WWE:Best of WWE PLE 2025 part.1の分析
| 名勝負 | アンサンクションド・マッチ:ケヴィン・オーウェンスvs.サミ・ゼイン(Elimination Chamber 3/1/2025) |
| 好勝負 | ロイヤル・ランブル(Royal Rumble 2/2/2025) WWE王座orユニバーサル王座#1コンテンダーズ・イリミネーション・チェンバー:ジョン・シナvs.CMパンクvs.ダミアン・プリーストvs.ドリュー・マッキンタイアvs.ローガン・ポールvs.セス・ローリンズ(Elimination Chamber 3/1/2025) |
@タッグ王座戦、3本勝負:#DIY(ジョニー・ガルガーノ、トマッソ・チャンパ)(ch)vs.モーター・シティ・マシンガンズ(クリス・セイビン、アレックス・シェリー)(Royal Rumble 2/2/2025)
このタッグ対決が見られるとは思わなかったですね。
しかも抗争を繰り広げ3本勝負という形でPLEにて実現。
ただ内容はあれっ、と思ってしまうもの。
まずは同時ムーブ。
頭使わず誰でも出来て精度の差くらいしかなくて、
1本目がかなりあっさりと決着。
ここはCMLLですか、と言いたくなるぐらい軽い1本目です。
3本勝負と言ってもそういうことかと観客も冷めて熱量がなくなった感ありますね。
#DIYがヒール色をアクセントで加えますがそこも戦略的になりきっていなくて、
確かにスキルが活きたアクションも多いのですが、
骨格がないまま細部で魅せている印象です。
最後もストリート・プロフィッツの乱入からフィニッシュでがっかり。
平均的な良試合。
AWWE王座&ユニバーサル王座戦、ラダー・マッチ:コーディ・ローデス(ch)vs.ケヴィン・オーウェンス(Royal Rumble 2/2/2025)
前半はやや低速。
ラフ・ファイトのリズムが合っておらず、
遺恨とゲーム的なルールの落し所が両者の中で一致していない印象ですね。
ケヴィンが乱戦のユーモアと絵作りでテンションを落とさずにするも
コーディの体の張りっぷりは100%活かされていたとは言えません。
それでも後半になるとハマってきましたね。
ケビンの中で攻撃性とベルトを狙う行動とのバランス感が出てきて、
コーディの完全劣勢もストーリーにのってきます。
その後もそこまでする必要があるのかと心配してしまうほどの過激な攻防。
最後も納得のフィニッシュで壮絶に締めくくりました。
スロー・スタートながら終わり良ければ総て良しで印象は良い。
好勝負に少し届かず。
Bロイヤル・ランブル(Royal Rumble 2/2/2025)
ミステリオとペンタでスタート。
落ちるか落ちないか見事な攻防でしたね。
その後もメキシコ色強い面子を序盤に固めたことで
立体的なアクションで魅せました。
12番手にジェイコブ・ファトゥー。
彼が中盤の中核を今回務めることに。
気合入っているもののちょっと空回ってワン・パターンに見える所もありましたね。
ナカムラもスタイルのせいもありますが、RRの場の回しには合っていなかった。
この2人が少し気になりましたが、TNA王者の参戦といったサプライズがあったりと、
中盤も安定感はありました。
20番手ジェイ・ウーソから優勝があり得るレスラーを配置。
今回長時間担当したペンタや中盤の軸だったファトゥーも消えて軸を絞ります。
アクションとしては落ちてきていましたが、
スター・パワーがあるからこその面子で、
脱落した者の中でもRoad to WMのストーリーを表現して魅せましたね。
そしてローガン・ポールが最高のジョーカーとして最後の流れに寄与しました。
最後がKO的な決着ではなかったこと、
脱落したシナが観客よりも切り替え早すぎたことで、
印象論で一部から評価を落とした感がありますが、
普通に試合としては近年の中でも良い出来だったと思います。
ぎりぎり好勝負。
Cアンサンクションド・マッチ:ケヴィン・オーウェンスvs.サミ・ゼイン(Elimination Chamber 3/1/2025)
乱戦における打撃の混ぜ方。
息の合わせ方と意図的な不協和音を両立させていて見事です。
獰猛性の中に間をおいた溜めもあり自由自在。
椅子にホッケー・スティックと
カナダ色加えながらハードコアに盛り上げます。
乱戦と見せ場のメリハリが出来ていますね。
テーブル葬を連発する際に見せた感情の揮発。
完璧なストーリー・テリングです。
盛りだくさんのスポット量ですが、
単なる過激化ではなく見事にストーリーに載せて使いこなしています。
ケビンがサミの粘りに動揺も見せず
陰鬱さを強く押し出し続けて試合進行。
すごい自信がないとできない思い切った無の時間も匠。
サミも腕を上げれず肩だけ上げてキック・アウトしたりと
こちらもリアリティ表現でトップ・クラスのものを見せます。
終盤には有刺鉄線付き椅子。
現代においては見慣れた凶器ですが、
この有刺鉄線に顔をぶつける恐ろしさを見事に表現しており、
83年のタリーvs.マグナムTAを思い起こさせるリアリティでした。
有刺鉄線付椅子の次を期待させる所がありつつ
最後は力尽きる形でフィニッシュ。
流血がなかったところも含めて伸び代が残る形になりましたが、
それを踏まえて尚、最高のストーリー・テリングで
この数え歌の中でも一、二を争う出来だと思いますね。
ぎりぎり名勝負。
DWWE王座orユニバーサル王座#1コンテンダーズ・イリミネーション・チェンバー:ジョン・シナvs.CMパンクvs.ダミアン・プリーストvs.ドリュー・マッキンタイアvs.ローガン・ポールvs.セス・ローリンズ(Elimination Chamber 3/1/2025)
セスとマッキンでスタート。
ポッドにぶつけたりチェンバーにぶつけたり
ラフな雰囲気を出しながらバランスよく土台を作ります。
3番手ダミアン、4番手ローガン、と動ける所を前半に集めたことで、
自己主張しつつ次のスポット・ライトに当たる人にバトン・タッチしていきます。
5番にシナ、最後にパンク。
そこまでの一進一退寄りとは違って
追加されたレスラーの大盤振る舞い。
スター・パワーで一気に盛り上げていきます。
その熱量の中で2人脱落。
そしてシナとパンクが相対。
RRの不完全燃焼がここに来るかと。
シナとパンクもハグしてから殴り合います。
シナの引退ロードとして、
HHHの言うように感傷的に一挙手一投足を見守らせます。
シナとパンクが必ずどちらかが絡むので
攻防のスピードはやや遅いが
ECの終盤という雰囲気感でうまく誤魔化せています。
シナ、パンク、セス。
3人の誰になるのか観客の関心が高まる中、
シナとパンクのG2S、AA協奏でセスが脱落。
最後はまさかのシナvs.パンクになります。
伝説の組み合わせであることに下駄吐かせてもらいつつ
最後になるであろうカードを楽しませました。
セスの不意打ちからシナがSTFを決めてフィニッシュ。
シナのまさかの勝利。
これまでの功績を讃えてそれに値すると言う気持ちと
シナが一線を張っていた時の過大なプッシュがフラッシュ・バック。
いわゆるストレートすぎる演出と錯覚させ、
そのまま終わりそうな空気の中でコーディが登場。
更にそこで終わらずザ・ロックも登場。
コーディに服従を迫り、昨年と同じく横やりなのか、
それでも昨年みたく引くのかと思わせた所で
まさかのシナのヒール・ターン、ザ・ロックとの合体。
アメリカでは珍しいウェットな引退ロードが成立していたにも関わらず
ここでぶち込んでくるとはびっくりしましたね。
コーディとハグした後の笑顔が落ちる表情は見事で、
魂を売った感が出ていて素晴らしかった。
試合後の演出は試合とは別物と普段は考えるのですが、
これは試合の組み立てとも繋がっていて、尚且つ見事過ぎて
評価を一段上げざるを得ないですね。
単体で見れば好勝負に届かない試合内容でしたが、
全てひっくるめて、ぎりぎり好勝負です。
(執筆日:12/?/24)





