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Noah:Best of Noah 2023 part.3の分析


名勝負 なし
好勝負 ナショナル王座戦:エル・イホ・デル・ドクトル・ワグナーJr.(ch)vs.鈴木秀樹(5/4/23)
 
GHCヘビー級王座戦:ジェイク・リー(ch)vs.丸藤正道(5/4/23)

中嶋勝彦vs.拳王(5/31/23)

GHCヘビー級王座戦:ジェイク・リー(ch)vs.杉浦貴(6/17/23)

Jr.ヘビー級タッグ王座戦:YO-HEI、タダスケ(ch)vs.クリス・リッジウェイ、ダガ(6/22/23)

@ナショナル王座戦:エル・イホ・デル・ドクトル・ワグナーJr.(ch)vs.鈴木秀樹(5/4/23)
 鈴木の奇襲ナックルにワグナーがダウン。
 オールド・スクールなイメージのある鈴木なので、これは効果的な掴みでしたね。

 ダウンから入りつつもワグナーが見事なワン・ポイント構築。
 鈴木の流れも光るフィット具合で
 ここまで柔軟に構成するかとワグナーの懐の深さに感銘を受けましたね。

 アピール力も活かされ最後の終わり方まで2人の試合でした。
 コンパクトな試合時間ながら魅せ切りました。

 ぎりぎり好勝負。

AGHCヘビー級王座戦:ジェイク・リー(ch)vs.丸藤正道(5/4/23)
 ベーシックな動きで構成。
 ジェイクの雰囲気感を出しつつ、丸藤の今できることとも合致しています。
 全体構成の中で非常に良い導入でしたね。

 丸藤が腕攻めに転じますが、
 一進一退の作り方には引き続き調和があります。
 アクション自体は丸藤に制限ありつつもこれは上質でしたね。

 丸藤がちゃんと文脈を語るので、
 レフェリー気絶や掟破りといった定番が最大限効果を発揮しました。

 Noahで試合という点では後一歩な印象もあった
 ジェイクでしたが、今後の防衛ロードが楽しみになる一つの達成点を作り上げました。

 文句なしに好勝負。
 (執筆日:5/?/23)

B中嶋勝彦vs.拳王(5/31/23)
 喧嘩別れではない形での離別とあって
 清々しいファイトになっていますね。

 緊張感ある蹴り合戦から始めビッグ・ブーツの耐え合い。

 中嶋が先手を取って場外でいたぶり。
 10分経過しロング・マッチが明確な時間の使い方ですが、
 緊張感があって観客も緩まなかった。

 ハードな打撃で推しつつ、展開を広げますが、
 送別試合としての儀式性が戦いとしての戦略性を失わせている点は課題。

 20分経過。
 引き続きハードな打撃の音が響き渡ります。
 
 場外でジャーマンやダイビング・ダブル・ストンプ、
 垂直落下式ブレーンバスター、と過酷なスポットを混ぜていきます。

 インパクトありどよめくものの
 どうしても耐えの根性論に戻ってくるのが広がりを阻害していますね。

 試合時間はいつの間にか40分経過し残り5分。
 かろうじて決着をつけようという意志が混ざるも
 シチュエーション的に勝敗つかない方が
 前の試合の経緯含めて絵になったりして。

 より改善できる可能性も見えるが、
 これが丁度よい塩梅な気もして、
 タイミング的に難しさを感じた内容です。

 ぎりぎり好勝負。

CGHCヘビー級王座戦:ジェイク・リー(ch)vs.杉浦貴(6/17/23)
 打撃の耐え合いと見せて杉浦が即座にスピアー。
 攻撃性と間を使い分けながら腹を攻めていきます。

 対するジェイクは隙をついて脇固めに捉え腕攻め開始。

 部位攻めが攻守のポイントにも
 ダメージ表現もつながっていて良いですね。
 
 杉浦の緩急は適切。
 一方でジェイクはシチュエーションに合わせて
 もう少し緩急のメリハリが欲しい印象もあります。

 エルボーの耐え合いからナックルも放ち、
 迫力のクライマックスで最後もう一伸びして納得感ある王座戦。

 ぎりぎり好勝負です。

DJr.ヘビー級タッグ王座戦:YO-HEI、タダスケ(ch)vs.クリス・リッジウェイ、ダガ(6/22/23)
 密度のあるアクション。
 クリス、ダガもNoahマットに馴染んで不一致見られず。

 YO-HEIを孤立させると腕に狙いをつけながら
 細かなタッチ・ワークが冴え渡ります。

 YO-HEIもタッチして一度引っ込んだ後も腕のダメージを丁寧に表現。
 終盤の攻防にも反映して奥行きが生まれましたね。

 予想以上のクオリティに仕上がっています。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:11/?/23)