TOPアメリカン・プロレスWWE 2013年 →WWE:Elimination Chamber 2/17/13

WWE:Elimination Chamber 2/17/13の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

@プレ・ショー・マッチ:ブローダス・クレイ、テンサイvs.ローデス・スカラーズ
@世界ヘビー級王座戦:アルベルト・デル・リオ(ch)vs.ビッグ・ショー
AUS王座戦:アントニオ・セザーロ(ch)vs.ザ・ミズ

B#1コンテンダーズ・イリミネーション・チェンバー:ジャック・スワガーvs.ランディ・オートンvs.クリス・ジェリコvs.ケインvs.ダニエル・ブライアンvs.マーク・ヘンリー
 最初のブライアンvs.ジェリコは小奇麗な攻防。
 鉄床の前振りもあるし土台としては悪くないが技巧派対決としては物足りない。
 3人目はスワガー。
 コルター付でちょっとギミックを変えてきましたね。
 試合振りも感情をやや抑え目にしてよりシリアスに見せている。
 ただ出すべきポイントではもっと感情を露にしても良い。
 4人目はケイン。
 連携技を見せるもすぐに不意打ちをついた丸め込みで仲間割れ。
 普通に2人が戦ってしまってますね。
 もっとシングルならどんな戦いになるのだろう、とと想像させるぐらいに第3者が絡むべきですね。
 統一感のあるコントロールされた流れを経てオートン追加、そして最後のヘンリー追加。
 ヘンリー登場後、すぐにブライアンが沈みます。
 余り意味のない脱落の仕方です。
 これぐらいあっさり目にするなら中盤に据えて展開付けに使いたい。
 6人目以降に持ってくるならもっと激戦にしたいですね。
 ヘンリーの勢いはとまらずオートンをガラスに押し飛ばして見せます。
 ドミネイターとして素晴らしい存在価値を確立しました。
 このヘンリー中心に確かな仕事ができる選手が相手を努め、厚みのある進行を見せていきます。
 3人の必殺技によりヘンリーが脱落。
 しかしその後のヘンリーの必殺技乱舞によるリセットはいらないですね。
 そのせいでヒールのスワガーvs.ベビーフェイスのジェリコ、オートンという微妙な入り方になっています。
 しかし本格的に3ウェイになると高度な攻防でチェーンしていきました。
 最後への持って行き方のスムーズさは見事。
 それ故に直後の丸め込みでスワガー勝利というサプライズも活きています。
 スワガーがWMで王座戦を務められるのか不安も残りますが
 (といっても今や王座は王座でも世界ヘビー級王座の方は凋落気味)
 ギミック・チェンジ後で変わってきている印象はあり期待できる。
 好勝負に少し届かず。

Cジョン・シナ、シェーマス、ライバックvs.シールド(セス・ローリンズ、ローマン・レインズ、ディーン・アンブローズ)
 シナらが3人同時の滞空式ブレーン・バスターを初っ端で決めます。
 予想外のスポットを入れてきましたが、
 出オチで終わりシナ側の孤立へとつながっていきます。
 最初のシェーマスの孤立はいまいち散漫な状態でシナへのホット・タッグ。
 このシナが再びの孤立役だが劣勢になりすぎ。
 シールドを注目させ、ライバックへの応援を引き出してはいますけどね。
 ライバックも悪くないが要所に制限されているからこそ。
 結局、この試合構成の中ではシールドの良さばかりが目だった。
 セスの補佐は上手かったし、
 アンブローズは独特のシナの受けとも調整が取れていた。
 そして何よりレインズ。
 感情の調節は見事で、最後のスピアー含めて他の誰よりもインパクトを残しました。
 平均的な良試合。

Dコフィ・キングストンvs.ドルフ・ジグラー

Eディーバズ王座戦:ケイトリン(ch)vs.タミーナ

FWWE王座戦:ザ・ロック(ch)vs.CMパンク
 (ロックがカウントアウト、反則した場合も王座移動。)
 デフォルメしない立ち回りで未接触の探りあい。
 パンクが倒して大仰なアピールをする一方で
 ロックの倒れ方は極めて自然で良いですね。
 観客の反応を引き出し、それを十分に利用しながら進行するための間ですね。
 シナvs.パンクを髣髴とさせるところがあります。
 続いて反則を誘発すべくパンクが挑発する作戦。
 ロックの表情の見せ方、パンチのハード・ヒット、ロープ・ワークの動き。
 どれも一定のレベル以上で、
 偏った俳優のそれではなくレスラーのそれです。
 しかしながら構成面では依然として制限が多く、
 中盤が完全に受け手に回ってしまっていて手数が足りない。
 拳ベースでも良いですが、そこに移動を組み合わせないと
 細かい一進一退というものが生まれえません。
 パンクが実況席でロック・ボトムを決めリングアウト勝ちになりかけるスポットから終盤へ。
 ロックが出し惜しみしていた技を豪華に使い、
 必殺技のカウント2返し含め大いに盛り上げました。
 前回よりレスラーvs.レスラーらしい試合。
 しかしよりクオリティの高い試合になったかというと否。
 それぞれ特化した位置だったものがオールラウンドに交流すれば
 当然1つの方法論で勝負できる領域が減っていくのは当然です。
 しかしながら盛り上がりは凄まじく、見ていて十分楽しめる程にはクオリティがある。 
 これがWM、初対決という舞台で同じ内容だったなら
 ロックvs.ホーガン的な扱いを受けてもそんなにおかしくなかった。
 平均的な良試合。


総評
 コンセプトであるECが中途半端な位置づけ1試合のみでクオリティがそんなに高い訳でもないが
 なんだかんだいって楽しめる内容にまとめあげています。
 (執筆日:2/19/13)
DVD Rating:★☆☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@プレ・ショー・マッチ:ブローダス・クレイ、テンサイvs.ローデス・スカラーズ
@世界ヘビー級王座戦:アルベルト・デル・リオ(ch)vs.ビッグ・ショー
AUS王座戦:アントニオ・セザーロ(ch)vs.ザ・ミズ
B#1コンテンダーズ・イリミネーション・チェンバー:ジャック・スワガーvs.ランディ・オートンvs.クリス・ジェリコvs.ケインvs.ダニエル・ブライアンvs.マーク・ヘンリー
Cジョン・シナ、シェーマス、ライバックvs.シールド(セス・ローリンズ、ローマン・レインズ、ディーン・アンブローズ)
Dコフィ・キングストンvs.ドルフ・ジグラー
Eディーバズ王座戦:ケイトリン(ch)vs.タミーナ
FWWE王座戦:ザ・ロック(ch)vs.CMパンク