TOPアメリカン・プロレスWWE 2024年 →WWE:Best of WWE PPV 2024 part.3

WWE:Best of WWE PPV 2024 part.3の分析


名勝負 ヘル・イン・ア・セル:ドリュー・マッキンタイアvs.CMパンク(Bad Blood 10/5/2024)
好勝負 世界ヘビー級王座戦:ダミアン・プリースト(ch)vs.ギュンター(Summerslam 8/3/2024)

IC王座戦:ブロン・ブレーカー(ch)vs.ルドウィッグ・カイザーvs.シェーマス(Survivor Series 11/30/2024)

@世界ヘビー級王座戦:ダミアン・プリースト(ch)vs.ギュンター(Summerslam 8/3/2024)
 冒頭からパワーとスピードが発揮され、
 この2人ならではのスケール感ある攻防が繰り広げられます。

 打撃は鋭く投げはパワフル。
 
 ダミアンのポテンシャルの高さも改めて感じますね。

 一進一退の激しい攻防にギュンターも胸から出血するほど。

 ダミアンが観客を引き込むアピールから
 エネルギュシュな動きを見せ終盤引っ張る側にまで回ったのには驚き。

 最後はベイラーがダミアンを裏切るストーリーラインで締め。

 ぎりぎり好勝負です。

A世界ヘビー級王座戦:ギュンター(ch)vs.ランディ・オートン(Bash in Berlin 8/31/2024)
 ドイツなので他と違ってチャント好きすぎ問題が発生。

 レスラーが間を掌握しにくく、自分のものに出来ない会場空間はやりづらいですね。

 オートンが何度もギュンターを実況席の上に落とす等
 特殊な行動を交えて煽りながらずっと優位に立ちます。

 ギュンターは何もできない状態。

 自国出身で世界のトップに立ってた凱旋試合でこんな展開になったら普通応援するものだが
 そこにフラストレーションを感じるような観客のノリでもないので冗長に感じますね。

 この観客を半分許容し半分からかうようにオートンはアピールですり合わせ。
 その面ではギュンターが真面目すぎるきらいも。

 wXwでやってたので不慣れな訳もないが
 トップ王者として初舞台の気負いがあったか。

 期待値下回って中々良い試合程度。

Bヘル・イン・ア・セル:ドリュー・マッキンタイアvs.CMパンク(Bad Blood 10/5/2024)
 怪我続きのパンクにヘル・イン・ア・セル。
 また怪我するんじゃないのとリアルな心配が先立ってしまうブッキングですね。

 それはともかくとして試合が始まれば拳をベースに
 セルに凶器を追加し、徐々にステップアップする形。

 マッキンの定番凶器のレンチなど
 細かな工夫、捻りはありますが、ラフファイトど真ん中の王道ファイト。

 乱戦に体力はそこまで必要ないとはいえ線の細いパンクがこの路線で来るとは驚きました。

 そして制限解禁でパンクが流血。
 相手を流血させた後のマッキン。
 獰猛さを見せつつも、焦らずに動き抑えて惹きつけたのは見事。
 マッキンも流血し、それぞれ必殺技キックアウト。
 本当に変わり種に逃げることもなく死闘へと昇華していきます。

 消耗戦が抱えがちのだるさも最後の流れが素晴らしく吹き飛ばしましたね。

 びっくりするほどクラシカル。
 これは21年前にHHHとHBKがやりたかったHIACの理想像ですね。

 ぎりぎり名勝負。

Cクラウン・ジュエル王座戦:コーディ・ローデス(ch)vs.ギュンター(Crown Jewel 11/2/2024)
 レジェンドに当てがなかったか今年はRaw、SDの垣根を超えてトップ王者対決。
 度々王座統一していますが、今回は2人とも今まさに旬ですからね。
 良くも悪くも変なことはできないので、
 両王座に配慮して格式を持たせたバランス取り。
 
 細かく主導権を渡し合いながら
 確かなクォリティを作り上げます。

 会場も大いに盛り上がっていますが、
 攻防としては小さくまとまっているところはある。

 バランスどりに関しては上手くやってるので、
 試合としてベストを目指せない中でベターな妥協点を見出したという点では褒めてよいのですが…。

 中々良い試合。

DIC王座戦:ブロン・ブレーカー(ch)vs.ルドウィッグ・カイザーvs.シェーマス(Survivor Series 11/30/2024)
 スピード感あるハード・ヒット。
 重み持たせつつ3人なので濃度もありますね。
 カードの狙い通りの見応えです。

 ブロンが実況席に飛んでくるスポットや
 バリケードにもたれたルドヴィックの背後からシェーマスが立ち上がるシーンなど絵作りも流石。

 ここ数年この手の試合でシェーマス絡めばハズレなし。
 残り2人も素晴らしいパフォーマンスを見せ、ぎりぎり好勝負です。

Eウォー・ゲームス:CMパンク、OGブラッドライン(ローマン・レインズ、ジェイ・ウーソ、ジミー・ウーソ、サミ・ゼイン)vs.ブラッドライン(ジェイコブ・ファトゥー、ソロ・シコア、タマ・トンガ、トンガ・ロア)、ブロンソン・リード(Survivor Series 11/30/2024)
 前半の展開は決まりきったもの。
 スターパワーの差も否めないものの、
 ジョナが入ったことでそれをぶち破れるインパクトが加わりましたね。

 レインズとパンクの微妙な関係や凶器追加で適切に盛り上げました。

 予想よりは楽しめたものの新旧ブラッドライン抗争はザロックが来るまでの繋ぎ感あるし、上限は頭打ちな面も。

 好勝負に届かずも中々良い試合。
 (執筆日:12/?/24)