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WWE:The History of The Intercontinental Championship Disc Oneの分析


名勝負 IC王座戦:ランディ・サベージ(ch)vs.リッキー・スティムボート(Wrestlemania III 3/29/87)
好勝負 なし

約2時間50分です。

@IC王座戦:パット・パターソン(ch)vs.テッド・デビアス(10/22/79)
 パターソンはヘタレ・キャラなのにまるで試合運びが出来ず、
 本当に試合を所々で止めているだけ。
 デビアスが猛攻を見せるかいがないですね。
 悪い試合。

AIC王座戦:ケン・パテラ(ch)vs.ペドロ・モラレス(10/20/80)
 パテラはパワー・ファイターなのに
 受けはエンターテインニングというギャップが面白いですね。
 しかしモラレスは人気を活かしてなんぼの役割なのに
 流れを生めずに小さな盛り上がりのまま反則フィニッシュを迎えます。
 同一カードの王座交代劇を収録すれば良いのに。
 少し悪い試合。

BIC王座戦:ペドロ・モラレス(ch)vs.ドン・ムラコ(12/28/82)
 特に長所の無い内容ですが場外やコーナーの金具を使って
 ハードな体を取っている、という部分で少しは盛り上がれる。
 少し悪い試合。

CIC王座戦、ケージ・マッチ:ドン・ムラコ(ch)vs.ジミー・スヌーカ(10/17/83)
 ケージ上からのスーパーフライで有名な一戦。
 中身はというと・・・一応クオリティはありますね。
 スヌーカは独特の格好をつけた拳を使いますし、
 ムラコは大きな受身で対応しますから。
 フィニッシュもそれを利用したものでしたね。
 しかしボリュームがいまいち。
 スヌーカが流血で良い絵姿を見せているものの
 ケージの最初の一撃でそうなってしまいましたし、その後の攻撃は特に印象に残っていない。
 ムラコが観客を煽らないのにも問題がありますけどね。
 WWE王座戦並みの時間を取ったら2人もより考え、動いたかもしれない。
 まあまあ良い試合。
 (執筆日:4/7/11)

DIC王座戦、ランバージャック・マッチ:グレッグ・ヴァレンタイン(ch)vs.ティト・サンタナ(3/17/85)
 グレッグのヘタレとサンタナの猛攻がかちりと嵌り、素晴らしい化学反応を起こしています。
 大きな流れを生みながらクイックに転換し一進一退を生み出しています。
 スポットとして使っているムーブ自体はスポットとして使うには弱かったものの
 しっかりスポットとして機能させていたので驚きましたね。
 ランバージャックは試合構築のために要所で使うというより
 雰囲気を生み出すために使われていました。
 80年代らしい活かし方です。
 しかし後半は同じ方法論が続くので
 フィニッシュを味わい深いものと感じさせるには今ひとつ足りなかった印象ですね。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

EIC王座戦:ティト・サンタナ(ch)vs.ランディ・サベージ(2/8/86)
 サベージは場外で間を置く事で
 相手の呼吸を外しながらも、激しさを引き出し、試合を進める。
 同じ間を置く行為で3種の効果をもたらしているのがサベージの上手さですね。
 サンタナも良い動き。
 ただ現代プロレスに見慣れていると技が地味ですね。
 最後のブラス・ナックルも攻防なんていれずさっさとやっちゃって、という気にもなる。
 クオリティは高いが爆発的盛り上がりは薄め。
 平均的な良試合。

FIC王座戦:ランディ・サベージ(ch)vs.リッキー・スティムボート(Wrestlemania III 3/29/87)
 抜群のセンスがレスリングを組み合わせていきます。
 特に中盤の多重ロープ・ワークのシーンは天才的で今尚色あせず独特です。
 レスリング・ベースの中でちょっとした過激化を織り込み、
 ベース・テンポをコントロールしながら展開させていきます。
 両者使う技自体が凄い軽い種類の物だけに
 ペース・コントロール能力と相性が良く絶妙の攻防を生み出します。
 ただレスリング・マッチとしてはムーブ自体にキレはそこまで無いですし、
 もう少し展開させる前に1つのシーンをじっくり堪能させて欲しかった。
 すっかり忘れていましたがスティールのいらぬ介入もありましたね。
 またWWEが全米に進出してから初の名勝負なのでこの試合が業界を変えた、と言いたいのだけど
 後々への影響においてはやはりメインの凡戦の影に隠れるのかな、と。
 しかしアスリート性を兼ね備えた芸術性及び
 待ちに待った王座交代劇という決着で歴史に燦然と輝いている。
 この数え歌を締めるにふさわしい、独立可能な集大成。
 文句なしに名勝負。
 (執筆日:5/7/10)

GIC王座戦:ランディ・サベージ(ch)vs.ホンキー・トンク・マン(6/2/87)
 サベージがめまぐるしい動きを見せていきます。
 ホンキー・トンク・マンであろうと関係ない程ですね。
 チープ・ポップで小さくまとめた内容。
 平均レベルです。

HIC王座戦:ホンキー・トンク・マン(ch)vs.ミステリー・オポーネント(8/29/87)
 ミステリー・オポーネントで出てきたのはウォーリアー。
 当然瞬殺ですね。
 名場面といえば名場面でしょうか。

IIC王座戦:リック・ルード(ch)vs.アルティメット・ウォーリアー(Summerslam 8/28/89)
 試合の核となる方法論は既にWMで見つけていましたからね。
 それをバージョン・アップさせれば良いだけ、とはいえウォーリアーは良く頑張りました。
 しっかり地面を踏みしめているのでムーブは大きく見えるし、
 場外で変化をつける事で単調にならないようにしている。
 終盤は1つ1つの組み合わせに過ぎないものの
 センスある技の選択で展開されています。
 必殺技が返された後、危険なドライバーやセカンド・ロープにのった相手へのジャーマンが出てきたのには驚きましたね。
 とても80年代とは思えぬ激しいクライマックスです。
 いやはや最後まで信じられない程の安定感のある熱戦で、
 その凄まじい盛り上がりからはエピックを感じさせました。
 ウォーリアーの3大試合が1つ。
 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:5/7/10)

総評
 これまでに出たDVDを普通に追っていれば
 今回特に目新しい試合はないはずです。
 以前特集したようにグレッグvs.サンタナは歴史に残る抗争なので
 この数え歌でまだDVD化していない奴を新規に持ってくるべきでしたね。 
 (執筆日:7/1/10)
DVD Rating:★☆☆☆☆

注目試合の詳細

F IC王座戦: ランディ・サベージ(ch)対リッキー・スティムボード

  組み離れる。
  組むとサベージがバックを取る。
  スティムボートが腕を取って投げる。
  サベージは場外に出るとエリザベスをスティールから離れさせる。
  リングに戻ると組みニー。
  ロープに振りバック・エルボーへ。
  スティムボートは避けるとアーム・ドラッグ。
  ロープに走る。
  スライディングで股下を通るとアーム・ドラッグ。
  ネック・ハンギング・ツリーから投げる。
  サベージが場外に転がり出る。
  スティムボートが場外に出て追っかける。
  サベージはリングに戻ると入ってきたスティムボートを殴りつける。
  脇腹を蹴り上げる。
  ロープに喉を押し付ける。
  ロープを引っ張って倒れさせるとカウント1。
  頭部にエルボーを打ちおろす。
  コーナーでチョーク。
  レフェリーが引き離す。
  サベージが突進。
  スティムボートはかわすとリスト・ロック。
  持ち上げる。
  腕を捻るとエプロンに出てロープに打ち付ける。
  リングに戻ると腕を殴りつける。
  リスト・ロック。
  サベージがロープに振りバック・エルボー。
  コーナーに振る。
  スティムボートが一回転して場外に転落。
  起き上がりエプロンに手をかけたスティムボートをサベージがロープ越しに蹴り飛ばす。
  髪を掴んでスティムボートをエプロンに引き上げると胸にエルボーを打ちおろす。
  ストンピング。
  スティムボートがエプロンから場外に転がり落ちる。
  サベージは髪を掴んでエプロンに引き上げるとリング内へのスナップ・メア。
  頭部にエルボー。
  カバー。カウント2。
  ニー・ドロップ。
  カバー。カウント2。
  ターン・バックルにぶつけようとする。
  スティムボートは防ぐと逆にぶつける。
  殴りつけていく。
  チョップ。
  サベージの腕がロープに絡まる。
  殴りつけていく。
  サベージが近づいてきたスティムボートに蹴り。
  抜け出すとスティムボートをロープに振ろうとする。
  スティムボートが振り返す。
  サベージがロープに振る。
  スティムボートがクロス・ボディ。カウント2。
  アーム・ドラッグで腕を取る。
  サベージがすぐに起き上がりロープに振る。
  スティムボートがショルダー・タックルからカバー。カウント2。
  ロープに走りショルダー・タックル。
  カバー。カウント2。
  ロープに走る。
  サベージは受け流すとロープに跳ね返ってきた所でハイ・ニー。
  場外に投げ捨てようとする。
  スティムボートがロープを掴んで逆上がり。
  サベージがすぐ対応してクローズラインで落とす。
  スティールが起こそうとするもレフェリーに注意され離れる。
  サベージは場外に下りると背後からスティムボートにハイ・ニー。
  スティムボートは柵の外に吹っ飛ばされダウン。
  スティールがスティムボートを抱えてエプロンに上げる。
  サベージはスティムボートを引き入れると反対の場外に投げ捨てる。
  コーナー上からダブル・アックス。
  リングに戻る。
  場外に下りるとスティムボートをリングに戻す。
  コーナー上からダブル・アックス。
  ロープに走りエルボー。
  カバー。カウント2。
  起こすとロープ越しに飛びジョー・ブリーカー。
  カバー。カウント2。
  アトミック・ドロップ。
  ブレーン・バスター。
  カバー。カウント2。
  エルボーを打ちおろす。
  スティムボートが殴りつけチョップ。
  サベージがサミング。
  ガット・レンチ・スープレックス。
  カバー。カウント2。
  スティムボートが腹にパンチ。
  もう1発。
  サベージはスティムボートを起こすとバック・ドロップへ。
  スティムボートは後ろに着地するとチョップ。
  殴りつけチョップ。
  ロープに振りショルダー・スルーを狙う。
  サベージが蹴り上げロープに走る。
  スティムボートがカウンターでショルダー・スルーを決め場外に落とす。
  場外に下りるとエプロンにたたきつけて入れる。
  コーナーに上りダイビング・シングル・アックス。
  カバーするもサベージの足がロープにかかる。
  スティムボートはサベージをロープに振るとチョップで倒す。
  カバー。カウント2。
  チョップを振り下ろす。
  サベージが避ける。
  チョップを振り下ろす。
  サベージが避ける。
  チョップを振り下ろす。
  サベージが避けてエプロンに。
  スティムボートはサベージを起こすとチョップを振り下ろす。
  食らったサベージは場外に転がり落ちる。
  スティムボートが追う。
  サベージがリングに戻る。
  スティムボートはエプロンに上がるとショルダー・ブロック。
  サンセット・フリップへ。
  ロープを掴んで耐えられるも決める。カウント2。
  サベージのパンチを避けスクール・ボーイ。カウント2。
  足を払って倒しジャックナイフ固め。カウント2。
  インサイド・クレイドル。カウント2。
  ボディ・スラム。
  コーナーへのスリング・ショット。
  ふらついたサベージを丸め込む。カウント2。
  あらぬ方向にパンチを打ったサベージにオコーナー・ロール。
  サベージがカウント2で体勢を入れ替えタイツを掴む。カウント2。
  スティムボートが殴りつける。
  殴りつける。
  サベージがタイツを掴んでコーナーにぶつける。
  コーナーに振ろうとする。
  スティムボートが振り返そうとする。
  サベージが振り返すとレフェリーにぶつかる。
  ロープに振りクローズライン。
  コーナーに上りダイビング・エルボー・ドロップ。
  カバーし3秒以上立つもレフェリーは気絶している。
  場外に下りるとゴングを手にしてエプロンに上がる。
  スティールがゴングを奪い取る。
  サベージはスティールを蹴りつけてゴングを奪い返すとコーナー上へ。
  スティールがサベージを突き落とす。
  サベージは痛みに苦しみながらも起き上がるとスティムボートにボディ・スラムを狙う。
  スティムボートがインサイド・クレイドルに切り返し1,2,3!
  スティムボートが新チャンピオンに!

 
HIC王座戦:リック・ルード(ch)対 アルティメット・ウォーリアー
  ルードは軽快にステップを刻んで攻撃を避け
  パンチやキックをいれていくがウォーリアーには全くきかず。
  ウォーリアーはボディ・リフトから場外に投げ捨てるとルードを痛めつけていく。
  ルードはフォールを返すのがやっと。
  しかし飛び技を狙ったウォーリアーをコーナー上に落とすとルードのペースに。
  ルードはいつものようにキャメル・クラッチを挟んでいく戦術。
  ウォーリアーがスリーパーをジョー・ブリーカーで逃れるも
  ルードと正面衝突しレフェリーも巻き込まれる。
  先に立ったルードだったが殴ってもウォーリアーはびくともせず
  クローズラインの連発からパワー・スラム。
  しかしレフェリーが気絶中。
  パイル・ドライバーを決めレフェリーが起きるも
  ルードの脚はロープにかかっている。 
  ウォーリアーはパワー・スラムから必殺のボディ・プレスに行くが
  ルードは脚を立てて防ぐ!
    ルードはリバース・パイル・ドライバーを決めるもカウントは2。
  再びリバース・パイル・ドライバーを決めるがカウントは2。
  ここでパイパーがリング・サイドにやってくる。
  ルードは腰をくねらせるが、パイパーは逆に尻を見せ挑発!
  気を取られたルードにウォーリアーはショルダー・タックル!
  ボディ・リフトから必殺のボディ・プレス!
  1,2,3でウォーリアーが新ICチャンピオンに!

試合結果

@IC王座戦:パット・パターソン(ch)vs.テッド・デビアス(10/22/79)
AIC王座戦:ケン・パテラ(ch)vs.ペドロ・モラレス(ダブルDQ)(10/20/80)
BIC王座戦:ペドロ・モラレス(ch)vs.ドン・ムラコ(ダブルDQ)(12/28/82)
CIC王座戦、ケージ・マッチ:ドン・ムラコ(ch)vs.ジミー・スヌーカ(10/17/83)
DIC王座戦、ランバージャック・マッチ:グレッグ・ヴァレンタイン(ch)vs.ティト・サンタナ(3/17/85)
EIC王座戦:ティト・サンタナ(ch)vs.ランディ・サベージ(新チャンピオン!)(2/8/86)
FIC王座戦:ランディ・サベージ(ch)vs.リッキー・スティムボート(新チャンピオン!)(Wrestlemania III 3/29/87)
GIC王座戦:ランディ・サベージ(ch)vs.ホンキー・トンク・マン(新チャンピオン!)(6/2/87)
HIC王座戦:ホンキー・トンク・マン(ch)vs.アルティメット・ウォーリアー(新チャンピオン!)(8/29/87)
IIC王座戦:リック・ルード(ch)vs.アルティメット・ウォーリアー(新チャンピオン!)(Summerslam 8/28/89)