TOPアメリカン・プロレスWWE 2025年 →WWE:Best of WWE PPV 2025 part.3

WWE:Best of WWE PLE 2025 part.3の分析


名勝負 なし
好勝負 AAAメガ王座戦:エル・イホ・デル・ヴィキンゴ(ch)vs.チャド・ゲイブル(AAA x WWE Worlds Collide 6/7/2025)

@女性IC王座戦:レイラ・ヴァルキリー(ch)vs.ベッキー・リンチ(Backlash 5/10/2025)
 ベッキーが王者路線に復帰。

 レイラが王者として先行でアピールしますが、
 すぐに目線はベッキーの方に行きましたね。

 構築のポイントの勘は鈍っておらず、
 ヒールとしての表現を試合運びの間に入れつつ
 アクションとしても激しさを失わせない工夫があります。

 レイラは強度のあるムーブで後半も一進一退。
 ただ軸がまだちょっと弱く、ベッキーの形、枠組みに試合はなっています。

 最後はターン・バックルを絡めたりした上で丸め込みフィニッシュ。

 ベッキーは王座戦線復帰一発目でこの仕事っぷりは流石。
 丸め込みで敗れイラツキをぶつけつつ去っていく最後まで役者の格が違いました。
 
 好勝負に届かずも中々良い試合。。

A統一WWE王座戦:ジョン・シナ(ch)vs.ランディ・オートン(Backlash 5/10/2025)
 ラスト・ランの中では外せない数え歌。
 同期だからこそシナの引退ロードということは
 オートンの引退も近いことを想起させられ、ウェットにもなる。

 その中でシナがサミングを仕掛け、オートンもやり返したりと
 フェイス/ヒールのやり取りの中に同期ならではの愉しもうという気持ちが見えますね。

 やられたら同じようにやり返す。
 その一進一退を軸に据えてしっかりと構築。
 反面で言えばちょっと単調ではありますが、
 長年の中で作られた2人の得意技の共演を味わっていきます。

 レフェリー気絶時のシナの表情仕草は最高で、
 クライマックスはベルトやテーブル、そしてスタッフへのRKO祭り。

 正直中盤のシンプルな構築の変調要素として
 少しそっちに回しても良かった気はしますけどね。

 またWMもストーリーの展開要素としてはあれぐらいにしても
 これぐらい演出量があればと思いますね。

 中々良い試合。

BNXTノース・アメリカン王座戦:イーサン・ペイジ(ch)vs.ジェヴォン・エヴァンスvs.ラレド・キッドvs.レイ・フェニックス(AAA x WWE Worlds Collide 6/7/2025)
 WWEのAAA買収というニュースの衝撃が冷めやらない中、合同興行が実現。
 
 ルチャドールが半分といってもレイはWWE加入済みで
 ラレドもUSシーンで見かけていたので異文化激突感はなし。

 それでもただただ上質な4ウェイです。
 調和が取れつつ各レスラーが自分の役割を全うしているし、
 レイとラレドのルチャドール対決や
 ジェヴォンとルチャドールの目新しい絡み、
 そして意外に重宝されているだけあるイーサンのキャラ回しなど見所は多い。

 メインに向けて素晴らしい弾みとなりました。

 好勝負に少し届かず。

CAAAメガ王座戦:エル・イホ・デル・ヴィキンゴ(ch)vs.チャド・ゲイブル(AAA x WWE Worlds Collide 6/7/2025)
 Worlds Collideといっても世界一のWWEがメキシコに踏み入れて
 合同興行になったという刺激的な話ではなく開催場所はカリフォルニア。

 なのでチャドはヒールとして扱われつつも
 ポテンシャルとしてあり得たはずの外敵としてまではいかず。

 それでもぶれずにヒールを貫き、
 レスリングの入りから丁寧に合わせていきます。

 ヴィキンゴも凄い技で貢献しつつ
 構成に対して理解してフォローの流れを乱しません。

 ヴィキンゴの凄技においてミスはつきもので
 その穴を全く出さずに済ませることは困難ですが、
 チャドが丁寧に穴埋めてしていて改めてこのカードを持ってきたマッチメイクに感心しますね。

 テーブル葬や雪崩式シットダウン・パワー・ボムという派手なスポットで盛り上げ。
 チャドの素晴らしいパフォーマンスを見れる試合は幾つかありますが、この要素が物足りなかった。
 それが遂に見れた、というキャリアメイクの試合。

 チャドは本土のAAAに侵略しても、と思うぐらい最高の試合でした。

 文句なしに好勝負。

D女性IC王座戦:レイラ・ヴァルキリー(ch)vs.ベッキー・リンチ(Money in the Bank 6/7/2025)
 レイラが不意打ちを仕掛け
 腰投げなど力押しで技をかけます。

 少々動きが硬いと思うものの
 前回よりも試合の中枢に入り込んで攻め合えていますね。

 ベッキーも安定した試合運び。

 関係度をレベル・アップさせつつ場外の強烈なスポットなども加え、
 数え歌として発展性を見せました。

 最後が丸め込み決着ということは第3戦目ありますね。
 次は好勝負クラスになりそうで、楽しみです。

 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:6/?/25)