TOPアメリカン・プロレスWWE 2010年 →WWE:Over the Limit 5/23/10

WWE:Over the Limit 5/23/10の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

トリプルHの入場曲がなるも現れず。
バック・ステージでシェーマスがトリプルHに襲いかかっており鉄パイプでKOする。

ショーミズが現れ最強宣言。
テディが現れミズと口論になりガントレット・マッチを行う事を決定する。

@IC王座戦:ドリュー・マッキンタイア(ch)vs.コフィ・キングストン
 序盤に場外、リングを動き回ったのはベストのチョイスだけどその後は停滞。
 コフィは仕方ないとしてマッキンタイアの受け身の悪さが目に付きましたね。
 受ける所から次につなげる、何かを生み出すという意識がないから退屈です。
 インディー復帰したスパンキーからヒール表現を取ったような選手になってしまってます。
 少し悪い試合。

Aテッド・デビアスvs.Rトゥルース
 デビアスが無色過ぎます。
 そのくせ試合は感情やヴァージルによって動く。
 一進一退できているように見えて0と1のみの組み合わせで蓄積しません。
 微妙な内容で悪い試合。

BSESプリッジvs.ヘア:レイ・ミステリオvs.CMパンク
 ミステリオ対ジェリコの抗争と逆を行っていて
 試合を重ねる毎に攻防より表現へ、と移行していってますね。
 しかしミステリオはマスクで表情が見え難いし、
 SESもセコンドについていないのでクオリティは下降線を辿り気味です。
 流血で両者が動かない微妙な時間が途中で流れてBoringチャントも起きていましたね。
 しかしそれを察知したパンクが猛攻で空気を取り戻しているし、
 攻防、ヒート両面のある安定した内容だった事は確かです。
 平均的な良試合。

 試合後SESが加わりミステリオに手錠をかけようとする。
 そこにケインが現れSRSを追い払うとミステリオがパンクに手錠をかけロープに固定する。
 動けなくなったパンクの髪をバリカンで剃ってしまう。

Cタッグ王座戦:ハート・ダイナスティ(ch)vs.クリス・ジェリコ、ミズ
 ダイナスティが華麗な合体技で観客を掴み、
 ジェリコ、ミズがそれを受けで引き出します。
 ジェリコ、ミズは地味でありながら主張できていて流石ですね。
 それ故クオリティは高いものの孤立パート以降は空事っぽい。
 ジェリコはダウン時間が長いし、交代に成功した後のキッドの猛攻は間がなく効果的に見せられていない。
 終盤の攻防もブック以上の何物でもないですね。
 平均的な良試合。

Dランディ・オートンvs.エッジ
 予想以上に力の無い立ち上がり。
 エッジはまだ体調が戻ってないからでしょうし、
 オートンは腕を痛めていたからのようです。
 しかもそのオートンがRKOアピールのために
 リングに前腕をたたきつけた際更に痛めて続行できなくなる、という
 呆気に取られるアクシデントが起こります。
 急遽ダブル・カウントアウトで落ち着ける事にしますが
 腕が使えないと殴り合いが出来ない訳で全然ヒートせず誤魔化しが効きません。
 まだ反則の方が格好がついたのではないでしょうか。
 オートン自体に価値はあるが、
 試合に還元されない最近の傾向通りの内容でRawレベルの期待外れです。
 悪くない試合。 

E世界王座戦:ジャック・スワガー(ch)vs.ビッグ・ショー
 心理を絡めてアマレス対巨人を描いています。
 それ自体は好印象ですね。
 しかしつなげて豊かに感じる程には面白くなく、
 また短い時間で、すんなりと反則になります。
 せめてベルトを持ってから反則を取られるまでに
 もう少しアクションがあれば、と思いますね。
 スワガーは攻撃性と間抜けのバランスがまだまだですね。
 カートという偉大な先人がいるだけに完全に見劣りしてしまいます。
 少し悪い試合。

Fディーバズ王座戦:イヴ・トーレス(ch)vs.マリース
 マリースはディーバとしてプロレスし試合をコントロールしようとしていますね。
 WWEのディーバ生産能力は地味に評価できる気がします。
 しかしイヴの方はディーバとしての完成度が低く魅力がないですね。
 機敏で身体能力はありそうですがフィニッシャーを見ているとそっちで勝負する気もないのか。
 とりあえず王座を持たせて成長したら儲け物という考えかな。
 悪い試合。

GWWE王座戦、アイ・クイット・マッチ:ジョン・シナ(ch)vs.バティスタ
 バティが相手を黙らせる術を持ち、それでシナが黙ってくれる事が分かっているので
 試合の進行としては上手くいってますね。
 ただ試合形式から世界を作り上げた前回と違って
 今回はアイ・クイット・マッチという形式にてこずっていますね。
 気を失ったらアイ・クイットと言えないというルールの盲点を突くのは面白いが
 そういう姿を試合途中で見せられて盛り上がるかを考えなければいけません。
 殴り合いではなく殴りにセールし合うので観客席は合わないし、
 車で引こうとするのもアイ・クイットを言わせる趣旨から外れていて、シナが助かったのか分からない時間も長すぎます。
 表現的にもシナは決して諦めない男だからこそ可能性は大きかったと思うが
 離脱を決意したバティはヒールぶりが前回程ではなく倦怠感が若干悪い方向に作用しています。
 平均的な良試合。
 
総評
 3試合共良い試合ではあるけど特別とは言えず
 他はオートン対エッジ含め微妙な出来でパッとしない普通の大会です。 
 (執筆日:5/26/10)
DVD Rating:☆☆☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@IC王座戦:ドリュー・マッキンタイア(ch)vs.コフィ・キングストン(新チャンピオン!)
Aテッド・デビアスvs.Rトゥルース
BSESプリッジvs.ヘア:レイ・ミステリオvs.CMパンク
Cタッグ王座戦:ハート・ダイナスティ(ch)vs.クリス・ジェリコ、ミズ
Dランディ・オートンvs.エッジ(ダブル・カウントアウト)
E世界ヘビー級王座戦:ジャック・スワガー(ch)vs.ビッグ・ショー(DQ)
Fディーバズ王座戦:イヴ・トーレス(ch)vs.マリース
GWWE王座戦、アイ・クイット・マッチ:ジョン・シナ(ch)vs.バティスタ