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WWE:TV Matches Best of NXT 2021 part.1の分析


名勝負 なし
好勝負 ラスト・ウーマン・スタンディング:ラクエル・ゴンザレスvs.リア・リプリー(NXT New Year's Evil 1/6/21)

NXT王座戦:フィン・ベイラー(ch)vs.カイル・オライリー(NXT New Year's Evil 1/6/21)

@ラスト・ウーマン・スタンディング:ラクエル・ゴンザレスvs.リア・リプリー(NXT New Year's Evil 1/6/21)
 リアがアプローチしラクエルの反応を引き出し力強さを引き立てています。

 ラクエルが言葉がけする隙を突いてリアが反撃など展開的に動く一方で
 しっかり遺恨戦の雰囲気を失わせていません。

 リアの盤石な試合運びが光りましたね。
 強さを保ちつつ思いっきり受けに回れるのが良い。

 手錠に実況席葬と派手な演出。
 CM中もラクエルのインパクトのある攻め。

 食傷気味になりそうなものですが、
 花道からバックステージまで場も変えていくので問題なく成立しています。
 むしろ場が移る中で更なるスポットも生まれ、
 扉のガラスを突き破るシーンは壮絶でしたね。

 過激な攻防を陰鬱なリアリティで描きました。

 WWE的な演出をしつつNXTの本格派からも離れなかった絶妙なバランス感。
 お見事です。

 文句なしに好勝負。

ANXT王座戦:フィン・ベイラー(ch)vs.カイル・オライリー(NXT New Year's Evil 1/6/21)
 ベイラーの負傷した顎。
 それをベイラーのちょっとした反撃に上手く転じれない攻防のバランス加減で表現します。

 オライリーも単純な顎狙いとせず、
 顎を攻める為に入り口を散らしていて戦略性が見事です。

 試合の転換点はベイラーのアブナミドル・ストレッチ。
 ロープに噛みついて逃れたオライリーを蹴り上げると
 オライリーもまた顎を負傷する形になります。

 ベイリーが顎を狙ってチン・ロック。
 この超基本的な技をただ単に厳しく締め上げる見せ方で持って
 タップさせるに値する技に映したのはお見事でした。

 特殊なことをせずシンプルなことを深く、余韻を感じさせるように。
 小さな工夫が大局に味わいを与えています。

 オライリーは後半も攻めにはバラエティがありつつも
 最後の帰結の狙いは一貫してぶれず。

 ベイラーの真摯なダメージ表現も光りました。

 ラクエルvs.リアは演出てんこもりでしたが、
 こちらはシンプルにエッジの利いた試合。
 自分たちの身体のみでとことん勝負し、削り合いました。

 最後のグラウンド・コブラが見るからに顔で
 顎にかかっている感じを受けなかったのが唯一のケチのつけどころ。

 文句なしに好勝負。

Bピット・ファイト:ティモシー・サッチャーvs.トマッソ・チャンパ(NXT 1/20/21)
 ケージの足場での攻防は
 チャンパのラフ・ファイトが活きていなかったですね。
 場所が限られるとはいえもう少し上手く足を使って欲しかった。

 リングに下りてからは改善。
 矮小に細かなテクニックを光らせつつ
 ケージ、ロープを使って派手なスポットを放ち、
 双方が対照的に輝く形にしています。

 激しい打撃戦からのクライマックスは
 フィニッシュ含め印象的でこのパートはかなり良かったですね。

 スロースターターで昨年ほどのレベルではないものの
 一定の期待値には届いています。

 中々良い試合。
 (執筆日:1/?/21)

CDRTTC準々決勝:ティモシー・サッチャー、トマッソ・チャンパvs.アンディスピューテッド・エラ(アダム・コール、ロデリック・ストロング)(NXT 2/3/21)
 レスリングの密度、切り返し合いのスピード感など。
 どの要素を取ってもハイ・クオリティで意識が高い。

 やや没個性的になっている面もありますが、
 そこはティモシーの異質な存在感が穴埋め。

 陣地の見せ方、決着への持って行き方も良かった。

 好勝負に少し届かず。

DNXT王座戦:フィン・ベイラー(ch)vs.アダム・コール(NXT 3/10/21)
 映りを見ながら体勢をゆったり変えてレスリング。
 序盤にはCMも挟まれ小さい枠での放送になるので、
 ある程度控えめにしつつも動きが見えるように小さくならないようにしています。

 PPVの試合と同じ方向性ながら特化できていない点で少し物足りないですね。
 もう少し違いを押し出しても良かった。

 コールが場外を使って主導権。
 良い試合運びでしたが、
 今回受動的構築に回ったベイラーが課題あり。
 コールの脚に対する攻めをもう少し加えて
 能動的に攻防の意味性を作りたかった。
 深みのある攻防になりかけの状態で留まっています。

 コールのクロス・フェイス攻めを凌いだベイラーが逆転。
 ここもベイラーが追い込まれる様をもっともっとドラマチックに見せれるでしょう。

 通常放送としては十分すぎるものの前回の試合でハードルが上がり過ぎたか。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:3/?/21)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ラスト・ウーマン・スタンディング:ラクエル・ゴンザレスvs.リア・リプリー(NXT New Year's Evil 1/6/21)
ANXT王座戦:フィン・ベイラー(ch)vs.カイル・オライリー(NXT New Year's Evil 1/6/21)
Bピット・ファイト:ティモシー・サッチャーvs.トマッソ・チャンパ(NXT 1/20/21)
CDRTTC準々決勝:ティモシー・サッチャー、トマッソ・チャンパvs.アンディスピューテッド・エラ(アダム・コール、ロデリック・ストロング)(NXT 2/3/21)
DNXT王座戦:フィン・ベイラー(ch)vs.アダム・コール(NXT 3/10/21)