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WWE:TV Matches Best of NXT 2020 part.1の分析


名勝負 なし
好勝負 DRTTC1回戦:マット・リドル、ピート・ダンvs.フラッシュ・モーガン・ウェブスター、マーク・アンドリュース(NXT 1/15/20)

DRTTC決勝:マット・リドル、ピート・ダンvs.グリズルド・ヤング・ヴェテランズ(ジェームス・ドレイク、ザック・ギブソン)(NXT 1/29/20)

ジョニー・ガルガーノvs.トマッソ・チャンパ(NXT 4/8/20)

ファイト・ピット(レフェリー:カート・アングル):マット・リドルvs.ティモシー・サッチャー(NXT 5/27/20)

@DRTTC1回戦:マット・リドル、ピート・ダンvs.フラッシュ・モーガン・ウェブスター、マーク・アンドリュース(NXT 1/15/20)
 最初の演舞は控えも加わり盛り上げます。
 長いCMもあるので前半はギアをかけにくい部分がありましたが、
 ピート、リドルのスター・パワー、
 見応えのある連携技で一定以上のテンションは保てている。

 後半アンドリュースのムーブが冴え渡ると、
 リドル、ピートのムーブも相手が軽いので
 破壊的なムーブ一発一発がフィニッシャー級の盛り上がり。
 そして攻めだけでなく、控え受け含めて
 積極的に受けに出ていて盛り上げていたのは好印象でしたね。

 少し大味な部分も残っていますが、
 最高の派手さで彩られたタッグ・マッチでした。

 文句なしに好勝負。

ADRTTC決勝:マット・リドル、ピート・ダンvs.グリズルド・ヤング・ヴェテランズ(ジェームス・ドレイク、ザック・ギブソン)(NXT 1/29/20)
 ラフ・ファイトで始めると
 GYVが場外のピートに合体ツームストンを決め孤立。
 端的にホット・タッグを作りつつ、
 リドルのスター・パワーが爆発して止まず。
 5分で終盤までいったか?という駆け上がり方でしたね。

 感情むき出しの打撃戦からユニークな合体技まで
 幅広い見せ場で決勝を華やかに締めくくりました。

 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:1/?/19)

Bジョニー・ガルガーノvs.トマッソ・チャンパ(NXT 4/8/20)
 無観客試合。

 リアルを邪魔しない程度の映像演出を加えて、
 ドキュメンタリー・タッチに
 最大の抗争劇の終着点を彩ります。

 第3者関係なく、ただ2人の間だけの遺恨を清算する為に
 泥泥とした感情の基に痛めつけあっているのも
 この抗争のリアルさを表現できている。
 まさしく観客を必要としない戦いです。
 "無観客"試合として完成している。

 また、キャンディスを絡めた演出も素晴らしく、
 ヒールのはずのチャンパが同情心を呼び覚まし謝るシーンなど
 ドラマチックなシーンもあり、
 映像として非常に格好良いのは間違いありません。
 試合の"演出"として完成されている。

 一方でAJ vs.テイカーと違って墓場ではなくリングで(会場外乱闘もありますが)、
 プロレスのいつも通りに近い舞台装置でやっているにも関わらず、、
 トップ・レスラーの2人がやっているにも関わらず、
 ここには致命的な欠点があります。

 まずプライベートな闘争としての表現は良くても
 リアルに観る者を置いてけぼりの長すぎる試合です。
 椅子を使おうと部位を攻撃しようとテーブル葬しようと
 一次元的に相手を痛めつける、という点に集約されてしまいます。
 平たい攻防です。

 これが勝敗に結び付ければもう少し立体感が出たのでしょう。
 しかし36分経つまで一切フォールはなし。
 場外カウントも試合の成り立ち上存在しません。
 無観客"試合"として不完全です。

 更に益々ひどくしているのは今回工夫した映像演出です。
 各シーンをぶつ切りにしていて、
 トラック・シーンは特にひどかったですね。
 トラックの上に登り出して殴り、蹴り合うも
 全くトラックの上である必然性が皆無。
 トラックから下りた理由も意味不明。
 これはAJ vs.テイカーで屋根の上に登ったのとは全く違います。
 ナンセンス。
 演出が"試合"に不完全さを強制している。

 不完全完全燃焼試合。

 単一の試合として見るなら
 これは数え歌最高の絵にして
 数え歌最低のクオリティでそれこそ平均レベル、という評価も過言ではない。

 一方で、既成概念に囚われずに
 拡張させてモニュメントとして見ると
 それは断片的で不完全であるが故に
 それはOne Final Beatというモニュメントとしてエッジを利かせていて、
 ぎりぎり好勝負という評価もできます。

 間を取って評価を定めれる類のものでもないので難しいですが、
 美醜が融合した唯一無二の試合として
 その希少性を考慮してひとまず後者の評価を採用してリスト・アップ。
 (執筆日:4/?/20)

Cファイト・ピット(レフェリー:カート・アングル):マット・リドルvs.ティモシー・サッチャー(NXT 5/27/20)
 (MMAのようにコーナー・ポスト、ロープなしのケージ・マッチ。
 ケージは低めで上部には足場がついています。勝利条件はKOかギブ・アップ)

 MMA出身のリドルと英国版猪木の遺恨決着戦を彩るべく
 ライオンズ・デン・マッチをリメイクして面白いものを作ってきましたね。

 既存概念から解き放たれつつも
 この2人はしっかりと攻防。
 セルを使って切り返しや技も織り込みます。

 リドルがジャーマンからパント・キックを放つと
 ティモシーの歯が折れて流血。
 レフェリー・チェックをするWWEの演出も良いし、
 この時のティモシーの表情・仕草がまた素晴らしかった。

 MMA経験のあるリドルだけでなく
 ティモシーも舞台装置を活かして
 自分のサブミッションを上手く際立てていて、
 どちらにとっても今後の持ち試合形式とできる程の可能性を示しました。

 期待通りケージ上の足場での攻防もあり大満足。
  
 過剰な試合時間設定でもなく
 2人の魅力を一気に詰め込んだ絶品です。

 文句なしに好勝負。
 (執筆日:5/?/20)

注目試合の詳細

なし

試合結果

@DRTTC1回戦:マット・リドル、ピート・ダンvs.フラッシュ・モーガン・ウェブスター、マーク・アンドリュース(NXT 1/15/20)
ADRTTC決勝:マット・リドル、ピート・ダン(優勝!)vs.グリズルド・ヤング・ヴェテランズ(ジェームス・ドレイク、ザック・ギブソン)(NXT 1/29/20)
Bジョニー・ガルガーノvs.トマッソ・チャンパ(NXT 4/8/20)
Cファイト・ピット(レフェリー:カート・アングル):マット・リドルvs.ティモシー・サッチャー(NXT 5/27/20)