでしたが、
 サブーは孤立時に何もいないし、
 Pacは動きの精度がかなり上がっているのに
 動きを提供する以上のものにはなっていません。
 このPacが輝ける相手でもないですしね。
 最後ぐらいサブーが活躍するかと思いきや何もないまま終了。
 ひどい試合です。

Aスーサイド・マシーンvs.シッド
 シッドのビジュアルはそれなりに保たれています。
 しかしロープに振る時の力の入れていなさといったら。
 ゲーム映像でさえもっと力が伝わってきますよ。
 最後のパワー・ボムも完全に自由落下でした。
 ひどすぎる試合。

Bレイヴェンvs.X-Pacc
 意思疎通を行うには衰え過ぎています。
 だからストーリーを前面に出して対応しようとするのですが、
 ストーリーの語り方は滅茶苦茶です。
 そもそも一部でさえまともではなく、
 椅子チャンバラはひどい有様、場外乱闘は媚を売っているだけです。
 後半、椅子を交えての攻防で盛り上げようとしましたが、効果なし。
 最後のフィニッシャーも椅子に当てるつもりが外したように見えましたねぇ。
 ひどすぎる試合。

CジョーEレジェンドvs.RVD
 やたら元WWEとの対決が多いジョー。
 確かに同じプロレスの仕方を出来るけれども
 必要に応じて求められる能力を引き出すという事が出来ず、
 ダラダラと試合を垂れ流しているだけです。
 RVDもまた飄々として試合を引っ張る気なし。
 ひどい試合。

DジョーEレジェンド、レイヴェンvs.X-Pacc、スコッティ・ザ・ホッティ
 エンターテイメントのための受身やアピールが
 試合としての本質を台無しにしている。
 特にジョーは自分に譲れない所がまったくない様子。
 スコッティは自らの軽量的位置づけの扱い方が微妙。
 結局WORMやって満足させるつもりだろう、と思っていたら決まらずがっかり・・・。
 ひどすぎる試合。

Eポリシア・ペレスvs.エイプリル・ハンター
 エイプリルはチャイナ的位置づけなのに
 そういうレスラーなのだと説明する事なく
 試合の勝負に関連しない煽りが延々と流れる。
 パワフルさをちっとも感じさせない2人を叩きのめすフィニッシュ。
 ひどすぎる試合。

Fエル・ジェネリコvs.Pac(11/24/09)
 PACは非常にキレのある動きをする。
 これについていけるレスラーが今世界に何人いるでしょうか。
 お互い成長しているだけに期待のカードでした。
 しかし対等に描くかと思いきややや中途半端だな、と思っていたら
 ジェネリコがヒール戦略に出てきました。
 間を持って一発をきっちり決めていくスタイルは面白いものでしたが、
 これではPacとの間でエスカレートしていかない。
 Pacが輝く方向性の狭さが印象付けられたしまった内容ですね。
 終盤はPacの凄い技が続出されたものの
 ジェネリコが影に隠れ何者でもなくなってました。
 まあまあ良い試合。

GAWR王座戦、3本勝負:レネ・デュプリー(ch)vs.RVD(11/24/09)
 まずはスムーズにレスリング。
 真面目にやっているのは良いもののひっかかりが薄すぎますね。
 3本勝負を意識する余り大技と小技の使い分けも出来ておらず
 大技が生むべきインパクトを損ねているだけです。
 2本目はレネが不意打ちを仕掛けてスタート。
 相変わらずまったりしているものの攻防が活きてきます。
 3本目も延長線上にありましたが、
 最後になって必殺技を1つの頂点とするWWEスタイルが足を引っ張る。
 3本目のフィニッシュは唐突で、1,2本目に意味を見出しにくいものでした。
 悪くない試合。

Hノー・リミット王座戦:デリシャス・ダンキーD(ch)vs.Pac vs.ショーン・マクサー(11/22/09)
 2人でPacを攻めるというのは実力を考えれば違和感のない構図です。
 しかしそれだけ限定するならもう少し面白くして欲しいものです。
 Pac以外も最低限の動きが出来るので、少し悪い試合にはなっている。

Iサブーvs.ジョーEレジェンド
 ぬるいなぁ。
 ジョーがそれなりに凶器を織り交ぜるも、その攻防はグダグダ。
 更に板にもたれるとずれて後ろに倒れてしまう始末です。
 なんら進展が見えなかった内容。
 悪い試合です。

Jノー・リミット王座戦:デリシャス・ダンキーD(ch)vs.ショーン・マクサーvs.マイケル・ナイト
 特にマイナスに感じさせ事もなく工夫した動きが幾つか見られます。
 全員ダウンからチョップ三つ巴など形もつけれている。
 3ウェイとして押さえるべき所は押さえている。
 平均レベルです。

KAWR王座戦:RVD(ch)vs.サブー
 他の収録試合で不安に感じていたサブーだけど
 やはりRVDが相手となると気持ちの持ちようも変わってくるようですね。
 試合運びにリズムがあるし、
 RVDとは分かり合っているので
 凶器を使ってお互いがエスカレートする形を作れている。
 また王座戦でやるだけにテーブルまで出てきて見応えがありました。
 まあまあ良い試合。

総評
 やたら豪華ゲストな収録内容でしたが、まともな試合は数試合だけ。
 また何よりジェネリコvs.Pacがこれまでと違う事をして滑ったのが痛い。
 (執筆日:5/25/11)
DVD Rating:☆☆☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ポール・トレイシー、デリシャス・ダンキー D vs.サブー、Pac
Aスーサイド・マシーンvs.シッド
Bレイヴェンvs.X-Pacc
CジョーEレジェンドvs.RVD
DジョーEレジェンド、レイヴェンvs.X-Pacc、スコッティ・ザ・ホッティ
Eポリシア・ペレスvs.エイプリル・ハンター
Fエル・ジェネリコvs.Pac(11/24/09)
GAWR王座戦、3本勝負:レネ・デュプリー(ch)vs.RVD(新チャンピオン!)(2-1)(11/24/09)
Hノー・リミット王座戦:デリシャス・ダンキーD(ch)vs.Pac vs.ショーン・マクサー(11/22/09)
Iサブーvs.ジョーEレジェンド
Jノー・リミット王座戦:デリシャス・ダンキーD(ch)vs.ショーン・マクサーvs.マイケル・ナイト(新チャンピオン!)
KAWR王座戦:RVD(ch)vs.サブー