TOPアメリカン・プロレスWWE 2018年 →WWE:NXT Takeover:Chicago II 6/16/18

WWE:NXT Takeover:Chicago II 6/16/18の分析


名勝負 シカゴ・ストリート・ファイト:トマッソ・チャンパvs.ジョニー・ガルガーノ
好勝負 NXTタッグ王座戦:アンディスピューテッド・エラ(ロデリック・ストロング、カイル・オライリー)(ch)vs.ダニー・バーチ、オニー・ロルカン

@NXTタッグ王座戦:アンディスピューテッド・エラ(ロデリック・ストロング、カイル・オライリー)(ch)vs.ダニー・バーチ、オニー・ロルカン
 プロレスを崩さない中で
 激しい打撃戦を繰り広げます。
 バーチ、ロルカンがオライリーの足に狙いをつけても
 テンポは落ちないまま、
 テンプレートへの依存を感じさせない攻め合い。
 また孤立からホット・タッグで流れを作っても良いし、
 作るには十分な能力のある4人ですが、
 この孤立後のシーンでも相互のアクションを織り込んで
 どっちに転ぶか分からない均衡した攻め合いとしています。
 このピュアな激しさはビューシックvs.グラックを髣髴とさせますね。
 キャラがなくてもここまで見答えのある内容に仕上げる。
 普段なら繋ぎの連鎖サブミッション・スポットも
 クライマックスにふさわしいものに仕上げていましたね。
 お見事です。
 文句なしに好勝負。

Aリコシェvs.ヴェルヴェティーン・ドリーム
 ヘッド・シザースをヘッドスプリングで起き上がったりと
 リコシェがキングを名乗るだけの跳躍っぷり。
 対するVDが表示にヒールとしての感情の載った動きでリコシェを立てます。
 入場時のホーガン・ネタも面白かったですね。
 攻めに転じたVDは要所のスポットを意識し、
 またリコシェに対抗して飛び技を放つ、という
 ストーリー性も理解できていて良いですね。
 ただ試合運びという面では少し単発で繋ぐ所があり、
 中盤の流れが弱い結果になっていたのは課題でしょう。
 終盤に当たって断崖式ブレーン・バスターが出てきたのは驚き。
 そこから四天王プロレス的なニア・フォール合戦に。
 見応えはあるものの序盤に見せた可能性とは別方向なもので、
 彼ららしさをもう少し感じ取りたかった。
 中々良い試合。

B女子王座戦:シェイナ・ベイズラー(ch)vs.ニッキー・クロス

CNXT王座戦:アレイスター・ブラック(ch)vs.ラーズ・サリヴァン

Dシカゴ・ストリート・ファイト:トマッソ・チャンパvs.ジョニー・ガルガーノ
 双方が松葉杖を持って入場し、
 松葉杖チャンバラで始めるという
 ストーリーに沿った出だしを取ると
 場外に転じて看板攻撃に観客席ダイブと
 熱狂させるに十分なスポットで押します。
 過激で、同時にストーリー性が抜群。
 チャンパのヒールとして足を使って
 場を転換する、相手の技をリードする受けの技術、
 ガルガーノのポイントで求められる行動をする感知力、
 どちらも世界一流の極みです。
 チャンパが椅子をガルガーノの首にはめて
 鉄階段にぶつけたところで主導権の切り替えし。
 チャンパなストーン・コールドぶりと
 ガルガーノの絶対的フェイスが噛み合った強烈な引き込み。
 ただTシャツでの首絞めや手錠などは
 どれもしっかり演出すれば十分に煽れるものの
 詰め込みすぎて一つ一つがあっさりした感はある。
 その後のキャンバス剥ぎから板への投げは不発に終わらせて
 ごみ箱の蓋といった汎用的凶器に立ち戻るも
 感情的な連打で上手く見せ切り、
 トーン・ダウンした印象を与えなかったのは素晴らしい。
 入場ゲートに再び戦場を移すと
 ガルガーノが音響装置の上からテーブルに目掛けてシュバイン。
 これでチャンパは首にギブスをつけて担架で運ばれることに。
 ここでガルガーノが暴走して導かれるフィニッシュは
 構成の理に敵っているので悪くはないものの
 セキュリティとかも絡むせいでどうしてもスキットの印象が強く、
 観客が腰を下ろしてしまった中で
 この激戦の幕が閉じてしまったのは残念に思えます。
 最後で少し落としたものの再び歴史に残る試合をしました。
 ぎりぎり名勝負。
 (執筆日:/?/18)
DVD Rating:★★★★★

注目試合の詳細

なし

試合結果

@NXTタッグ王座戦:アンディスピューテッド・エラ(ロデリック・ストロング、カイル・オライリー)(ch)vs.ダニー・バーチ、オニー・ロルカン
Aリコシェvs.ヴェルヴェティーン・ドリーム
B女子王座戦:シェイナ・ベイズラー(ch)vs.ニッキー・クロス
CNXT王座戦:アレイスター・ブラック(ch)vs.ラーズ・サリヴァン
Dシカゴ・ストリート・ファイト:トマッソ・チャンパvs.ジョニー・ガルガーノ