TOPアメリカン・プロレスWWE 2021年 →WWE:Royal Rumble 1/31/21

WWE:Royal Rumble 1/31/21の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

@WWE王座戦:ドリュー・マッキンタイア(ch)vs.ゴールドバーグ
 マッキンが不意打ちヘッドバットからスピアー。
 マッキン側から速攻を狙う形で意表を突いてきましたね。

 ゴーバも輝く勢いのあるスタートでした。

 リングに戻ると必殺技返しメインのゲームのような攻防。
 これはこれで良いのですが、ジャックハマーがカウント2、
 それに対してマッキンがタメを作ったとはいえクレイモア一発で決めたのは残念。
 必殺技の打ち合いの中でも高低しっかり作って最後の一撃性は演出して欲しいですね。

 場外戦と必殺技の攻防の間を作って
 WM33のような試合も目指せたのではと思う良い化学反応でした。

 評価は試合時間の短さもあって平均レベルですが、満足度あり。

ASD女子王座戦:サーシャ・バンクス(ch)vs.カルメラ

Bウイメンズ・ロイヤル・ランブル
 面子が揃いこのイベントも定番化されたので安定していますね。

 個で見ると・・・
 1番手ベイリーは落ちるか落ちないかの見せ場含めて
 受け身の技術をふんだんに披露していましたね。

 3番手ブレアは素晴らしい身体能力により攻めで魅せていました。

 またシャーロット、リアというトップ・スターも
 しっかりラストに残るので盛り上がりましたね。
 リアはあの長身で体感の強さは見事。

 非トップ所でいうとルビーの献身的貢献も目立ちました。
 ジョシュ・アレキサンダーやコービー・ダストと激戦を繰り広げてきたレスラーで、
 キャラも立っていますから彼女にも王座を巻かせてあげて欲しいですね。

 他技能以外に賑やかしも大事なのがロイヤル・ランブル。
 リングに入らずミーハーっぷりを見せたビリーケイや
 入場で盛り上げられるショーチ、レイシー・エヴァンスは良かったですね。
 24/7王座の乱入演出も面白かった。

 巨人役はナイアが適切にこなしていました。
 彼女は当分WWEに在籍できそうですね。 

 ここからはマイナス面。
 まずはレジェンド枠。
 登場すれば盛り上がるものの動きは落ちていてやや厳しかったですね。
 トリー・ウィルソンの美貌維持っぷりには驚きましたが。

 そして現役で言うとトニーストーム。
 相変わらずパッとしないですね。
 逸材なんですが、最近は煮え切らないパフォーマンスが続きます。
 復調を期待します。

 全体では序盤が見応えあり。
 中盤まったりした後に終盤本格派に切り返したものの、
 フック弱くてもう少し終盤の攻防で魅了したかったですね。

 十分な内容ではありますが、伸びしろは幾つかあったと思います。

 好勝負に届かずも中々良い試合。

Cユニバーサル王座戦、ラスト・マン・スタンディング:ローマン・レインズ(ch)vs.ケヴィン・オーウェンス
 殴り合いから始め、大技を早々に織り込み。
 遺恨戦ならではのアジャストが出来ていますね。

 それに伴い早い段階でダウン・カウントも入りますが、
 適切に間を処理していてテンポ感を傷つけずに済ませています。

 観客性の中で乱戦を繰り広げますが、
 これは初めてサンダードームの欠点を感じたかも、という瞬間。

 乱戦は身近に観客がいて、そのカオスから生まれる実の熱量が良い。
 無観客なら無観客でそれを無意識の外にやって
 演者間のテンションのぶつけ合いに集中できるのですが、
 サンダードームの画面の間を練り歩くのを見ると
 観客と演者の物理的な距離感を再認識して寂しくなってしまいますね。

 バックステージに移るとAEWのスタジアム・スタンピードを意識しているであろう
 バギーで轢いたり、フォークリフトを使ったスポット。
 見応えあるものが詰まっていますね。

 最後の手錠ネタが段取り悪くフィニッシュが浮いてしまったのが残念ながら
 レインズのヒール節はこの試合でも輝いていました。

 好勝負に少し届かず。

Dロイヤル・ランブル
 2020年を代表する抗争のエッジvs.オートン。
 この2人を1番手、2番手に据え試合のストーリー展開の中核に据えてきましたね。

 形が明確な分、序盤はそこに依存して見所少な目。

 中盤は立て直されます。
 プリーストやミズ、モリソンが堅実な仕事をして、17番手ブライアンにいバトン・タッチ。
 ブライアンはリコシェと他そっちぬけで
 見事な切り返し合い見せていましたね。
 最近のブライアンはやりたい事やっている感あって見てて嬉しいですね。
 ケインとの再会もあり。
 こういうのはWWEの歴史の厚さを感じさせます。
 
 他、旧TNA勢の活躍が目立ちましたね。
 ラシュリーは本来のポテンシャルを取り戻しパワフルな動き。
 ビッグEとの激突は面白く、じっくりとシングルも見てみたい。

 AJはオモスの方が大活躍でしたね。
 リングサイドに立った状態で介入し、リング内の人間を脱落させれるとは驚きでした。

 そして何より今回のロイヤル・ランブルの一番の驚きはクリスチャン。
 実質7年ぶりの復帰で、エッジと一緒になって
 強敵ストロウマンを落としたシーンは印象的でしたね。

 二重路線の一つである解雇主義を強く感じる内容で、
 WWE視聴歴が短いとやや薄味に感じるかもしれません。

 コロナ禍で変化が求められる中で、エッジが優勝者で良いのか、というのもありますね。
 この試合のパフォーマンスを見ていても
 WMの一戦がどのレベルになるのか、昨年のWMの一戦にもBacklashの一戦の方にも転びそう。
 魅力は増しているもののそこに特化して作っていけないと
 衰えの部分で試合を壊すこともありそうな印象です。

 とはいってもRRの流れに依拠していたWMは今は昔の話ですし、
 脳震盪でのやむなく引退〜奇跡の復活というリアル。バックグラウンドにした
 ストーリーの物語として魅力的なので、これはこれで良いと思いますね。
 
 好勝負に少し届かず。
 (執筆日:2/?/21)
DVD Rating:★★★★☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@WWE王座戦:ドリュー・マッキンタイア(ch)vs.ゴールドバーグ
ASD女子王座戦:サーシャ・バンクス(ch)vs.カルメラ
Bウイメンズ・ロイヤル・ランブル(優勝:ビアンカ・ブレア)
Cユニバーサル王座戦、ラスト・マン・スタンディング:ローマン・レインズ(ch)vs.ケヴィン・オーウェンス
Dロイヤル・ランブル(優勝:エッジ)