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WWE:Best of TV Matches 1981の分析


名勝負 なし
好勝負 WWE王座戦、ケージ・マッチ:ボブ・バックランド(ch)vs.サージェント・スローター(3/21/81)

アレイ・ファイト:パット・パターソンvs.サージェント・スローター(4/21/81)

WWE王座戦、テキサス・デス・マッチ:ボブ・バックランド(ch)vs.ドン・ムラコ(9/21/81)

@WWE王座戦:ボブ・バックランド(ch)vs.サージェント・スローター(1/10/81)
 まずはボブが俊敏且つ綺麗なレスリングで優勢に立ちます。
 これに対しサージがヘッド・バッドや拳といった粗野な攻めで盛り返す。
 対比的で、尚且つ自分の力に源泉を持っているのが良いですね。
 エネルギーを溜め込んだ後ボブがヘッド・バッドで反撃を開始し正反対のラフ・ファイトへ急転直下。
 単純ですが観客の心の動きを捉えて流れを作り、
 1つ1つのニアフォールで凄く盛り上げています。
 最後はボブが場外に追放され中々リングに上がれず、流血する場面でドラマチックに盛り上げました。
 レスリング自体の能力はサージは余り持ち合わせていないのでややテンポの落ちる場面もありましたが、
 観客への伝達力でそれを補いきっています。
 通常試合でここまでクオリティの高い試合に仕上げてくるとは思わなかった。
 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:2/16/11)

AWWE王座戦、ケージ・マッチ:ボブ・バックランド(ch)vs.サージェント・スローター(3/21/81)
 最初は通常の試合と同じくサージの自爆系ネタで簡単に構図を描きます。
 その後は真っ直のオールド・スクール・ケージ・マッチ。
 ケージを温存なんて方法論的考えではなくて、
 とにかく遺恨渦巻く関係に自分の身を投じる。
 その役になりきってリアリティーを表出させる。
 ボブはご存知の通りアマレス・ベースですが
 彼が本当に真価を発揮するのは喧嘩師として目覚めた時です。
 正直言って格好良くないルックスではありますが、
 その怒りに体を支配させた攻め、感情の間、決して諦めない姿勢がもたらすずば抜けた伝達力には傾倒せざるえおない。
 サージもここぞの鉄柱受けを見せる程気持ちが入っていて流血してみせる。
 ボブが怒り、サージが逃げるばかりなので強さ関係がまったく揺るがないにも関わらず
 個と相手への驚異的な集中力が自ずと試合という媒体にまで伝わってクオリティが生み出される80年代ならではの好勝負でした。
 最後もラダー・マッチに流用されるフィニッシュで面白かったですね。
 文句なしに好勝負。
 (執筆日:2/16/11)

Bアレイ・ファイト:パット・パターソンvs.サージェント・スローター(4/21/81)
 顔を踏みつけたり、ベルトを口にかけて引っ張ったりと
 表現スポットは中々良い物が揃っており、また適切に入りされていましたね。
 しかしパットが積極的に攻める内容のために
 ストーリー・テリングの流れがややぶつ切りになっていましたね。
 そのためこれがMOTY?と疑問が起こりましたが
 後半にサージの恐ろしい鉄柱受けが出てその印象を吹き飛ばしました。
 コーナーへのスリング・ショットの受けなのですが
 ターン・バックルで良いのにその先の鉄柱に頭からぶつかっていきサージは大流血。
 試合を一旦止めた方が良いんじゃないか、という状況になりますが、パットは信頼故の攻撃を続けます。
 そして驚いた事にサージはその後も鉄柱に頭からぶつかり続け結局その回数は5回にもなります。
 レフェリーのいないノーDQマッチにも関わらず、
 観客に本気で試合を止めた方が良いと思わせ、
 タオル投入フィニッシュを納得させる程強烈なクライマックスでした。
 良くも悪くも鉄柱受けに集約されるので評価としてはぎりぎり好勝負程度だがMOTYに選ばれたのは十分納得できる。
 (執筆日:10/10/09)

CWWE王座戦、テキサス・デス・マッチ:ボブ・バックランド(ch)vs.ドン・ムラコ(9/21/81)
 (Dailymotion上では9/21/82になっていますが、おそらく誤り)
 (当時のWWFでのテキサス・デス・マッチはノーDQ、ノーカウントアウトというルール)

 ムラコのパワフルな技で
 バックランドをダウン状態に追い込んでいく展開。
 バックランドは受けきった上で、
 ここぞでスポットに持っていき上手いですね。

 主導権を取り返したバックランドが腕狙いのサブミッション攻め。
 合間にスポットを挟む典型的な試合運びですが、
 グラウンド・サブミッションに戻った際も
 ムラコがじたばたと痛がるので、
 攻撃を弱めたように映っていないのが良いですね。
 また、強烈なスポットでもフォールを奪わせない所に
 守勢ながらムラコの力強さを感じさせています。

 終盤はテキサス・デス・マッチならではの
 場外を活かして規格外を印象付ける攻防。

 オールド・スクールな技セットの中で
 この雰囲気を作れるのが当時のバックランドの凄さですね。
 バック・ドロップの切れ味もえぐかった。
 
 文句なしに好勝負。
 (執筆日:5/?/20)