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WWE:The Rock The Most Electrifying Man in Sports Entertainment Disc Threeの分析


名勝負 なし
好勝負 ザ・ロックvs.ハルク・ホーガン(Wrestlemania X8 3/17/02)

Icon vs. Icon
@ザ・ロックvs.ハルク・ホーガン(Wrestlemania X8 3/17/02)
 NWOとして侵攻してきたホーガンをザ・ロックが迎え撃つ。
 当然ザ・ロックがベビーフェイス、ホーガンがヒールの図式ですね。
 しかし観客は入場してきたザ・ロックにブーイングを送り、ホーガンに歓声を送りました。
 ホーガンが尚圧倒的なカリスマがあるから?
 ザ・ロックが映画撮影のために離れる事が分かっているから?
 おそらく理由はもっと単純で、そこがカナダだからなんでしょう。
 ステロイド使用を認め、ヒールになって生き長らえていた
 堕ちたヒーローがカナディアンによって再びリアル・アメリカンとして復活する。
 何の因果でしょうか。
 面白い事です。

 さて試合が始まります。
 興味深い事にホーガンはヒールに徹しました。
 一方のザ・ロックは観客に合わせてベビーフェイスの立場から降りています。
 技には出していませんが微かにヒールがかっています。
 プロレスでは観客を見て試合を変える事も
 試合を貫いてそこに観客をのせる事もあります。
 この試合においてどちらを取るべきだったかは一概に言える問題ではありません。
 しかし2人のスタンスが食い違った、ちぐはぐの試合です。
 
 人々が団結した時足し算で計る事の出来ない力を生む事があります。
 最近の出来事で言うならオバマ大統領の誕生でしょうか。
 人々が生み出す圧倒的なエネルギーは媒体を通じても尚届いてきて体を震わせます。
 その体験は何事にも変えがたいものです。

 この夜の一体となった6万人の人々もその変革する力を持っていました。
 だからこそこの試合はプロレス・ファンにとって特別で、
 是非とも見て感じ取ってもらいたいと思います。
 
 ただ恐ろしくエンターテイメントな試合だった、で終わらせる前に1つ思い出して頂きたい。
 彼らがその力で何をしたのか、を。
 これは筋書きを超えたドラマではありません。
 筋書きを書き換えたドラマです。
 ホーガンがヒール・プレイをした時ブーイングが飛びかけましたが
 すぐにそれを上回る歓声が起こりブーイングを掻き消しました。
 観客はレスラーのやっている事を否定し自分の好きなように書き換えたのです。
 冷静に考えて、これは随分と横暴な事です。
 彼らが情熱を持って成した努力から意味を奪っているのです。
 2人がプロレスラーとしてこれまでやってきた結果として導かれたこの舞台で
 プロレスラーでなくてもいい、と言っているも同然ではないでしょうか。
 余りに残酷な仕打ちです。
 
 救いはある。
 クライマックスで必殺技の打ち合いをする時、
 必然的に2人はベビーフェイス、ヒールという枠組みを超えます。
 わだかまりは残っているが、観客の力は後押しに働いている。
 そこに否定はありません。
 そして試合後にはホール、ナッシュにより原因であったヒール要素が取り去られる。
 ザ・ロックはザ・ロックでありながらドゥエイン・ジョンソンに戻る。
 ホーガンはホーガンでありながらテリー・ボレアに戻る。
 もはや誰も2人を支配する事はできない。
 2人は自由になり、傷は癒されます。

 プロレスを超えたプロレスではなくプロレスではないプロレス。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:10/29/09)

・Triple Threat
A統一王座戦:アンダーテイカー(ch) vs.カート・アングルvs.ザ・ロック(Vengeance 7/21/02)
 1シーンをゆったり取りながらも、
 そのほとんどを間や打撃で埋め一発を大きく見せる手法で作っていきますね。
 中盤で掟破りが飛び出せるのもこの上手い作り方ならではですが
 テンポが変わらず、地続きでターニング・ポイントが無いのはいけませんね。
 フィニッシュも埋没しているし。
 個人でいうとテイカーが上記の作り方を自分のスタイルの延長上として上手くこなし、
 カートもキャラクターのパフォーマンスを活かして彩を加えていました。
 ただ残りのザ・ロックにはもう少し頑張って欲しかったですね。
 明らかに01年より状態が落ちています。
 好勝負とまではいかないものの
 クライマックスの潤沢な必殺技の打ち合いは他の試合にはない魅力です。
 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:10/29/09)

・Just Bring It
Bザ・ロックvs.エディ・ゲレロ(Raw 7/22/02)
 ザ・ロックはアーム・ドラッグからして力がみなぎった動きで完璧です。
 ただ動き時は余り相手の事を考えていないですね。
 経験豊富且つ格下のエディだから何とでもなると思っているのでしょうけど。
 エディが支配するシーンはちょっと退屈。
 引き立て役として抑えに徹していますからね。
 しかしロック・ボトムを切り返してからの攻防は
 短いもののエディも勝利を狙っている事が伝わってきて良かったですね。
 平均より少し上。

・Third Time's a Charm
Cザ・ロックvs.スティーブ・オースチン(Wrestlemania XIX 3/30/03)
 試合開始直後オースチンが一方的に攻めた時点で
 もはやかつてのライバル関係を描けない事を露呈しました。
 しかしオースチンが引退すべき状態の悪さなのを考えると決して非難するべきではなく、
 その後のザ・ロックのキャリーの上手さを褒めるべきだと思いますね。
 ザ・ロックは小ぶりになりましたが見得は際立っているし、
 何だかんだで面白かった試合でした。
 3度目のロック・ボトムでオースチンをWMで破る結果もゴーバ戦につながっていきましたし良いんじゃないですか。
 平均的な良試合。
 (執筆日:10/31/09)

・Transcending Sports Entertainment

特典としてザ・ロックのマイク・アピール集を収録。
・Billy's Prayer to God(Heat 7/11/99)
・The Big Slow(Raw 8/8/99)
・My Name is Kane(RAW 9/6/99)
・Doughnuts(Raw 11/15/99)
・Hermie(SD 8/10/00)
・Armageddon Opponents(RAW 12/4/00)
・Thomas Jefferson Sucka(Raw 8/13/01)
・The People's Strudel(Raw 9/10/01)
・Great Balls of Fire(SD 9/20/01)
・Copacabana(SD 1/3/02)
・Camera Man(SD 1/17/02)
・The Charleston(SD 1/24/02)
・NWO(No Way Out 2/17/02)
・Busta Rhymes(SD 7/11/02)
・The Superhero(Raw 3/10/03)
・Miami Dolphins(Raw 6/21/04)

全体
 
 (執筆日:11/5/10)
DVD Rating:★★☆☆☆

注目試合の詳細

@ザ・ロックvs.ハルク・ホーガン
  ホーガンには割れんばかりの歓声が降り注ぐ。
  その凄まじさはザ・ロックのそれを超える!
  ホーガンはザ・ロックを押し飛ばすとマッスル・ポーズからJust Bring It!
  これに対しザ・ロックが本家本元のJust Bring It!
  しかしまさかのブーイングが浴びせられる!
  ホーガンはロック・ボトムの体勢にとらえられるも
  エルボーを叩き込んで逃れると反撃開始。 
  噛み付いたり,チョークをしても帰ってくるのは歓声だけ。
  この異常事態にザ・ロックは椅子を手にするもレフェリーが奪いとる。
  ザ・ロックの攻撃がレフェリーに誤爆する。
  ザ・ロックはスパイン・バスターからシュープ・シューター。
  ホーガンからタップを奪うもレフェリーは気絶中。
  ホーガンはロー・ブローからロック・ボトム!
  カバーするもカウントは2!
  ホーガンはベルトでむち打っていく。
  ザ・ロックもDDTを決めるとお返しと言わんばかりにベルトを叩き付けていく。
  そしてロック・ボトム!カバーするもハルク・アップでカウントは2!
  ホーガンはビッグ・ブーツからレッグ・ドロップ!
  カバーするも、驚くべき事にザ・ロックはカウント2で返す!
  ならばと再びビッグ・ブーツからレッグ・ドロップを狙うが
  ザ・ロックは避けてロック・ボトム!
  カバーにいかず、再びロック・ボトム!
  跳び起きると業界一しびれる技ピープルズ・エルボー!
  これにはさすがのホーガンも返せずカウント3!
  ザ・ロックの勝利!
  ホーガンは立ち上がるとザ・ロックに手を差し伸べる!
  ザ・ロックも応じ握手!
  ホール、ナッシュが出て来てホーガンを責め襲いかかる。
  ザ・ロックが戻って来て2人でホール,ナッシュを蹴散らす!
  ホーガンは去ろうとするもザ・ロックが引き止めハルカマニアックスを忘れているぞという!
  ホーガンは戻って来てお馴染みのポーズ!
  ザ・ロックはホーガンのためにロープを下げ2人して去っていく。


A統一王座戦:ア ンダーテイカー(ch) vs.カート・アングルvs.ザ・ロック
  テイカーとザ・ロックが向き合って言い合う。
  カートが横で手を振る。
  無視する2人の胸を突く。
  2人はカートを殴り倒すとストンピング。
  テイカーがカートをロープに振りビッグ・ブーツ。
  ザ・ロックがクローズラインを決め落とす。
  テイカーがザ・ロックに地獄突き。
  コーナーにもたれたザ・ロックに打撃を入れていく。
  ロープに振るとショルダー・スルーを狙う。
  読んでいたザ・ロックはテイカーをマットに叩きつける。
  ロープに振るとクローズラインへ。
  テイカーが避けフライング・クローズライン。
  ロープに振ろうとする。
  ザ・ロックが振り返すとテイカーはエプロンに上がってきたカートと激突。
  ザ・ロックがテイカーにクローズラインを決め落とす。
  カートがテイカーを殴りつけ鉄階段にぶつける。
  ザ・ロックはエプロンに上がってきたカートをリングに投げ入れる。
  ロープに振ろうとする。
  防いできた所でクローズラインを狙う。
  カートは避けるとジャーマン。
  ストンピング。
  チョップ。
  チョップ。
  ザ・ロックがカートをコーナーにもたれさせチョップ連打。
  コーナーに振ろうとする。
  カートが防いでベリー・トゥー・ベリー。
  もう1発。
  ロープに振ろうとする。
  ザ・ロックは防ぐと蹴りを入れDDT。
  カバーするもカウント2。
  カートが場外に転がり出る。
  ザ・ロックは後を追うとカートを鉄階段に叩きつける。
  フェンスに振ろうとする。
  カートは振り返すとクローズライン。
  テイカーがカートにビッグ・ブーツ。
  テイカーは少し迷うもザ・ロックを選び殴りつけていく。
  リングに戻すとストンピング。
  ターン・バックルにぶつけ殴りつける。
  殴りつけようとする。
  ザ・ロックはガードすると殴りつけていく。
  ロープに走る。
  テイカーがカウンターでサイド・スラム。
  カバーするもカウント2。
  エプロンに上がってきたカートを殴り落とす。
  ザ・ロックがテイカーにチョーク・スラム。
  カバーするもカートがカット。
  ザ・ロックにストンピング。
  起こすと殴りつけていく。
  ロープに振る。
  ザ・ロックがクローズライン。
  アンクル・ロックを決める。
  カートが回転して逃れロック・ボトム。
  カバーするもテイカーがレッグ・ドロップでカット。
  テイカーはカートを起こすとターン・バックルにぶつけ殴りつける。
  ロープに振ろうとする。
  カートは防ぐと蹴りつけアングル・スラムを狙う。
  テイカーは逃れるとアングル・スラム。
  カバーするもザ・ロックがカット。
  テイカーがザ・ロックを殴りつけようとする。
  ザ・ロックはガードすると殴りつける。
  ロープに振ろうとする。
  テイカーが振り返しバック・エルボー。
  ザ・ロックは跳び起きるとテイカーにクローズライン。
  突進してきたカートを場外に投げ捨てる。
  テイカーにスパイン・バスター。
  ピープルズ・エルボーを決める。
  カートはザ・ロックを場外に引きずり出すと持ち上げ実況席の上に落とす。
  リングに入りテイカーをカバー。カウント2。
  テイカーをコーナーにもたれさせ蹴りを連打。
  注意するレフェリーを威嚇。
  テイカーはカートをコーナーにもたれさせるとパンチ連打。
  ヘッド・バッド。
  ランニング・クローズライン。 
  蹴りつけコーナーに振ろうとする。
  カートが振り返し突進。
  しかしかわされ鉄柱に激突、転落する。
  場外に下りるとカートを殴りつける。
  鉄柱にぶつける。
  ザ・ロックがテイカーに水を吹きかけ殴りつける。
  実況席に叩きつけようとする。
  テイカーが防いでザ・ロックを実況席に叩きつける。
  殴りつける。
  カートの方に向かう。
  カートを殴りつけ流血させる。
  エプロンに寝かせると、レッグ・ドロップ。
  リングに入る。
  カートにヘッド・バッド。
  オールド・スクール。
  カバーするもザ・ロックが入ってきてエルボーでカット。
  ザ・ロックがテイカーを殴りつけていく。
  後ろに手を上げて殴りつける。
  ロープに振るとショルダー・スルーを狙う。
  テイカーがDDTに切り返す。
  カバーするもカウント2。
  チョーク・スラムを狙う。
  椅子を持ったカートが入ってきてテイカーに椅子攻撃を狙う。
  気づいていたテイカーがカートにパンチ。
  ふらつくカートをテイカーとザ・ロックが交互に殴りつけていく。
  ザ・ロックがカートにクローズライン。
  テイカーがザ・ロックをロープに振ろうとする。
  ザ・ロックは防ぐとロック・ボトムを狙う。
  テイカーはバック・エルボーで逃れるとチョーク・スラムを狙う。
  ザ・ロックが股間を蹴り上げる。
  カートがテイカーに椅子攻撃。
  ザ・ロックにアングル・スラム。
  テイカーの方をカバーしに行く。カウント2。
  次にザ・ロックをカバー。カウント2。
  ザ・ロックが起き上がるのを待ち構え蹴りを放つ。
  ザ・ロックは受け止めるとドラゴン・スクリュー。
  シャープ・シューターを決める。
  テイカーがザ・ロックにビッグ・ブーツ。
  ラスト・ライドを決める。
  カバーするもカートがアンクル・ロックで引き離す。
  テイカーが回転して投げ飛ばす。
  カートに蹴りを入れるとラスト・ライドを狙う。
  カートがトライアングル・チョークに切り返す。
  カートの両肩をつけにいく。カウント2。
  テイカーはカートの体を持ち上げるとマットに叩きつける。
  カートは一瞬離しかけるも決めなおす。
  レフェリー・チェックが入る。
  3度目のチェックに入る時にザ・ロックがカット。
  カートにロック・ボトムを狙う。
  カートは脚を掴んでザ・ロックを倒すとアンクル・ロック。
  ザ・ロックが丸め込みに切り返す。カウント2。
  カートがザ・ロックにクローズラインを狙うも避けられる。
  その先にいたテイカーがカートの喉元を掴む。
  そしてチョーク・スラム。
  ザ・ロックにクローズラインを狙う。
  ザ・ロックが受け止めロック・ボトム。
  カバーするもカウント2。
  ダウンしているカートが不意をついてザ・ロックを丸め込む。
  タイツを掴むもカウントは2。
  テイカーがザ・ロックにビッグ・ブーツ。
  カートがテイカーに蹴りを入れアングル・スラム。
  肩紐を外すとザ・ロックを起こそうとする。
  ザ・ロックが電光石火のロック・ボトムを決め1,2,3!
  ザ・ロックが新チャンピオンに!
  テイカーのカットは間に合わず。 


Cザ・ロックvs.スティーブ・オースチン
  オースチンが早々スタナーを狙うもザ・ロックはすぐさま場外に逃げる。
  ザ・ロックを殴りつけ鉄階 段にぶつける。
  ザ・ロックはオースチンが レフェリーと口論している隙にチョップ・ブロック。
  オースチンの弱点である膝 を狙っていきシャープ・シューター!
  ザ・ロックはオースチンの ベストをつけ水を飲む余裕を見せる。
  その隙に回復したオースチ ンがテーズ・プレスからエルボー・ドロップ。
  ザ・ロックはフライング・ クローズラインを決め跳び起きる。
  余裕をかましているザ・ ロックにオースチンがロック・ボトム!
  カバーするもカウントは 2!
  ならばとスタナーを狙うも ザ・ロックは蹴りを受け止め逆にスタナー!
  カバーするもカウントは 2!
  ザ・ロックが殴りつけてい くがオースチンはパンチを避けるとスタナー!
  カバーするもカウントは 2!
  ザ・ロックはロー・ブロー を決めるとピープルズ・エルボーへ!
  オースチンは寸前で避ける とスタナーを狙う。
  ザ・ロックは押し飛ばして 防ぐとスパイン・バスター。
  疫病神のベストを投げ捨て るとピープルズ・エルボー!
  カバーするもカウントは 2!
  ならばとロック・ボトムを 決めカバー!1,2、2!オースチンはカウント2で返す!
  再びロック・ボトムを決め るがカウント3ならず!
  3発目のロック・ボトムを 決めカバー!1,2,3!
  ザ・ロックが遂にWMの対戦で初勝利を収める!

試合結果

@ザ・ロックvs.ハルク・ホーガン(Wrestlemania X8 3/17/02)
A統一王座戦:アンダーテイカー(ch) vs.カート・アングルvs.ザ・ロック(新チャンピオン!)(Vengeance 7/21/02)
Bザ・ロックvs.エディ・ゲレロ(Raw 7/22/02)
Cザ・ロックvs.スティーブ・オースチン(Wrestlemania XIX 3/30/03)