TOPアメリカン・プロレスWWE 2016年 →WWE:Royal Rumble 1/24/16

WWE:Royal Rumble 1/24/16の分析


名勝負 なし
好勝負 IC王座戦、ラストマン・スタンディング:ディーン・アンブローズ(ch)vs.ケヴィン・オーウェンス

@キックオフ・マッチ、RR予選:ダッドリー・ボーイズvs.ジャック・スワガー、マーク・ヘンリーvs.ダミアン・サンドウ、ダレン・ヤングvs.アセンション

@IC王座戦、ラストマン・スタンディング:ディーン・アンブローズ(ch)vs.ケヴィン・オーウェンス
 見栄えは少し落ちるものの、
 相手の動きに依拠しない乱暴な打撃。
 この乱戦スタートが下地としては非常に良い。
 実況席に吹っ飛ぶトペ、フェンスをぶち壊すキャノンボールと
 破壊的なスポットで一気に注意を惹きつけると
 オーウェンスが言葉による間と鋭い動き出しで緩急を作り魅了します。
 その前に使った同じムーブの残像を活かした攻防作りも
 単純明快で効果を挙げています。
 攻防とダウン・カウントのバランスが良かったですね。
 ロープを支えに立つ、場外に降り立つ、を上手く使って
 決着しない理由を与えながら過激化。
 その中でこれまで以上の攻めに突っ走る
 両者の攻防は非常に素晴らしいものがありました。
 文句なしに好勝負。

Aタッグ王座戦:ビッグE、コフィ・キングストン(ch)vs.ウーソーズ
BUS王座戦:アルベルト・デル・リオ(ch)vs.カリスト

Cディーバズ王座戦:シャーロット(ch)vs.ベッキー・リンチ
 試合後サーシャがシャーロットの王座取りを表明。

DWWE世界ヘビー級王座戦、ロイヤル・ランブル
 1番手はストーリー上で予告されていたレインズ。
 その相手はルセフでスタート。
 ルセフは最近安定的に良い仕事をしている印象。
 レインズとの攻防は面白く、
 3番手出る前に決着させたのはある意味惜しかった。

 3番手でAJスタイルズがサプライズ・デビュー。
 まだ制動がやや利いておらず、
 慣れない観客数に緊張していたでしょうか。
 一定の歓声を得てはいましたが、
 それでもスタイルズ・クラッシュは誰かしらに決めて
 まずは必殺技の認知を図りたかった。

 日本公演では良い動きを見せていたジェリコだが
 今回はかなり年齢的な衰えが目立ちますね。
 RRは形式上目の前の相手以外にも気を使うので酷だったのではないでしょうか。
 ジグラーと順番を入れ替えても良かった。
 
 7番手〜17番手。
 停滞感のあるこの時間帯がちょっと微妙でしたね。
 ケインは衰えているものの
 元最多エリミネート数記録保持者として
 誰かしらを脱落させて強く見せても良かった。
 タイタスは連続で動く中で細かくステップを踏むも
 プロレスではその小さい動きがいらない。
 体躯と身体能力は恵まれているものの
 プロレス的な魅力が全然ダメですね。
 RトゥルースはMITBと勘違いして登場して速攻落とされる出オチですが、
 これをやるならリングに残ったラダーで幾つかスポットをやりたいですね。
 続いてニュー・デイの肩車によって非脱落ネタがあるので
 かなり賑やかし要素が強くなり緊張感がなくなりました。
 
 14番手の所でLoNが突然現れ、レインズをリンチしKOしましたが、
 余りに唐突なタイミングです。
 その前にレインズが暴れるなり
 LoNのだれかが一人また入って落とされるなり前振りないと。
 バレットは羽交い絞めにする役所でも使えないぐらい
 コンディションが悪いんでしょうか。
 KOされたレインズは担架で運ばれるのを拒否し、
 肩を借りながら退場していきましたが、
 気概からすればリングに戻ろうとするべき。
 そうすると普通に担架で運ばれていった方が格好悪くないという…。
 王座がかかっていてこの試合の中心に関わる
 スポット・シーンだけにもっと丁寧に描きたかった。

 ストロウマンはショーと巨人対決ですが、
 カリ以上の下手さっぷりでゲンナリ。
 
 この停滞感を打ち破ったのが18番手オーウェンスからの
 元米インディー・スター勢によるオールスター・タイム。
 彼らならではの切り返し合いを織り込めば
 もっと面白くなったでしょうが、
 誰が誰を落とすというブッキングは適切で夢が膨らむ内容でした。
 サミの電撃復帰も成功していましたね。

 21番目でローワンが加わるとハーパー、ストロウマンの3人が揃い
 ワイアット・ファミリーのリング制圧にシーンが変化します。
 ここですかさず23番手レスナーを投入したのは上手い。
 レスナーは打撃の見せ方でニュアンスを醸していて感嘆しましたね。

 29番手でシェーマス。
 リングに入る前に、レインズが復活してきてスーパーマン・パンチ。
 スーパーマン・パンチの動き上難しい表現ですが、
 レインズが元気すぎて完全復活するまでバックステージで休んでいたの?となるし、
 シェーマスもLoN首領の位置づけとして立つ瀬がない。
 シェーマスがリングを制圧するぐらいして
 これまた前振りをしっかり描きたかった。

 それがなされないまま30番手としてHHH。
 こうなると当然ながら完全にシェーマスは
 HHHの手下ポジションに収まってしまいます。
 レインズではなく敢えてアンブロを残り2人にする
 流れは妙手の一言ですが、
 上記で散々言ったように骨子を丁寧に描いていれば
 レインズが最後の2人になっても更に上のクオリティは目指せた。

 ブッキングを工夫して久々に試合として見れるものを作り上げた印象ですが、
 それでも粗さも同時に目立って伸び悩み。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

 (執筆日:1/?/16)
DVD Rating:★★☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@キックオフ・マッチ、RR予選:ダッドリー・ボーイズvs.ジャック・スワガー、マーク・ヘンリーvs.ダミアン・サンドウ、ダレン・ヤングvs.アセンション
@IC王座戦、ラストマン・スタンディング:ディーン・アンブローズ(ch)vs.ケヴィン・オーウェンス
Aタッグ王座戦:ビッグE、コフィ・キングストン(ch)vs.ウーソーズ
BUS王座戦:アルベルト・デル・リオ(ch)vs.カリスト(新チャンピオン!)
Cディーバズ王座戦:シャーロット(ch)vs.ベッキー・リンチ
DWWE世界ヘビー級王座戦、ロイヤル・ランブル[優勝:トリプルH(新チャンピオン!)]