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全日本女子プロレス:Classics #40 & #41の分析


名勝負 #1コンテンダーズ・マッチ:ライオネス飛鳥vs.長与千種(2/26/87)
好勝負 なし

1枚、約1時間50分です。
SlamBamJam製。

#40
@#1コンテンダーズ・マッチ:ライオネス飛鳥vs.長与千種(2/26/87)
 3回目のクラッシュ・ギャルズ対決。
 蹴りのリアリティー、ハードさ。
 ヘッド・ロックなんて基本技含めたサブミッションの本気度。
 最高の雰囲気の中絶対値MAXでぶつかり一進一退を繰り返す理想的な戦い。
 30分時間切れ後、明らかに決着がつかないと誰もが知りながら5分の延長戦を行い、
 予想通りふざけた判定に持ち込まれたにも関わらず評価を落とせない歴史的な名勝負。
 ひとまず表面をなぞるとそういう事になる。
 
 もう少し深く見ると・・・
 まず簡単に最高値と言うが、そのレベルにいくには様々な障壁がある訳で大抵人は憎しみ、負の力を借りる。
 しかしここにはそれが無い。
 どちらも同じ境遇で違いがあるにしてもそれは対等に尊重できる違いでしかない。
 正の力だけでこの境地までたどり着いている。
 それは俄かには信じがたく、人間離れしている。

 2人は他の全女スタイルと違って男子プロレスの要素を取り入れています。
 その事もあってかこの試合は意外にもペースの最大速度は全然高くありません。
 だからいつだって観客は熱に浮かされていない。
 目を離してよい自由意思が残されている。
 それにも関わらずこの試合からは目が離せない。
 瞬間、瞬間につぎ込むエネルギーは半端ない物があるのだけど
 それがまったくぶれず、減らないから時間間隔から、いやもう何か俗世的な物からこの試合は遊離していく。
 各個人の自由意志が巨大な唯一意思に飲み込まれていく。

 そしてその唯一意思の中心には間違いなく長与という人間が存在している。
 試合を作り上げるという意味においてレスラーは神であるけど、
 その世界の中に自らを神というポジションとして位置づけた人間を見た事がない。
 意識してか無意識なのかは知らないが恐れを知らぬ行為です。
 何か理が曲がっている。
 それを分かりながらこのソーマを一度飲めばもう逃れる事は出来ない。
 
 人は畏怖して涙を流しながら、歓喜に踊り祈りを捧げるのさ。
 凄く狂っていて、
 凄くピュアで、
 見た者を溺れさせる新世界に。
 これは長与千種という新興宗教の経典であるよ。

#41
A大森ゆかり、永堀一恵vs.宇野久子、堀田祐美子(2/26/87)
 宇野、堀田は経験が足りず、全女スタイルを貫く器がまだ出来ていません。
 大森はWWWA王者に値するかは疑問な物の重みのあるファイトでしたね。
 永堀はビジュアル路線、ソバットが得意技で売りが分かりやすいのは良いですね。
 この大森と永堀がぶつかったら面白そうな気がしますけど。
 最後は格差フィニッシュとしては捻ってありましたね。
 悪くない試合。

Bタッグ王座戦、3本勝負:小倉由美、永堀一恵(ch)vs.ドリル仲前、岩本久美子(9/14/87)
 全女スタイルは軸が弱いからその刃が研ぎ澄まされないと粗い試合にしかなりません。
 仲前、岩本はビジュアルがきついもののキャリアの差のせいでドミネイトできず。
 また小倉、永堀も微妙に動きが悪かったですね。
 ブックもまさかの2−0で、ここぞという機会でフィニッシュ出来ず、ずるずると引き延ばしている。
 悪い試合。

総評
 げに恐ろしき女かな。
 (執筆日:8/7/10)
DVD Rating:★★☆☆☆

注目試合の詳細

@#1コンテンダーズ・マッチ:ライオネス飛鳥vs.長与千種(2/6/87)
  握手を交わす。
  飛鳥が蹴りを叩き込んでいく。
  顔にハイ・キック。
  ロープに振ろうとする。
  長与が振り返しニール・キック。
  ハイ・キックへ。
  飛鳥はかわすとロープにひっかかった長与を場外に投げ落とす。
  長与がリングに戻る。
  蹴りで牽制しあう。
  飛鳥がバックに回る。
  長与が脇固め。
  飛鳥がロープに足をかける。
  ナックル・ロック。
  飛鳥が上になっている。
  長与が盛り返し押し込もうとする。
  飛鳥が耐え押し込む。
  ブリッジを崩してヘッド・ロック。
  不十分ながらアーム・バー。
  フロント・ヘッド・ロック。
  長与が脇固め。
  レッグ・ロック。
  ハーフ・ボストン・クラブ。
  飛鳥が体を起こして崩す。
  仕切りなおし。
  飛鳥がドロップ・トー・ホールド。
  チキン・ウィング・クロス・フェイス。
  ロープに振りハイ・キック。
  顔を蹴り飛ばす。
  蹴りをいれる。
  顔に蹴りを入れる。
  起き上がろうとした長与の背中に蹴りを叩き込んでダウンさせる。  
  フロント・ヘッド・ロックへ。
  長与がバックへ。
  飛鳥がバックを取り返す。
  アーム・ロック。
  同時にクロス・フェイス。
  長与が前に投げ引き離す。
  飛鳥がすぐに体勢を立て直しチキン・ウィング・クロス・フェイス。
  長与がロープに逃げる。
  長与がタックルで倒す。
  ボストン・クラブ。
  飛鳥が足を掴んで潰させる。
  長与が弓固め。
  外れる。
  飛鳥の胸に蹴りを叩き込もうとしていくがガードされている。
  フロント・スープレックスからカバー。カウント2。
  チキン・ウィング・クロス・フェイス。
  アーム・バーへ。
  飛鳥がロックして体を起こす。
  長与が体勢を戻し引っ張ってロックを外す。
  飛鳥が反転させてすり抜けレッグ・ロック。
  腰にエルボー・ドロップ。
  バタフライ・ロック。
  引っ張り上げるとストラングル・ホールド。
  ロープに振りクロス・チョップ。
  ブレーン・バスターを決めカバー。カウント2。
  ニー・クラッシャー。
  アキレス腱固め。
  長与が体を転がすも飛鳥は対応。
  長与がロープを掴むも向こう。
  飛鳥がジャイアント・スイングを狙うも長与がロープを掴んで防ぐ。
  飛鳥が腰に蹴りを入れて場外に出す。
  エプロンに出て蹴り飛ばす。
  柵にぶつける。
  長与が飛鳥を柵の外に出す。
  リングに逃げる。
  飛鳥はリングに入るとナックル・ロック。
  長与が蹴り。
  ロープに振りスピン・キック。
  バタフライ・スープレックスを狙う。
  耐えられるも投げる。
  カバー。カウント2。
  シャープ・シューター。
  耐えられたのでアキレス腱固め。
  飛鳥が蹴りつけて外させようとするも耐えられる。
  飛鳥が体を転がしロープに逃げる。
  長与がドラゴン・スープレックスを狙う。
  15分経過。
  飛鳥が腰を落として耐える。
  長与が起こして変形バック・ドロップ。
  カバーするも飛鳥がカウント2でブリッジ。
  押さえつけるもカウント2でブリッジ。
  長与がヘッド・ロック。
  飛鳥が起き上がりバック・ドロップ。
  カバー。カウント2。
  ロープに振りスパイン・バスター。
  カバー。カウント2。
  蹴りを叩き込み足を掴むと中央へ。
  長与が延髄切りを狙う。
  飛鳥はかわすと蹴りを叩き込む。
  長与が蹴りを叩き込む。
  受け止められたので延髄切りへ。
  飛鳥はガードするとアンクル・ロックを狙う。
  耐えられたのでシャープ・シューターに狙いを変え決める。
  長与がロープを掴む。
  飛鳥が弓矢固め。
  ロープを掴む。
  飛鳥が長与がロープに振る。
  長与がテーズ・プレスのように倒す。
  飛鳥が跳ね起きる。
  お互い蹴りを打ち込む。
  長与が押す。
  飛鳥がソバット。
  長与がバックを取る。
  飛鳥がバックを取る。
  長与がバックを取る。
  飛鳥がハンマー・ロックに押し込む。
  フルネルソン。
  長与がロープを掴む。
  場外に出る。
  飛鳥がトペ・スイシーダで追撃。
  エプロンから殴りつける。
  殴り合い。
  長与が飛鳥をつれてリングに戻る。
  ロープに振ると正拳突き。
  蹴り倒す。
  ブレーン・バスター。
  カバー。カウント2。
  20分経過。
  トライアングル・チョーク。
  飛鳥が体を起こす。
  ナックル・ロックで長与を押し込む。
  上にかぶさる。カウント2。
  パイル・ドライバーを決める。
  カバー。カウント2。
  コーナーに上りダイビング・クローズライン。
  カバー。カウント2。
  起こそうとする。
  長与がバックを取りジャーマン。カウント2。
  ガット・レンチで持ち上げツームストン。
  カバー。カウント2。
  コーナーに上りダイビング・ニール・キック。
  カバー。カウント2。
  飛鳥がバックを取りジャーマン。ロックが外れる。
  カバー。カウント2。
  ニー・クラッシャー。
  蹴りをいれ4の字へ。
  長与がぎりぎりでガード。
  飛鳥が手を払い決める。
  長与がロープを掴む。
  引っ張って体をエプロンに出しブレイクとなる。
  飛鳥が長与をロープに振りショルダー・スルーを狙う。
  長与がジャンプで避け体を倒す。
  飛鳥が対応しストンピング。
  コーナー上にのせ雪崩式バック・ドロップ。
  カバー。カウントは2。
  殴りつけにー。
  起こそうとする。
  殴り合い。
  長与が足を掴んで倒しボストン・クラブを狙う。
  耐えられるもシャープ・シューターを決める。
  25分経過。
  残り5分。
  外す。
  持ち上げるとコーナーの上にのせる。
  スーパープレックス。
  カバー。カウント2で飛鳥がブリッジ。
  長与がバック・スライド。カウント2。
  飛鳥がジャイアント・スイング。
  カバー。カウント2。
  コーナーに上る。
  体を起こした長与にミサイル・キック。
  カバー。カウント2。
  起こそうとする。
  長与がドラゴン・スープレックス。カウント2。
  残り3分。
  飛鳥がレッグ・ロック・バック・ドロップ。
  カバー。カウント2。
  ロープに振る。
  長与がニール・キック。
  カバー。カウント2。
  ボディ・シザースで丸め込みブリッジ。カウント2。
  飛鳥がツームストン。
  カバー。カウント2。
  残り2分。
  ロープに押し持ち上げる。
  コーナーの上にのせスーパープレックス。
  カバー。カウント2。
  起こそうとする。
  長与がインサイド・クレイドル。カウント2。
  飛鳥が長与をロープに振りネック・ブリーカー。  
  カバー。カウント2。
  長与がノーザンライト。カウント2。
  残り1分。
  飛鳥が長与をロープに振りドロップ・キック。
  足を掴んで倒すとジャイアント・スイング。
  残り30秒。
  カバー。カウント2。
  長与がベリー・トゥー・ベリー。
  カバー。カウント2。
  飛鳥がジャーマン。カウント2。
  長与が丸め込むも30分時間切れ!
  判定か延長かを協議している。
  5分延長となる。
  決着がつかない場合は判定となる事が発表される。
  飛鳥が蹴りを打ち込み長与がガード。
  飛鳥がくみつく。
  長与がフロント・ヘッド・ロック。
  飛鳥が投げるも長与は外さない。
  飛鳥が体勢を直しヘッド・ロック。
  長与がバック・ドロップ。
  カバー。カウント2。
  パイル・ドライバー。
  カバー。カウント2。
  コーナーに上りダイビング・クロス・ボディへ。
  飛鳥はかわすとエルボー・ドロップ。
  滞空式ブレーン・バスター。
  カバー。カウント2。
  ロープに振りスパイン・バスター。
  ジャックナイフ固め。カウント2。
  セカンド・ロープからエルボー・ドロップ。
  長与が食らいながらもカバー。カウント1。
  飛鳥を場外に落とす。
  飛鳥がリングに入りナックル・ロック。
  長与がノーザンライト。カウント2。
  飛鳥が持ち上げバック・ブリーカー。
  カバー。カウント2。
  長与がスクール・ボーイ。
  飛鳥はカウント2で返すと腕を取る。
  残り2分。
  長与を持ち上げ時間をおいてパイル・ドライバー。
  カバー。カウント2。
  長与がジャーマン。カウント2。
  飛鳥が延髄切り。
  パイル・ドライバー。
  ヘッド・バッド。
  長与がバック・スライド。カウント2。
  残り1分。
  飛鳥が長与をロープに振りドロップ・キックへ。
  長与はかわすとロープに振りニール・キックへ。
  飛鳥はかわすとジャイアント・スイング。
  残り30秒。
  カバー。カウント2。
  延髄切り。
  長与が近づいてきた飛鳥にブレーン・バスター。
  カバー。カウント2。
  飛鳥がジャーマンを決めるも5分時間切れ。
  判定の協議に入る。
  会場からはもう1回コールが起こる。
  協議の結果が発表される。
  引き分けという事でまず飛鳥が挑戦し、その勝者に長与が挑戦することになる。

試合結果

@#1コンテンダーズ・マッチ:ライオネス飛鳥vs.長与千種(30分時間切れ→5分時間切れ→判定:引き分け)(2/26/87)
A大森ゆかり、永堀一恵vs.宇野久子、堀田祐美子(2/26/87)
Bタッグ王座戦、3本勝負:小倉由美、永堀一恵(ch)vs.ドリル仲前、岩本久美子(2−0)(9/14/87)