Wrestling Heart アメプロ大賞2016結果発表
◆MVP
1 位 AJスタイルズ 62P
2 位 マーティ・スクール 36P
3 位 ザック・セイバーJr. 26P
次点 ウィル・オスプレイ 20P
寸評:
TNAで活躍した人間は重用しない。
そんな不文律が囁かれていましたが、見事に覆して見せたのがAJ。
全ての抗争で見事な試合を残し、まさに名勝負製造機でした。
62P/最大80Pという高ポイントでMVPに選出されました。
2位以下は今年を代表するユーロ勢がずらり。
その中でもスクールが頭一つ抜けたのは
Progressでしっかり絶対王者として張った実績か。
彼らに続く世代も台頭しており、WWEもUKトーナメントを開催する程。
2017年も彼らは要チェックです。
昨年MVPのセスは去年末に怪我したために今年はほとんど活動期間なしという結果に。
2位以下のロデリック、リーサル、ティモシーは活躍していましたが、
団体の枠を超えてはいなかったのもあってか得票できず。
◆年間最高試合
1 位 #1コンテンダーズ・マッチ:マーティ・スクールvs.ウィル・オスプレイ (RPW High Stakes 1/16/16) 58P
2 位 タッグ王座戦、3本勝負:ザ・リバイバル(ch)vs.#DIY(NXT Takeover Toronto 11/29/16) 48P
3 位 LU王座戦、アステカ・ウォーフェア(Lucha Underground S2E9 3/23/16) 14P
寸評:1位は魔法の時間が流れた試合。
大いに評判を呼び、2016年に様々な団体で
このマッチアップが組まれる結果になった程。
2人のレスラーとしての躍進を語る上でも重要な試合になりましたね。
2位はNXTから。
2016年のNXTは世界一のタッグ戦線を誇っていました。
オールタイム・ベストといっても過言ではない出来でしたね。
3本勝負ではない同一カードも年間最高試合の候補に入って良い出来でした。
3位はLUから。
こちらもロイヤル・ランブル形式の中でオール・タイム・ベストの出来栄え。
LUの凄さの極致ともいうべき作りこみです。
これを見てしまうと本家WWEのRRはここ10年浅いですね。残念ながら。
2016年は得票通り上記3試合が飛びぬけていた印象ですね。この3試合は必ず押さえましょう。
◆最優秀タッグ
1 位 リバイバル 80P
2 位 ヤング・バックス 32P
2 位 #DIY 32P
寸評:投票者全員から1位に選ばれるという驚異的記録を達成したのがリバイバル。
#DIYと競い合うかなと思いきや、この結果には驚きました。
確かに振り返ると2016年NXTのタッグの真ん中には彼らがいました。
ちょっと地味なので昇格が逆に心配なところ。
2017年はどんな1年になるでしょうか。
リバイバルに引き離されながらも#DIYが2位。
世界最高のタッグを繰り広げただけに当然でしょうね。
ここに負けじと張り合ったのがヤング・バックス。
シングル立ちできない事情があるとはいえ
本当に息の長いタッグで、2016年も安定していました。
そろそろヤング・バックスをおびやかすタッグに出てきてほしいですね。
この2チームで各投票の2位も独占。
アメプロはこの3チームで語りつくせる1年でしたね。
◆敢闘賞
1 位 ザ・ミズ 50P
2 位 クリス・ヒーロー 20P
3 位 ディーン・アンブローズ 14P
寸評:
多くの支持を集めたのはミズ。
WMメインの黒歴史を飾った頃からは想像もつかない結果ですね。
ただ今年の活躍は本物。
TVスターからレスラーへと一歩踏みあがった感がありました。
今のミズならWMメインも見てみたいか。
2位は大きく差がつきつつもヒーローが選出。
WWEを離脱してから体型こそ一向に戻りませんが、
いつも手を抜かないハード・ファイトっぷり。
アメリカだけでなくユーロにも積極的に参加した功績が認められたか。
3位はアンブローズ。
トップ王座からは退いたものの
WWEらしいTVストーリーの面白みを提供していたことが評価されたか。
同じ路線で言うと昨年1位のオーウェンスが今年は10Pで5位。
アンブローズとは違って逆にトップ王座に抜擢された1年でしたが、
TVストーリーの演出で試合が物足りない印象でしたね。。
◆新人賞
1 位 マット・リドル 54P
2 位 リオ・ラッシュ 50P
3 位 フレッド・イーハイ 14P
次点 シンスケ・ナカムラ 10P
寸評:
1位はリドル。
人を人を惹きつける陽気さ、優れた容姿、
プロレスの型にはまりきっていないファイト・スタイルと注目の選手。
ケビン・フォン・エリックを彷彿とさせますね。
ドラッグ・テストでUFCをリリースされている経緯がネックになっているものの、
WWEに入ればスターになること間違いないですね。
2位はラッシュ。
1位と非常に僅差でした。
特筆すべき試合こそまだ少ないものの
こうして選ばれるだけのポテンシャルは感じますね。
特にROHは2017年彼に思い切ったビッグ・マッチを組んでほしい所。
3位はイーハイ。
どインディー・レスラーでしたが2016年Evolveに参戦し表舞台に。
黒人はキレとバネは天性のものがありますが、イーハイはその中でも飛びぬけていますね。
今年彼を知った人は是非vs.リチャーズをチェック。
次点はナカムラ。
活躍に対して少な目ですが、
これは当然ナカムラを新人といって良ぶことに対する心理的違和感故でしょう。
昨年ランクインしたのはダイジャック、ベイリーでしたが、
今年は思ったほど活躍できませんでしたね。
他に替えられない魅力を持っているので奮起が期待されるところ。
◆最優秀 大会
1 位 RPW High Stakes 1/16/16 44P
2 位 LU:Season 2 Episode 9 3/23/16 20P
3 位 ROH All Star Extravaganza //16 10P
3 位 PWG All Star Weekend Night Two //16 10P
3 位 PWG Battle of Los Angels //16 10P
寸評:
1位は年間最高試合を生んだ大会から。
年間最高試合だけでない充実ぶりでしたから当然の結果ですね。
驚きは2位。
こちらも年間最高試合候補を生んだとはいえ、
大会としても評価されたのはLUが
単なるプロレスだけではなく映像作品としても完成度が高い故でしょう。
3位はROH、PWGから大大会がランクインも大きく引き離される結果に。
米インディーと言えばROH、PWGという時代が続いていましたが、
今まさに時代が一区切りついたことを象徴するような結果に。
◆最優秀団体
1 位 Lucha Underground 50P
2 位 WWE(NXT) 42P
3 位 Progress Wrestling 30P
次点 PWG 22P
寸評:
1位は2年連続LU。
トップ王座がマタンザ故に試合としては少し停滞感があったものの
他ではマンネリ化することなく見事なものを見せてくれました。
去年より経費を削られたという話もありましたが、まるで感じさせませんでしたね。
2位はWWE。
NXTが本格稼働し米インディー・オールスター状態、
本隊も賛否両論ありつつ話題と名勝負を提供しました。
これからは米インディーにおいても
WWEとどう関わるかが団体の命運を左右しそうですね。
3位はProgress。
英国団体初のランクインですね。
いつぞやのROHを髣髴とさせる充実ぶりで
毎大会好勝負が生まれている印象を持つ程でした。
2016年はユーロ勢・ユーロ団体をなくして語れません。
それに伴って例年ランク・インしていたPWGが久しぶりに選外に。
WWEの引き抜きの影響もあったでしょうが、
PWGが劣化したというより上記Progress Wrestlingを初めとして
他に注目団体が幾つも生まれてきたのが原因でしょう。
これは嬉しいこととして捉えるべき。
◆頑張りま賞
1 位 ヒデオ・イタミ 24P
2 位 ネヴィル 16P
3 位 ブラウン・ストロウマン 12P
寸評:
それぞれ思い思いの人に投票していてポイントは分散。
そんな中で不名誉な1位に選ばれてしまったのはイタミ。
日本公演前に怪我するというタイミングも悪かったし、
欠場期間も想像以上に長く、
その間にナカムラがNXT王座まで取る活躍を見せたから余計に目立ちました。
いっそクルーザー級に入った方が未来がある?
2位も怪我に苦しんだ選手ですが、
ネヴィルの場合はここにきて再びスポット・ライトを当ててもらっていますね。
このチャンスをしっかりつかんで欲しいところ。
3位はストロウマン。
最近WWEで大柄レスラーは定着していませんが、
常人離れしたレスラーこそアメプロの魅力の一つでもあるので、
彼にはぜひ頑張って欲しいところ。
昨年の面々も振り返り。
昨年1位だったエルガンは新日で内藤というライバルを得て面目躍如。
2位のソロモン・クロウはWWE離脱後、良い試合も残していますが、
WWE加入前と比べると参戦団体が絞られているのが物足りない所。
3位のセザーロは選外。
シェーマスとのストーリー・ラインは一定の評判を得ているかと思うが、
余り状況は変わっていない気もして…。
そして今年もう一つ言及しないといけないのはTNA。
例年この賞にランクインされていて昨年はもう奮起を促すにも値しないという意味で選外に。
しかし今年の選外は一味違う。
ハーディーズ劇場で話題を呼び、
"アメリカ第2のメジャー"というより"どインディー"的ではあるものの
見事な?復活を遂げました。
◆最優秀抗争
1 位 ザ・ミズvs.ドルフ・ジグラー 34P
2 位 AJスタイルズvs.ジョン・シナ 28P
3 位 シャーロットvs.サーシャ・バンクス 20P
3 位 AJスタイルズvs.ディーン・アンブローズ 20P
3 位 ウィル・オスプレイvs.マーティ・スクール 20P
3 位 マット・ハーディvs.ジェフ・ハーディ 20P
寸評:
1位は敢闘賞にもつながったミズvs.ジグラー。
ただミズと違ってジグラーが上昇しそうにないのが気がかり。
2017年ヒール・ターンで勝負をかけますが、どうなるか。
2位はAJ vs.シナ。
WWEの顔とTNAの顔という夢の対決でしたが、
期待を超える内容でどの試合も見応えがありましたね。
3位はWWEでじっくり行った抗争を2つと
ユーロの数え歌、そして上述のハーディーズ劇場。