Noah:Best of Noah 2022 part.3の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | GHCヘビー級王座戦:中嶋勝彦(ch)vs.藤田和之(2/23/22) 潮崎豪vs.中嶋勝彦(3/23/22) |
@GHCヘビー級王座戦:中嶋勝彦(ch)vs.藤田和之(2/23/22)
最初のアマレスの応酬で
見事なリアル感を出すことに成功しています。
技術、物理法則、体重、体格の要素が反映されていますね。
中嶋が蹴りを叩きこむ所から展開。場外で柵にぶつけます。
藤田が同じ攻撃をした時に実体で劣るものの
中嶋が受け表現で補ってその強さの根拠をサポートします。
特に藤田の4の字、スリーパーに対するリアクションは飛び切り。
続く張り手を叩きこみ合うシーンの視線の見せ方、火花を散らし方もまた見事。
終盤の攻防をハードな打撃の打ち合いメインで作らないといけないのは
藤田の制限を感じさせますが、それで問題ない程には上記の通り表現力で引っ張れています。
文句なしに好勝負。
A潮崎豪vs.征矢学(3/13/22)
真っ向からの打撃の打ち合いをイメージしますが、
単純にそこに落とし込むことをせず、
潮崎が一歩引いて等価にいく前の鬩ぎ合いを演出するので
征矢のパワフルさも引き上げられています。
見応えのある鬩ぎ合いで征矢の魅力が出ていましたね。
一方で征矢は形骸化してしまう欠点もあり、
最後の同時ラリアットでの決着は
それを助長していてやや最後の印象で落としたか。
好勝負に少し届かず。
B潮崎豪vs.望月成晃(3/21/22)
望月は場をコントロール、必要な場面に持って行って
自分に必要な攻防を生み出していますね。
潮崎に対する伝達力も素晴らしく上手くかみ合っています。
潮崎は腕を攻められながらも
その痛みを負っての投げ、ラリアットで一進一退。
ベテランゆえに定型にまとめる癖はあるし
最後がラリアットというのはちょっと弱いものの充実していた内容です。
好勝負に少し届かず。
CGHCヘビー級王座戦:藤田和之(ch)vs.田中将斗(3/21/22)
最初は動かず視刺殺戦からスタート。
藤田の定番になっているものの
機動力ファイターの田中に相手にやるは似合わない気がしますね。
動けば良質なグラウンド。
ショルダー・タックルの打ち合いに移って田中が脚攻め。
展開させていくもののゴツゴツとした削り合いという本質は損ねていません。
藤田がグラウンドでサブミッションを決めつつ顔芸で迫ることで
中盤もじっくり作りこんで終盤はヘッド・バット合戦で盛り上げ。
前回30分試合で成功を収めているので、
似たような構成なので外しはしていません。
一方で印象としては点に寄ってより、
前回と違うもの、上回るものを何によって
作ろうとしているのかは伝わってきません。
前回30分だからといって単純に30分越えにせず
スプリント・マッチにするとかでも良かったのでは。
勿論藤田が再現性を持ってメインの最低基準を
ちゃんと超えてきたという点では
試合はともかく今後の団体運営的には良かった。
中々良い試合。
D潮崎豪vs.中嶋勝彦(3/23/22)
冒頭でいきなり潮崎がチョップし、
中嶋の蹴りを受け止めてエルボーを落としチョップで倒します。
潮崎がGHCへの道を登りなおしている今の状況をしっかり反映。
昨年の焼き直しにせず今だからこそ見せれるものを追求しているのは好感が持てますね。
潮崎が七色のチョップの使い方で変化をもたらしつつ
中盤で初めてまともにチョップと蹴りの耐え合いを見せます。
やや出遅れた中嶋ですが重い音が会場に鳴り響くハード・キックで試合に重みを与えました。
期待通りの攻防は王座戦と遜色ないレベルでしたね。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:3/?/22)
注目試合の詳細
なし試合結果
@GHCヘビー級王座戦:中嶋勝彦(ch)vs.藤田和之(新チャンピオン!)(2/23/22)A潮崎豪vs.征矢学(3/13/22)
B潮崎豪vs.望月成晃(3/21/22)
CGHCヘビー級王座戦:藤田和之(ch)vs.田中将斗(3/21/22)
D潮崎豪vs.中嶋勝彦(3/23/22)