全日本プロレス:Best of AJPW 1991の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | 川田利明vs.田上明(1/15/91) ジャンボ鶴田、田上明、渕正信vs.三沢光晴、川田利明、菊地毅(2/10/91) アジアタッグ王座戦:小橋健太、菊地毅(ch)vs.ダイナマイト・キッド、ジョニー・スミス(4/6/91) CC公式戦:ジャンボ鶴田vs.川田利明(4/6/91) |
@川田利明vs.田上明(1/15/91)
初対決ながらストーリーによる遺恨のセット・アップあり。
そのため田上がリングに入るなり襲いかかります。
川田も気迫を感じる迎撃で序盤から盛り上がりましたね。
形式を越えた時の田上のスケール感は他にない魅力です。
川田も綺麗さに拘らず鬱積した攻めでらしさを見せている。
その上で田上が流血すると更に凄みが増しました。
ここで脚攻めタッチ。
そんなに長い試合ではないので
この脚攻めはじっくり見せるのではなく、
もうここでギブ・アップさせるんだ、という見せ方にしたくて、
その点で熱が若干逃げたのは勿体なかった。
終盤もまだ田上が自分の形を見いだせていなくて足踏みしたものの
ドラマチックな特別な試合という印象に傷をつけるには至らない。
素晴らしい試合でした。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:5/?/21)
Aジャンボ鶴田、田上明、渕正信vs.三沢光晴、川田利明、菊地毅(2/10/91)
収録日は1/27/91)
1991年のベスト・カードである鶴田と川田の攻防。
鶴田は体格を活かした攻めだけでなく
場外技や椅子攻撃まで含めて追い込んでいきます。
川田も一歩も引かず張り合っていきます。
川田は田上とも火花を散らし、
こちらも見応えあるマッチアップでしたね。
他の鶴田vs.菊地や鶴田vs.三沢も見所多く、
渕も受け、気迫で存在感を示している。
当時の充実ぶりが伝わってくる内容でしたね。
文句なしに好勝負。
(執筆日:3/?/21)
BCC公式戦:三沢光晴vs.小橋健太(4/5/91)
出だしはドロップ・キックの打ち合い。
三沢上回るかと思いきや一進一退にもつれこませて
小橋の勢いを上手く演出していますね。
試合の構成自体はメリハリが利いて素晴らしいものの
戦いとしての変転としては中盤は少し意図に欠ける所があったか。
しかしレスリング自体は力を感じるし。
動き出しの攻防作りも意識されています。
場外スポットから加速していく全力ファイト。
この頃から既に四天王プロレスの後継はあって、
13分という試合時間で両者の可能なクオリティの最上を見たしました。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:5/?/21)
Cアジアタッグ王座戦:小橋健太、菊地毅(ch)vs.ダイナマイト・キッド、ジョニー・スミス(4/6/91)
キッド、スミスは重みのある攻めを見せ、
それに対して小橋、菊地は苦しみつつも軽やかな連携で対抗。
キッドもヒールではなく人気者ですが
それぞれの応援に熱が入る対立でしたね。
キッドは流血しつつも厳しい攻め。
一部試合運びは雑になっていますが、
それ以上に攻撃的な攻めに魅了されますね。
(ステロイドの影響もあるかもしれませんが…)
終盤はセコンドも入り混じって近代的な鬩ぎ合いで盛り上げました。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:9/?/22)
DCC公式戦:ジャンボ鶴田vs.川田利明(4/6/91)
格差のあるマッチ・アップですが、開始直後川田が張り手で挑発。
これに対し鶴田がキッチン・シンク。
ずっしりと痛みの伝わってくる強烈な腹攻めを見せます。
ロー・キックからのスリーパーによる反撃も
力で振りほどいて場外でテーブルへのニー・クラッシャー、と
鶴田の手の付けられない強さが素晴らしくショー・アップされていますね。
川田の攻め自体相当ハードですが、
これまた受けにおいても絶妙にバランス調整していて
鶴田のレスラーとしてのトータル・パッケージぶりを実感させます。
川田はベーシックの打撃に加えて
場外スポットで一段と試合をステップ・アップさせて盛り上げました。
最後は鶴田がえげつないバック・ドロップ連発で切り捨てましたが、
同年に三冠王座戦でリマッチが組まれたのも納得の出来です。
ぎりぎり好勝負。
(執筆日:5/?/20)
注目試合の詳細
なし試合結果
@川田利明vs.田上明(1/15/91)Aジャンボ鶴田、田上明、渕正信vs.三沢光晴、川田利明、菊地毅
(2/10/91)
BCC公式戦:三沢光晴vs.小橋健太(4/5/91)
Cアジアタッグ王座戦:小橋健太、菊地毅(ch)vs.ダイナマイト・キッド、ジョニー・スミス(新チャンピオン!)(4/6/91)
DCC公式戦:ジャンボ鶴田vs.川田利明(4/6/91)