WWE:TV Matches Best of FCW 2010〜2011の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | FCW15王座戦、30分アイアン・マン・マッチ:セス・ローリンズ(ch)vs.ディーン・アンブローズ(9/18/11) |
WWE下部組織のFCWより。
@ダニエル・ブライアンvs.カヴァル(FCW 2/7/10)
序盤のリアリティーは実に素晴らしい。
押し合いからはそれぞれの全力が今ぶつかりあっている事が伝わってくるし、
ブリッジを崩そうとする蹴り一発にも注目が集まっている。
一方が主導を握ってもそのバランスを維持、より自分に優位に持ち込もうとする過程を見せられるのです。
また本気の打撃も試合にかける意気込みを十二分に伝えてきます。
試合時間が9分と短いので後半はカヴァルの腕へのダメージ含め流動的です。
流れはいまいち活かされていないし、次の行動も2人の中で完全に一致していません。
しかしそれでも尚素晴らしい攻防で、
FCWであろうとアメドラvs.ロウ・キーな内容でした。
平均的な良試合。
Aタッグ王座戦:ロス・アヴィアドアーズ(フニコ、エピコ)vs.セス・ローリンズ、リッチー・スティムボート(FCW 6/5/11)
序盤は最近の風潮に則り連携技押し。
その連携技などでセスが華麗に決めれそうな所を普通の打撃にしているのは
WWEでの技規制を見据えての事でしょうか。
リッチーはまだまだデビューしたてのようで
自身と相手が同時に動く事が求められるシーンでは粗が出放題。
完全に食い違って受けていたヘッド・シザースのシーンは事故としかいえません。
ダブル・ダイブから終盤。
ゴッド・ラスト・ギフトなどは出さないものの
全然持ち技に変化は見られないセスがフニコと充実した攻防を見せます。
ダブル・スーパープレックスを狙う相手の下に入りパワー・ボムというスポットや
セスとリッチーが同時にスーパー・キックを叩き込むスポットなども見られましたね。
WWEの下部組織って印象を受けないスタイルではあったものの、まあまあ良い試合でした。
BFCW15王座戦:セス・ローリンズ(ch)vs.ディーン・アンブローズ(8/14/11)
序盤のレスリング。
セスが軽快に行ってムーブ面からアピールするのに対し、
アンブローズは仕草でキャラをアピールしています。
FCWのTVの基準からすると15分という時間制限は長いのでしょう。
15分時間切れという結末に反して
10分で終わるぐらいの勢いで強引に試合を進めており、
その反動で歪みは生まれていますが、
両者には積極的に試合を発展させようという意識があります。
それぞれ元ROH王者、元CZW王者としての意地があるのでしょうね。
最後は残り20秒で立ち上がって殴り合い。
そのまま時間切れです。
このブッカーの演出は個人的にちょっとしっくりこないかな。
まあまあ良い試合。
(執筆日:11/1/11)
CFCW15王座戦(時間制限:20分):セス・ローリンズ(ch)vs.ディーン・アンブローズ(8/28/11)
時間制限を20分にして再戦。
セスがいきなりラフ・モードで襲いかかっていきます。
只の引き分けですし、そこまで熱くなってるのには腑に落ちない所がありますね。
何よりリズムを壊しているのがいけません。
セスが吹っ飛び柵に激突する所からアンブローズのターン。
サブミッションをかけている時のヒールとしての味が抜群ですね。
リターンは小さいが細かい攻防を重ねていくものの
8分経過した所でスーパープレックスを打ち急転。
セスの反撃、アンブローズの脚狙いという展開になります。
この辺りの時間の使い方には首を傾げざるを得ませんね。
しかし残り5分を切ってからは激しい攻防。
限界ぎりぎりで凌ぎ合っていて見応えありますよ。
残り1分で実況席上に移り殴り合いで時間切れ。
前回と同じ勝敗無視の因縁としての演出です。
そうするには試合後にどちらかが技を決めないと決め手にかける印象。
平均的な良試合でした。
(執筆日:11/1/11)
DFCW15王座戦、30分アイアン・マン・マッチ:セス・ローリンズ(ch)vs.ディーン・アンブローズ(9/18/11)
セスはレスリングから腕に狙いをつけ、
アンブローズはラフ・ファイトで主導権を握ろうとする。
お互いの戦略が明確で良いですね。
フィニッシュという1つのエンディングを
1つの試合の中でどう埋め込むかがこういう形式の課題ですが
そこはWWEらしくアンブローズがロー・ブローでDQを取られるも
そのダメージを活かして2本連取するというストーリーになっています。
そこからはリードしたアンブローズが
首攻めという着実な戦略にシフトするという理にかなった展開。
こう動き、それに対し相手がこう動けば綺麗なセットになるな、
そういう絵図が両者共通して認識できていて前の2試合と違ってスムーズに進んでいきます。
これなら冷静に判断するゆとりも出来るようになり、
スポットを必要な時期に加える事も適切な時間配分でストーリーを奏でる事も出来ますね。
掟破りを交えながら激しく燃えて30分時間切れ。
そこからサドンデスに移りますが、
このサドンデスの疾走感は最高でしたね。
基本的な要素、当たり前として求められることを
30分アイアン・マン・マッチという普通ではない状況で
高いレベルで実現して見せた一戦。
FCWの歴史に残る素晴らしい試合です。
文句なしに好勝負。
(執筆日:11/1/11)
EFCWヘビー級王座トーナメント予選:セス・ローリンズvs.ディーン・アンブローズ(10/2/11)
セスは腕を痛め、テーピングをしている状況。
序盤でセスが微妙にタイミングをずらして、
腕のハンデを表現しているのは素晴らしいですね。
挑発から丸め込みの応酬、エルボーの打ち合い、と
前半で色々と幅広くアクションを行っていますが、
その難しさ、苦労を観客に気づかせないで実現しています。
後半は当然アンブローズの腕攻め。
これが良い意味でしつこい。
セスの反撃にも対応していて
フィニッシャー以外の腕狙いの攻防にも高い緊張感を生み出しています。
4戦目だからこそのドラマチックな内容。
中々良い試合。
(執筆日:11/1/11)
FCMパンクvs.ディーン・アンブローズ(10/21/11)
収録後アンブローズがパンクを呼び出し、急遽試合が行われることに。
パンクがいきなりGTSを狙い、
アンブローズが逃れてDDTを決めるシーンからスタート。
いきなりアンブローズの支配シーンとなります。
アンブローズがリズム作りとしてもスケーリングとしても見事な拳を振るい、
また、要所のみ形を作るだけで最大の流れを生み出しました。
テンポ良い進行で最後はレフェリー気絶も絡めて大盛り上がり。
アンブローズがパンクに引けを取らない、
いや、下手すればアンブローズの方がスターに見える程の一戦で
後にPPVで行なわれるであろう試合を一足早く見れた、という喜びを得る。
平均的な良試合。
(執筆日:2/1/12)
Gディーン・アンブローズvs.ウィリアム・リーガル(11/6/11)
アンブローズに昔英国ヒールして活動していた自分の姿を見たか。
リーガルがやけにスティッフな打撃を叩き込み、
二倍返しの腕攻めなど厳しい攻めを見せています。
これに対しアンブローズもインディー末期には影をひそめていた
やられっぷりを甦らせ、その中で試合を面白くしていきます。
腕を使わずにしっかり反撃しているのも良いですね。
下部のFCWとはいえTVで放送されているのに
ドロドロし過ぎではないかと心配するぐらい制裁マッチ的ストーリーでしたが、
両者の魅力が見事に合致した内容。
世代も出身も違う2人のこういう試合が生まれると嬉しくなりますね。
好勝負に少し届かず。
(執筆日:11/1/11)
(執筆日:9/2/11)
注目試合の詳細
DFCW15王座戦、30分アイアン・マン・マッチ:セス・ローリンズ(ch)vs.ディーン・アンブローズ(9/18/11)セスがバックを取るもロープに逃げられる。
セスが腕を取る。
アンブローズが担ごうとする。
セスがのがれスーパー・キックを狙う。
アンブローズが場外に逃げ間を置く。
CM。
セスがアーム・ロックを決めている。
ロープに振られるも蹴りを受け止めると払いカバー。
すぐ返されるもアーム・ドラッグで腕を取る。
腕にエルボー・ドロップ。
腕折り。
5分経過。
アーム・バー・テイク・ダウン。
喉に脚を押し付ける。
アンブローズが体勢を入れ替えコーナーでチョップ。
胸を殴りつけ前腕をこすりつける。
チョップへ。
セスがかわしチョップを打ち込んでいく。
ロープに引っかかったアンブローズを起こしては打ち込んでいく。
ロープに引っ掛かり逆さまになったアンブローズにドロップ・キック。
場外でチョップ。
なぐり合う。
セスが蹴りを打ち込んでいく。
リングに逃げるアンブローズを追い殴りつける。
コーナーから逃さず殴りまくる。
バック・エルボーをかわすとロープに振りドロップ・キックを狙う。
アンブローズはロープを掴んでかわすと着地したセスの股間を蹴りあげる。
DQが取られセスが先取(8分半)!
アンブローズが即座にミッドナイト・スペシャルを決めカウント3!
これで1-1(9分)!
アンブローズがラリアットを叩き込みカウント3!
これで2-1(10分)!
ロープに走るとラリアット。
セスは何とか場外に転がり落ちる。
CM。
(CM中に何とかリングに戻ったセスをアンブローズがカバー。カウント2。)
アンブローズがセスの腰に両膝を突き立て締め上げる。
上にかぶさられるも返して蹴りあげる。
ネック・ロック。
抵抗するセスにエルボーを打ち下ろし黙らせる。
ネック・ブリーカー。カウント2。
ロープに振りショルダー・スルーを狙う。
セスが蹴りあげる。
ハイ・キックへ。
アンブローズがかわしフェイス・バスター。カウント2。
15分経過。
ニー・ストライク。
余裕を見せる。
殴りつけてきたセスを担ごうとする。
セスがサンセット・フリップに切り返す。カウント3!
これで2-2(16分)!
セスがチョップを打ち込む。
クローズライン連打。
蹴りつけブレーン・バスター。
踏み鳴らす。
不意打ちを狙ってきたアンブローズにバック・エルボー。
ターン・バックルへのフェイス・バスター。
ランニング・エルボー。
ソバット。
ロープに走りクラブ・ストンプを狙う。
かわされるもバック・エルボー。
セスがロープに走る。
追ってきたアンブローズをいなして場外に落とすとトペ・コンヒーロ。
リングに戻す。
スプリングボードへ。
アンブローズはかわすとコーナーにやり突進。
セスはかわすと突進。
ショルダー・スルーを食らうもエプロンに着地しジャンピング・キック。
スプリングボード式クローズライン。カウント2。
気合いを入れてスーパー・キックへ。
アンブローズがかわしてエプロンに出る。
場外へのブレーン・バスターを狙う。
セスがエプロンに着地し持ち上げようとする。
アンブローズがリング内に着地しリング内へのブレーン・バスターを狙う。
セスが後ろに着地。
アンブローズが蹴りを入れる。
場外へのブレーン・バスターへ。
しかしもつれて両者場外に転落。
20分経過。
(CM)
両膝をついた状態でなぐり合う。
立ち上がってなぐり合う。
アンブローズが強烈な張り手。
セスが延髄切り。
腕をのせるもカウント2。
ラ・ケプラーダ。カウント2。
頭部を蹴りあげていきソバット。
ロープに走り頭部を踏み抜く。カウント2。
残り5分。
フェニックス・スプラッシュへ。
アンブローズがかわして自爆させる。
残り4分。
アンブローズが何とかカバーにいくもカウント2。
テキサス・クローバー・リーフを狙う。
抵抗するセスの腹を踏みつける。
そのまま脚を絡めつけて締め上げる。
腹を踏みつける。
マウント・パンチ。
テキサス・クローバー・リーフ。
残り2分。
セスが何とかロープを掴む。
残り1分。
アンブローズが足を踏み鳴らす。
気合いを入れてスーパー・キックへ。
セスが受け止めミッドナイト・スペシャル。カウントは2。
気合いを入れてスーパー・キック。
カバーするもカウントは2。
30分時間切れ!
2-2で引き分けとなる!
サドンデスが決定される。
セスがクローズラインを狙ったアンブローズを丸め込む。カウント2。
なぐり合う。
アンブローズがセスをターン・バックルにぶつけ殴りつける。
コーナーに崩れさせるとニー・ストライク。
カバー。カウント2。
エプロンに出て起こそうとする。
セスが延髄切りで落とす。
トぺ・スイシーダ。
リングに戻す。
ランニング・エルボー。
もう1発。
反対コーナーへ。
アンブローズが追いエルボー。
ロープに走る。
セスがカウンターでスーパー・キック。
アンブローズがロープにもたれながらもラリアット。
ミッドナイト・スペシャルにつなげる。カウントは2。
コーナーでセスを起こそうとする。
セスが蹴りを入れコーナーを上ろうとする。
アンブローズが捕まえ雪崩式ミッドナイト・スペシャルを狙う。
セスが後ろに逃れ反対コーナーへのパワー・ボム。
気合いを入れてスーパー・キック。
アンブローズが何とか起き上がり唾を吐く。
セスがもう1発スーパー・キック。
ゴッド・ラスト・ギフトにつなげてカウント3!
セスの勝利!
試合結果
@ダニエル・ブライアンvs.カヴァル(FCW 2/7/10)Aタッグ王座戦:ロス・アヴィアドアーズ(フニコ、エピコ)vs.セス・ローリンズ、リッチー・スティムボート(新チャンピオン!)(FCW 6/5/11)
BFCW15王座戦:セス・ローリンズ(ch)vs.ディーン・アンブローズ(15分時間切れ)(8/14/11)
CFCW15王座戦(時間制限:20分):セス・ローリンズ(ch)vs.ディーン・アンブローズ(20分時間切れ)(8/28/11)
DFCW15王座戦、30分アイアン・マン・マッチ:セス・ローリンズ(ch)vs.ディーン・アンブローズ(30分時間切れ→サドンデス)(3-2)(9/18/11)
EFCWヘビー級王座トーナメント予選:セス・ローリンズvs.ディーン・アンブローズ(10/2/11)
FCMパンクvs.ディーン・アンブローズ(10/21/11)
Gディーン・アンブローズvs.ウィリアム・リーガル(11/6/11)