Highspots:Best of the 2000's Disc 10:2008-2010の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | なし |
Highspots製。
@トリオス王座戦、3本勝負:アトランティス、ネグロ・カサス、ウルティモ・ゲレロ(ch)vs.アレックス・シェリー、クリス・セイビン、ソンジェイ・ダット(CMLL 75th Anniversary Show 9/19/08)
MCMGにソンジェイなので攻防自体はルチャでも
十分通用するものなんだけど
なんかルチャの構成というのがなく淡々と試合が進んでいましたね。
過去の試合と比べると盛り上がりがいまいちで平均レベルです。
(執筆日:3/7/09)
Aマイク・ジャクソンvs.ジョー・ホーガン(NWA Legends Fanfest 8/16/08)
観客と強固な一体感がそこにはありますが、
観客弄りや過去を慰みにして得たものではありません。
50歳を超えるマイクが実際にトペを打ち、
ロープ渡りを半周して見せて獲得したものです。
ジョーがベテランらしい切り方、間で憎らしさを表現して権利を示したからです。
最後はマイクが肩紐を外して見得を切った後、
事前のしっかりした準備を感じさせる切り返し合いからフィニッシュ。
老齢のレスラーがその歳で残っている能力で持って"試合"に望んだだけの事です。
しかし本当に"試合"をする老レスラーも、その舞台を用意するブッカーも少ない。
そんな低い確率で起こった出来事に対し、ファンが最高の盛り上がりで応えたのです。
リスペクトに溢れた雰囲気は年間最高試合に値します。
平均的な良試合。
Bマスカラ・コントラ・カベジェラ、3本勝負:ミスティコvs.ネグロ・カサス(CMLL 76th Anniversary 9/18/09)
さあマスクと髪を賭けた真剣勝負・・・
と行きたい所なんですがカサスのフェイス・ペイント、
眉をキリリと太くし、髭を書いたそれがコントみたいでずっこけます。
あちらの感覚では気合入ってるな、と受け取られるのでしょうか。
それはさておき試合です。
まず1本目はいつもの入場口ダイブではなく
レフェリー・チェック中の股間蹴りでスタート。
カサスがあの手この手で追い詰め良い感じに土台を作り上げます。
しかしミスティコがダブル・ニー・ガット・バスターという
必殺技でも何でもない技でひっくり返してしまいます。
これは台無しにしてしまいましたね。
仮に一発で一本取るとしても掟破りのラ・マヒストラルしかないでしょう。
2本目もカサスが優位に立ちます。
張り合いからミスティコが連続ダイブをした後フィニッシュなんですが
これがラ・マヒストラルなんですね。
フェリノが軽く注意を引いていた所からとはいえ
前哨戦でラ・マヒストラル封じを見せてたのは何だったの、って感じです。
3本目もカサスが局部狙いと紐攻撃などで支配。
ダイブ後に必殺技の避けあいと良いクライマックスだったものの
最後はこれまた何故かスワントーン・ボムというチョイスです。
カサスが3本全てで優位に立つ状態で試合を作ったのは中々の物だけれども
ミスティコを動かす時には必ずといって良い程張り合いを入れてやったりと
少々過保護過ぎないか、という感想を持ちましたね。
ミスティコも成長しているはずだし、このカード結構やってる訳でしょ。
また上記の通り工夫の為所の各フィニッシャーがいまいちだったのも伸び悩みの原因。
平均的な良試合。
(執筆日:4/29/10)
CJrヘビー級王座戦:タイガー・マスクIV(ch)vs.丸藤正道(Wrestle Kingdom IV 1/4/10)
序盤は軽やかな攻防。
丸藤が適切に外していて、
比較的地味ですが、しっかりしたレベルで進行していきます。
中盤は丸藤が技をばらまく構築。
不知火もあっさり決まりますね。
タイガーは相変わらず受けで魅せれないので攻めを切り口に交わっていく。
この2人の絡みとして試合を盛り上げるにはこういう方向しかないのだろうけれど
それにしたって技に頼り過ぎです。
雪崩式タイガー・ドライバーといった過激な技に走り、
最後は安易なタイガー・フロージョンという新技でフィニッシュ。
どんなに評価したってまあまあ良い試合が限度でしょう。
Dクルーザー級王座戦、4ウェイ・ダンス:エクストリーム・タイゲル(ch)vs.ジャック・エヴァンスvs.NOSAWAvs.クリストファー・ダニエルズ(AAA Triplemania XVIII 6/6/10)
基本1対1で進め、途中でテクニコのエヴァンスとタイゲル、ルードのNOSAWAとダニエルズに分かれます。
この展開で幾つか見せ場を生む事が出来ていますね。
乱入者に気を取られて王者が脱落した後、エヴァンス対ダニエルズの一騎打ちへ。
リングが広いのと、4ウェイならではのスピード感がないせいで少々だれるのが問題ですね。
悪くない試合。
(執筆日:8/12/10)
Eダニエル・ブライアンvs.シェルトン・ベンジャミン(NEW 10/1/10)
シェルトンが抑制せず身体能力を存分に使って動いています。
スタンスとしては後輩のくせになめるな、という事でしょうが
シェルトンの表現力では観客に思ったより伝わっていませんでしたね。
NEW特有のTVスターを見ようという雰囲気故に序盤は仕切りが多かったですし、
ブライアンが激しい受け身を取っているからこそストーリーが続いていた状態です。
後半はブライアンの技押しにシフト。
ブライアンが上げきらないよう配慮しながら技を組み合わせていますが、
そのままブライアンのレベル・ロック、シェルトンのベンジャミンを
頂点として軽く交え、どちらも傷つけない丸め込みで終了となっています。
終盤の攻防はとても激しいと言えるものではなく、
前半のそれなりに視聴後重みの残る内容になるかな、という予測は裏切られました。
平均より少し上。
総評
特集に入れればその大会の売上が下がる恐れがある訳で
元ネタのない最後に来て完全にベスト版という意義を放棄してしまったラインナップ。
そもそも2000'sなら2010年は入らないはずだしね、と突っ込みたくもなる。
よって星はつけませんでしたが、この10枚組の総評としては星5つです。
コスト・パフォーマンスが異常ですからね。
相当被りがあっても元は取れます。
DVD Rating:☆☆☆☆☆
(執筆日:11/1/11)
注目試合の詳細
なし試合結果
@トリオス王座戦、3本勝負:アトランティス、ネグロ・カサス、ウルティモ・ゲレロ(ch)vs.アレックス・シェリー、クリス・セイビン、ソンジェイ・ダット(2-1)(CMLL 75th Anniversary Show 9/19/08)Aマイク・ジャクソンvs.ジョー・ホーガン(NWA Legends Fanfest 8/16/08)
Bマスカラ・コントラ・カベジェラ、3本勝負:ミスティコvs.ネグロ・カサス(2-1)(CMLL 76th Anniversary 9/18/09)
CJrヘビー級王座戦:タイガー・マスクIV(ch)vs.丸藤正道(新チャンピオン!)(Wrestle Kingdom IV 1/4/10)
Dクルーザー級王座戦、4ウェイ・ダンス:エクストリーム・タイゲル(ch)vs.ジャック・エヴァンス(新チャンピオン!)vs.NOSAWAvs.クリストファー・ダニエルズ(AAA Triplemania XVIII 6/6/10)
Eダニエル・ブライアンvs.シェルトン・ベンジャミン(NEW 10/1/10)