TOPアメリカン・プロレスWWE 2010年 →WWE:Wrestlemania 26 3/28/10

WWE:Wrestlemania 26 3/28/10の分析


名勝負 なし
好勝負 ストリークVSキャリア、ノーDQ、ノー・カウントアウト:アンダーテイカーvs.ショーン・マイケルズ

@タッグ王座戦:ミズ、ビッグ・ショー(ch)vs.Rトゥルース、ジョン・モリソン
 モリソン、ミズの元タッグ対決としての味付けはまるでないけれど
 それぞれの個性と試合時間に求められるペースを守って、
 3分半で終わらせるにはこれしかないフィニッシュです。
 予想以上に良かったですね。
 平均レベル。

Aランディ・オートンvs.コーディ・ローデスvs.テッド・デビアス
 レガシーは2対1の魅せ方が相変わらず下手ですね。
 コーディ、デビアスはお互いがそれぞれに足りない物を持っているのに
 どうしてもう少しまともなタッグになれないのか・・・。
 雰囲気、ムーブがこの2人、いやプロレス界をも超越して
 圧倒したスターになっているオートンが勝つ、という意味しかありません。
 ある意味ホーガン劇場と同じ試合です。
 今のオートンが試合に恵まれてないのは相当な損失です。
 少し悪い試合。

Bマネー・イン・ザ・バンク:コフィ・キングストンvs.MVPvs.エヴァン・ボーンvs.ジャック・スワガーvs.シェルトン・ベンジャミンvs.マット・ハーディvs.ドルフ・ジグラーvs.ドリュー・マッキンタイアvs.ケインvs.クリスチャン
 1つのラダーに大勢で群がったり
 竹馬やラダーを挟み込むWCW起源スポットなど
 面白いシーンはあったけれども非常に作業的です。
 人がやっている以上、スポット・フェストでも
 もう少し自然と流れが生まれても良い物だけどなぁ。
 これならゲームのCOM対決で再現できる。
 元々10人という人数が無茶な話でした。
 ついでに最後バンクをとるのに時間がかかりすぎ。
 まあまあ良い試合程度。

CトリプルHvs.シェーマス
 まずは挑発や逃げといった様式で試合を構築。
 シェーマスの売りの弱さとHHHの大きすぎる受けで
 バランスが取れておらずちょっと弱いですね。
 しかしシェーマスは基本に忠実で、
 マイナス要素を見せないので自然と点数を稼いでいく。
 HHHが普段と違う敏捷性を持って技を打っていたのも興味深かったですね。
 まあまあ良い試合。

Dレイ・ミステリオvs.CMパンク
 不意打ちから始まるもののありきたりで、溜めも弱いので十分に巻く事が出来ていませんね。
 しかし攻防は素晴らしく、
 その流れ、独創的な切り返しはミステリオ対ジェリコに匹敵する物があります。
 この内容が出来るカードに6分しか時間を与えなかいというのはふざけた話です。
 Rawじゃないんだから。
 普通に時間を与えれば確実に好勝負以上になっていました。
 まあまあ良い試合。

Eビンス・マクマホンvs.ブレット・ハート
 ブレットの表現力の弱さ、身体的状況を考慮しても
 それをどうにか補えるだけのブックをWWEには期待していたのだけどねぇ。
 ビンスがハート・ファウンデーションをランバージャック、レフェリーとして引き連れるも試合前に裏切られる展開で、
 その後はブレットが攻撃の1つも食らわないので相当につまらないです。
 13年前からの一大絵巻としても見れた内容じゃないし
 元々モントリオール事件がコントロバーシャルな訳で・・・。
 個人的なケジメをWMという一番の稼ぎ所でやってしまった、ひどすぎる試合。

F世界ヘビー級王座戦:クリス・ジェリコ(ch)vs.エッジ
 予想以上にエッジの状態が悪かったですね。
 ジェリコが完全に試合をキャリーしています。
 02年のエッジならこういう作り方で良いけど
 ベテランになって、尚且つそういう魅力を失った上での病み上がりなのでちょっと厳しいですね。
 これにメインを任せなかった判断は正解と言わざるを得ません。
 後半は動きが悪いので半減しているものの
 ドラマ性を加える事により盛り上がり、という点では挽回しています。
 ストーリーで煽っていたスピアーですが
 色々攻防をやって補うかと思いきや1回狙っただけ(試合後に実況席上でスピアー炸裂)でしたね。
 普段何回も狙っている、というのに。
 まあまあ良い試合。

Gミシェル・マクール、レイラ、マリース、アリシア・フォックス、ヴィッキー・ゲレロvs.ミッキー・ジェームス、ケリー・ケリー、イブ・トーレス、ゲイル・キム、ベス・フェニックス
 必殺技の数珠とヴィッキー・ネタだけにも関わらず
 相当に完成度が低い、ひどすぎる試合。

HWWE王座戦:バティスタ(ch)vs.ジョン・シナ
 動き自体は双方ともかなり硬く
 拒否感を示す人もいそうですが、
 それによってより痛みが、間に溶け込んだ事は事実です。
 Summerslamの試合に比べ、
 ナチュラルな構築、シナの追い込まれっぷり、は劣る物の
 それを最近深みが増したバティが代替しきりトップ・スター対決ならではの特別性を生み出している。
 平均的な良試合。
 
IストリークVSキャリア、ノーDQ、ノー・カウントアウト:アンダーテイカーvs.ショーン・マイケルズ
 ブーストかけてスタート。
 素晴らしいスピード感でしたが細かな疎通は粗いですね。
 その中でテイカーが脚を痛めてしまいます。
 アクシデントか意図的かはともかく
 これを悪い点の言い訳に使い、
 良い点を作り出す材料にする所が流石というしかありませんね。
 中盤以降は依然として小さな1つ1つの意味は弱いし、
 前回の攻防から必殺技の安売り、という構築に劣化している。
 しかしテイカーの脚に対し、HBKが攻撃するだけでなく、
 テイカー自身が犠牲にして2倍以上に膨らませているように、その表現力は素晴らしい。
 勿論2人の歴史、引退試合という位置づけ、
 凶器を使わないもののノーDQにした経緯がそれを許容させている所はありますけどね。
 また表現力云々の前に1つ1つのムーブ、
 ラスト・ライドやスイート・チン・ミュージックを見ても
 彼らが死力を尽くしているのが伝わってくるキレがあります。
 最後はフレアー戦と同じやり口で演出しましたが
 テイカーが90年から築いてきたキャラを崩してまでですからね。
 重い意味を持っています。
 試合後の音楽なしの退場を最後まで収録する
 演出しない演出と二重に生み出されたその感動は
 フレアーの引退を超えるレベルで驚きました。
 そういう点で最後にポジティブな印象が上回ったので
 ぎりぎり好勝負レベルかなと思いましたが
 文句なしに好勝負にまで格上げですね。
 明らかに名勝負ではないし、前年の試合を下回るものの余裕でショーをスティールしました。

総評
 好調なレスラーは時間設定で制限を食らい、両王座戦は伸び悩み。
 MITBは限界が見えビンスの試合は過去最低。
 かなりこじんまりとしている。
 メインは期待に応えたものの、
 去年同一カードをやっている上に、いくらなんでも大御所対決過ぎる。
 悪くない大会ではあるがWMとしてはよろしくない内容。
 (執筆日:4/8/10)
DVD Rating:★☆☆☆☆

注目試合の詳細

IストリークVSキャリア、ノーDQ、ノー・カウントアウト:アンダーテイカーvs.ショーン・マイケルズ

  中央で相対する。
  HBKが首を掻っ切るポーズ。
  2人共後ろに下がる。
  ゴングが鳴るなりテイカーが突進。
  HBKは避けるとコーナーを背にしたテイカーにチョップ。
  テイカーが体勢を入れ替えて殴りつけようとする。
  HBKは避けるとチョップ。
  コーナーを背にしたテイカーにチョップを打っていく。
  コーナーに振ろうとする。
  テイカーが振り返す。
  一回転して戻ってきたHBKを担ぐとスネーク・アイズ。
  ロープに走りビッグ・ブーツと続ける。
  コーナーを背にしたHBKにクローズライン。
  腕を取るとコーナーに上ろうとする。
  HBKが抵抗する。
  テイカーはHBKを殴りつけるとオールド・スクールを決める。
  しかし着地の際足を痛める。
  チョーク・スラムを狙う。
  HBKは持ち上げられるも逃れると脚を蹴りつける。
  テイカーがHBKを殴り倒す。
  ターン・バックルにぶつけ殴りつける。
  ツームストンを狙う。
  HBKはじたばたして逃れると腕を取り殴りつける。
  体勢を下げさせようとする。
  テイカーが喉元を掴む。
  HBKが脚を蹴りつける。
  テイカーが殴りつける。
  腕を取る。
  その腕を引っ張ってクローズラインを叩き込もうとする。
  HBKは避けるとスイート・チン・ミュージックを狙う。
  テイカーが後ろにのけぞって避ける。
  仕切りなおし。
  HBKがテイカーの脚をけり付けに行く。
  コーナーを背に崩れたテイカーの脚を蹴りつけていく。
  テイカーが殴りつける。
  HBKをコーナーに背にして殴りつけていく。
  HBKが脚を蹴り。
  テイカーは痛がるも向かってきたHBKを殴り倒す。
  クローズラインで落とす。
  トペを狙うべくロープに走る。
  HBKが素早くリングに戻り脚へのスピアー。
  4の字を狙う。
  テイカーが蹴り飛ばして落とす。
  場外に下りるとHBKを持ち上げ腰から鉄柱にぶつける。
  HBKをエプロンに横にする。
  エプロンにのるとレッグ・ドロップ。
  リングに戻る。
  HBKがテイカーにタックル。
  脚を蹴りつけ4の字。
  HBKは肩をつくもカウント2で返し反転させる。
  HBKが苦しがって離す。
  HBKがチョップ。
  テイカーがパンチ。
  HBKがチョップ。
  テイカーがパンチ。
  HBKがチョップ。
  テイカーがパンチ。
  HBKが脚に蹴り。
  テイカーがパンチ。
  HBKがチョップ。チョップ。
  テイカーが地獄突き。
  殴りつける。
  殴りつけようとする。
  HBKが避けチョップ。
  チョップ。
  ロープに振ろうとする。
  振り返されるもフライング・フォア・アームズ。
  跳び起きる。
  そこに起き上がっていたテイカーがチョーク・スラム。
  カバーするもカウント2。
  ツームストンを狙う。
  HBKがアンクル・ロックに切り返す。
  中央に戻し脚を巻きつける。
  テイカーが蹴りつける。
  頭部を蹴り飛ばし逃れる。
  両者ほぼ同時に起き上がる。
  HBKがテイカーに道連れクローズライン。
  自信はエプロンに落ちるとそこからスプリングボード式クロス・ボディを狙う。
  テイカーがキャッチしてツームストンの体勢に変える。
  そしてツームストン。
  救護員が駆けつける。
  テイカーは起き上がると救護員を押しのけHBKをリングに戻す。
  カバー。カウント2。
  ならばとラスト・ライドを狙う。
  HBKがXファクターに切り返す。
  カバー。カウント2。
  コーナーに上っていく。
  ダイビング・エルボー・ドロップへ。
  テイカーが両膝を立てて迎撃。
  這いよってきたHBKにヘルズ・ゲート。
  HBKがもがいてジャックナイフ固め。カウントは2。
  おきようとするテイカーの髪を掴む。
  テイカーが突き飛ばす。
  HBKはテイカーを支えにして起き上がるとスイート・チン・ミュージック。
  カバーするもカウントは2。
  前奏を鳴らす。
  スイート・チン・ミュージックへ。
  テイカーは受け止めて起き上がると蹴りつける。
  ラスト・ライド。
  カバーするもカウントは2。
  HBKを起こすと場外に落とす。
  実況席の蓋を外す。
  HBKを起こすとラスト・ライドの体勢。
  HBKが後ろに逃れてスイート・チン・ミュージック。
  テイカーが実況席に乗り上げてダウン。
  HBKがコーナーを登っていく。
  そして実況席へのムーンサルト。
  しかし脚を実況席に打ちつけた様子。
  HBKはテイカーを押し込むようにリングに戻す。
  テイカーが起き上がりかけるもダウンする。
  スイート・チン・ミュージックを決める。
  カバー。カウントは2。
  前奏を鳴らす。
  スイート・チン・ミュージックへ。
  テイカーはかわすとチョーク・スラム。
  ロープを支えに起き上がる。
  HBKを起こすとツームストン。
  腕を胸に重ねてカバーするもカウントは2。
  テイカーは何とか起き上がると肩紐を外す。
  首を掻っ切るポーズをしようとする。
  途中で躊躇して止める。
  HBKがテイカーを支えにして起き上がろうとする。
  テイカーはそのままダウンしてろ、と言う。
  それでもHBKは体を起こし首を掻っ切るポーズ。
  そして張り手。
  テイカーは目をむくと躊躇無くツームストン。
  カバーし1,2,3!
  テイカーの勝利!
  HBKが引退!
  テイカーは一通りアピールした後HBKを抱き起こす。
  握手を求める。
  HBKが応じる。
  テイカーは先に退場。
  HBKが歓声に応える。
  花道を歩いていく。
  入場口前で観客に敬意を示す。
  そして去っていく。

試合結果

@タッグ王座戦:ミズ、ビッグ・ショー(ch)vs.Rトゥルース、ジョン・モリソン
Aランディ・オートンvs.コーディ・ローデスvs.テッド・デビアス
Bマネー・イン・ザ・バンク:コフィ・キングストンvs.MVPvs.エヴァン・ボーンvs.ジャック・スワガーvs.シェルトン・ベンジャミンvs.マット・ハーディvs.ドルフ・ジグラーvs.ドリュー・マッキンタイアvs.ケインvs.クリスチャン
CトリプルHvs.シェーマス
Dレイ・ミステリオvs.CMパンク
Eビンス・マクマホンvs.ブレット・ハート
F世界ヘビー級王座戦:クリス・ジェリコ(ch)vs.エッジ
Gミシェル・マクール、レイラ、マリース、アリシア・フォックス、ヴィッキー・ゲレロvs.ミッキー・ジェームス、ケリー・ケリー、イブ・トーレス、ゲイル・キム、ベス・フェニックス
HWWE王座戦:バティスタ(ch)vs.ジョン・シナ(新チャンピオン!)
IストリークVSキャリア、ノーDQ、ノー・カウントアウト:アンダーテイカーvs.ショーン・マイケルズ