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WWE:TV Matches Best of NXT 2013の分析


名勝負 なし
好勝負 ウィリアム・リーガルvs.カシウス・オーノ(NXT 4/11/13)

サミ・ゼインvs.ジャック・スワガー(NXT 9/4/13)

ルーク・ハーパーvs.カシウス・オーノ(NXT 11/6/13)

アントニオ・セザーロvs.ウィリアム・リーガル(12/25/13)

@初代NXTタッグ王座トーナメント決勝:エイドリアン・ネヴィル、オリヴァー・グレイvs.ワイアット・ファミリー(エリック・ローワン、ルーク・ハーパー)(NXT 2/13/13)
 ワイアット・ファミリーは良いギミックですね。
 ただ試合面ではまだ課題が残るか。
 ハーパーに関してはここ1,2年で技量に磨きをかけていて
 今回もバランスを取ってやられ役も両立させています。
 一方のネヴィル、グレイ。
 ネヴィルはある程度の制限を受けながらも持ち味を出しています。
 しかしグレイは不器用で、歩数も無駄に多い。
 初代王座戦ということで展開量は満たしているものの未完成な印象。
 平均レベル。

Aウィリアム・リーガルvs.カシウス・オーノ(NXT 4/11/13)
 リーガルがねちっこいグラウンド。
 地味ながら小会場だからか
 観客は細かい部分にも注目し意外に良い反応を見せています。
 リーガルの老獪な攻めで、手ではなく指に狙いをつけてえぐさも見せる。
 一方のオーノも容赦ないハード・ヒットで対抗。
 戦い方は形式的だがリアルな鬩ぎあいで最後まで盛り上げました。
 ぎりぎり好勝負。
 (執筆日:4/?/13)

BUS王座戦:アントニオ・セザーロ(ch)vs.エイドリアン・ネヴィル(4/24/13)
 序盤は余り時間をかけられず。
 両者のレスリング・スキルはチラ見せ程度で
 セザーロのチン・ロックも韻を踏むほど回数踏めず。
 しかしながらネヴィルのスポットをベースにしたストーリー・テリングが完璧。
 そこにはセザーロの長期王者としての老獪さ、油断があり、
 ネヴィルのニュー・ウェーブ、挑戦者とはいえタッグ王者であるという自負がある。
 どちらも落とし込まずに多彩なアクションを繰り広げました。
 インディー時代に体格差を極めぬいて生み出したスポットも
 WWE用にややスピードを落として視認させやすく適用していたのも好印象。
 好勝負に少し届かず。

Cアントニオ・セザーロvs.サミ・ゼイン(6/12/13)
 打撃、投げに対するゼインの受身素晴らしい。
 セザーロの獰猛性をこの上なく表現し、素晴らしいスタートを切りました。
 ゼインはネヴィルと同じくらいの体格ですが、
 シチュエーションが違いますので今回はゼインが新人であること、その軽さを前に出してきましたね。
 ゼインも陽の部分を前に出し観客と一体感あるアピールができている。
 試合中に起きたオーレーオレオレオレが一軍で使えるのかは疑問だが、
 少なくとも応援したくなるレスラーとしてWWEでも強みを発揮しそうですね。
 まあまあ良い試合でした。
 (執筆日:6/?/13)

D3本勝負:サミ・ゼインvs.アントニオ・セザーロ(NXT 8/20/13)
 サミが奇襲でトペコンを仕掛けビッグ・ブーツからの丸め込みで即座に1本。
 2本目。
 サミは引き続き長い手足を活かして攻めを大きく見せています。
 観客の反応を取り込んで次の行動を選択しているのも上手い。
 しかし1本目のせいで緊張感は不足してくる。
 続いてセザーロのターン。
 1本目の内容上、簡単に終わらせれず難しい所でしたが、
  空間を意識して確かなベースを作り出すと
 細かな攻防を織り交ぜてサミのストレート勝ちの可能性を認識させました。
 これは素晴らしいことでしたが、スリーパーでサミをタップ・アウトは唐突としか言いようがない。
 3本目。
 これまでの攻防で意義付けた技のミックス。
 リング角を横切ってのトルネードDDTで大きく盛り上げると
 最後は2013年のベスト・フィニッシャー・シーンに挙げられるフィニッシャー。
 トルネードDDTを受け止めた上でボディ・リフトに移行し、
 そこから打ち上げてアッパーカートで叩き落とすとは信じられません。
 好勝負に少し届かず。

Eサミ・ゼインvs.ジャック・スワガー(NXT 9/4/13)
 サミの感情の見せ方は見事。
 技を決めるポイントも自在に調整している。
 スワガーも機動力を使ってサミと調和。
 序盤から早くも熱狂的なNXTの観客が試合を100%支持します。
 スワガーはパワフルなムーブを基調とした試合構成。
 やや粗い部分はあるものの
 スワガーならではの強みを出していて好感が持てますね。
 メイン・ロスターとしてヒールとしての接し方も良かった。
 情熱的なドラマを作り出しましたが、
 最後はボー・ダラスが絡んだチープな結末。
 しかしそれでも素晴らしい試合。
 ぎりぎり好勝負です。
 (執筆日:9/?/13)

Fルーク・ハーパーvs.カシウス・オーノ(NXT 11/6/13)
 長身同士の迫力ある打撃戦。
 間を取りすぎず乱闘の純度を高めています。
 ハーパーが主導権を掴むと
 一転間を取りながらの甚振り。
 自分のキャラを理解していますね。
 オーノも合わせて適切な抵抗を取り、
 特別な行動による変化よりもベースの質を意識し高めている。
 そもそも干されていた後の復帰戦ということで
 気迫が尋常でなく持ち味が出ていましたね。
 一本気を通した素晴らしい試合ながら
 オーノはエルボー・スタイルだし、
 試合自体もWWEよりもNWA寄りの内容で、
 直後にリリースされたのも決して不可解とも言い切れない。
 ぎりぎり好勝負。 
 (執筆日:11/?/13)

Gエイドリアン・ネヴィルvs.サミ・ゼイン(NXT 11/27/13)
 フェイントのスピード感、連鎖数、ムーブ自体の美しさ。
 どれも飛び切りで数え歌は健在です。
 NXTにはインディーに精通しているファンも少なからずいるでしょうが、
 それを差し引いても目の前に繰り広げるアクションでもって
 その場で世界観を納得させ、引き込みました。
 WWEスタイルとして求められる一発一発の見せ方を
 2人は自身の成長も踏まえてしっかりと遂行してみせました。
 Pac vs. ジェネリコの数え歌の延長でありながら
 ネヴィルvs.サミの数え歌の始まりにもしてみせた素晴らしい試合です。
 好勝負に少し届かず。

Hアントニオ・セザーロvs.ウィリアム・リーガル(12/25/13)
 意味を生みだしつつも、その意味に安易にはのらない。
 リーガルは肉体的にはかなり衰えていますが、
 レスリングの見せ方、円熟味は世界トップ・クラスの域にありますね。
 歳を取ったからこその重みがあります。
 レスリングの攻防に抵抗の要素を入れ
 原初的なエネルギーを前面に押しだす中で
 新しい価値観を作り出して見せました。
 NXTの観客もそれを受け取る素養があり熱烈な歓声。
 リーガルがダーティ・ワークをすれば
 セザーロも強烈な脚攻めで返します。
 これまでのレスリングの雰囲気を踏まえて
 ウォー・ファイトのような感じが出ていますね。
 終盤はKOするかどうかが見せ方の主軸に。
 この変調の急さと中継ぎの弱さが今のリーガルの短所ではありますね。
 しかし短所を補って余りある程、長所が熟しているので些末なことですが。
 素晴らしい試合でした。
 ぎりぎり好勝負。



注目試合の詳細

なし

試合結果

@初代NXTタッグ王座トーナメント決勝:エイドリアン・ネヴィル、オリヴァー・グレイ(新チャンピオン!)vs.ワイアット・ファミリー(エリック・ローワン、ルーク・ハーパー)(NXT 2/13/13)
Aウィリアム・リーガルvs.カシウス・オーノ(NXT 4/11/13)
BUS王座戦:アントニオ・セザーロ(ch)vs.エイドリアン・ネヴィル(4/24/13)
Cアントニオ・セザーロvs.サミ・ゼイン(6/12/13)
D3本勝負:サミ・ゼインvs.アントニオ・セザーロ(2-1)(NXT 8/20/13)
Eサミ・ゼインvs.ジャック・スワガー(NXT 9/4/13)
Fルーク・ハーパーvs.カシウス・オーノ(NXT 11/6/13)
Gエイドリアン・ネヴィルvs.サミ・ゼイン(NXT 11/27/13)
Hアントニオ・セザーロvs.ウィリアム・リーガル(12/25/13)