WWE:Night of Champions 9/16/12の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | WWE王座戦:CMパンク(ch)vs.ジョン・シナ |
@プレ・ショー:US王座#1コンテンダーズ・バトル・ロイヤル
・ロウラーに代わりJBLが実況席に。
@IC王座戦:ザ・ミズ(ch)vs.レイ・ミステリオvs.シン・カラvs.コーディ・ローデス
・ケイトリンが何者かに襲撃されダウン。
Aタッグ王座戦:コフィ・キングストン、Rトゥルース(ch)vs.ダニエル・ブライアン、ケイン
・イヴがケイトリンは戦えない、とブッカーT、ロングに報告。ブッカーTはケイトリンの王座挑戦を延期することを決定。しかし王座戦を行わないわけにはいかないので、とイヴを挑戦者に指名する。
BUS王座戦:アントニオ・セザーロ(ch)vs.ザック・ライダー
Cドルフ・ジグラーvs.ランディ・オートン
ただ打撃で切るだけでなく他の技でオートンの動きを止めるパターンが増えましたね。
オートンもジグラーの成長に合わせて比較的早く持ち技を使い、
その中でジグラーの切り返しの見せ場へとつなげていきます。
ジグラーは工夫をこらしたスポット、ベースの打撃、アピールと3種のバランスが良くなったので
オートンもジグラーに任せて余裕ができ流れにより起伏を作ることに集中できていました。
これまでの試合で凝り固まった枠から脱却し自由に攻防を重ねます。
今どの段階か分からないというデメリットはあり、
フィニッシュ含め必殺技級の攻防もベストではなかったが
成長した今だからこその、そしてPPVとして十分の試合でした。
中々良い試合。
Dディーバズ王座戦:レイラ(ch)vs.イヴ・トーレス
◆ブッカーTが登場。ブローグ・キックは危険だがリーガルだと結論付ける。
E世界ヘビー級王座戦:シェーマス(ch)vs.アルベルト・デル・リオ
ストーリーの中心となっているシェーマスのブローグ・キックの怖さをまずは過剰なぐらいに語ります。
デル・リオは組み付いた際に必死さを表現しており
それによりレスリングをしなくても十分にシェーマスの強さが作り上げられています。
実況席にぶつける主導権の取り返しも印象的で良い。
中盤はデル・リオが腕狙いに的を絞って試合を運びます。
ロープを使ったアーム・バーなど最終的なクロス・アーム・ブリーカーまでに過程としてのスポットを開発したのは大きいですね。
ただテンポが一定なのでもっと抑揚をつければより良くなる。
終盤はテキサス・クローバーリーフとクロス・アーム・ブリーカーにより攻防量が増加。
最後はブローグ・キックで決着です。
腕の痛みからテキサス・クローバーリーフ使えないからという理由があることは理解できますが
やはりテキサス・クローバーリーフにトライして失敗するシーンを挟めばより意味合いが強まったと思いますね。
短めながら充実の内容。
好勝負に届かずも中々良い試合。
FWWE王座戦:CMパンク(ch)vs.ジョン・シナ
まずはオーソドックスなレスリング。
観客を見るよりもお互いから目線を離さないことを優先させていますね。
前回のようにストーリーが飛びぬけてヒットしていないためにこのやり方は十分に効果を挙げていません。
もっとも一方通行ではなく観客の反応の大小を聞き分け試合には取り込んでいる。
シナがスナップ・スープレックスをレスリングの延長上に置いてきたのは面白かったですね。
一方のパンクは去年に比べ空気のつかみ方が劣っているように写る。
展開していくにつれ会場が乗って行く感覚がないんですね。
ただやっていること自体は良いので会場のノリが元々余り良くないという理由かもしれない。
中盤は持ち技に対する切り返しに加え、
それぞれのシークエンスを断つように攻守を入れ替えることで攻防を繰り広げています。
パンクが幾つか目新しい動きを導入していたのは評価に値する。
ただリズム変化は微妙なヒール的感情に基づいて行っていますが
繊細すぎて観客に伝わっていないのが残念です。
終盤はSTF、アナコンダ・バイスの切り返し合戦を
ベノワ/カートばりに豊富に取り揃えることでボリュームを満たしています。
ただそれならG2SとAAの一撃性は担保して欲しかったですね。
パンクの必殺技級以外の攻めも密度を落としている。
それぞれの心の移ろいを描く上ではある程度のアクション量が必要とはいえバランスは取れていないように思います。
ぎりぎり好勝負。
総評
記憶に残る大会という程ではないが
両王座戦とオートンvs.ジグラーがどれもクオリティが高く、
アンダーカードも一定のレベル以上にはなっている。
まとまった良大会です。
(執筆日:9/17/12)
DVD Rating:★★★☆☆
注目試合の詳細
なし試合結果
@プレ・ショー:US王座#1コンテンダーズ・バトル・ロイヤル(勝者:ザック・ライダー)@IC王座戦:ザ・ミズ(ch)vs.レイ・ミステリオvs.シン・カラvs.コーディ・ローデス
Aタッグ王座戦:コフィ・キングストン、Rトゥルース(ch)vs.ダニエル・ブライアン、ケイン(新チャンピオン!)
BUS王座戦:アントニオ・セザーロ(ch)vs.ザック・ライダー
Cドルフ・ジグラーvs.ランディ・オートン
Dディーバズ王座戦:レイラ(ch)vs.イヴ・トーレス(新チャンピオン!)
E世界ヘビー級王座戦:シェーマス(ch)vs.アルベルト・デル・リオ
FWWE王座戦:CMパンク(ch)vs.ジョン・シナ(ダブル・ピンフォール)