TOPアメリカン・プロレスWWE 2010年 →WWE:Night of Champions 9/19/10

WWE:Night of Champions 9/19/10の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

@IC王座戦:ドルフ・ジグラー(ch)vs.コフィ・キングストン(DQ、COでも王座移動)
 序盤、レスリングや場外への落としに身体能力を発揮しているのは良いですね。
 またコフィはコフィなりに溜めを意識して動いています。
 決して見栄えの良いものではないけど支配シーンにおいても相互の働きによる一進一退で成り立たせていて印象は良い。
 終盤はコフィの技が意外にもスケールがあって驚き。
 単純に的を得た、という訳ではなく意外性という遠回りをしているが攻防も良いですよ。
 飽きる程手を重ねているだけの事はありますね。
 まあまあ良い試合です。

ACMパンクvs.ビッグ・ショー
 場外でダウンしている相手へのヒーロとスプリングボードへのカウンター・スピアー+KOパンチ。
 それだけですね。
 前者までの攻防は粗く、それ以降は構図が固まるも手抜き。
 後者のインパクトで軽く締めただけ。
 軽く格好をつけるも基本的にはTVマッチと変わりありません。
 まあ元々コンセプト外の試合ですし、パンクが地元という理由だけで組んだと思われるのでこんなものでしょう。
 悪い試合。

BUS王座戦:ザ・ミズ(ch)vs.ダニエル・ブライアン
 ミズが素早い対応で受け(逃げ)る事で自分の得意なフィールドに持ち込んでいますね。
 腕狙いの支配においても変化付けをしっかりこなし、
 間によってインパクトを増して技を打ち込んでいます。
 ブライアンはセルの表現力とハード・ヒッティングで対抗。
 アピールはいまいちでしたけどね。
 終盤も丸め込みでスリリングに演出、最後は現状を考えると仕方ないかなと思う方法でフィニッシュです。
 ブライアンが新人という事で意図的に自分の担当部分を抑え込んでいる事を考慮しても
 ミズの自己アピールへの持って行き方と、そのアピール力に感心しました。
 能力的にはこのカードで十分トップ王座で戦えるものがありますよ。
 中々良い試合。

C統一女子/ディーバズ王座戦、ランバージル・マッチ:メリーナ(Divas ch)vs.ミシェル・マクール(Wo ch)
 リング・イン時の仕掛けから場外の落とし方、カウンターまで。
 この試合を特別な物にしようと言う思いを行動で示している。
 それは素直に褒めましょう。
 例え動きが合わず、ランバージル形式による筋立てで救われている状況だとしてもです。
 少し悪い試合。

D世界ヘビー級王座戦、ノー・ホールズ・バード:ケイン(ch)vs.アンダーテイカー
 まずはテイカーがキャラを崩すように走りよって乱闘。
 神殿のようなステージ・セットを使いたいのは分かるけど、
 いきなり誤魔化しを入れないと駄目なんだ、と表明されては萎えます。
 テイカー大きな脚のセル、ケインの過剰な受けなど無駄な要素がありながら時間がかいなく過ぎます。
 リングに戻ればケインが一方的に攻撃を垂れ流し。
 観客席に移ろうと先ほどの乱闘と同じく無意味。
 最後はテイカー弱体化を考慮したとしても歴史に相応しないあっさりフィニッシュで幕です。
 100%誤魔化そうとして100%誤魔化せていない試合。
 悪い試合です。

EWWEタッグ王座戦、ターモイル・マッチ:ハート・ダイナスティ(ch)vs.ウーソーズvs.サンティノ・マレラ、ウラジミール・コズロフvs.エヴァン・ボーン、マーク・ヘンリーvs.コーディ・ローデス、ドリュー・マッキンタイア
 ガントレット形式で左から順に試合していきます。
 まず最初の試合は見栄えの良い技を幾つか披露するだけ。
 ターモイルの最初の試合としてはこれぐらい短くても悪くないけど、王者が敗北するには短すぎる。
 2試合目はマレラのコブラ・タイムのみ。
 3試合目はスカッシュ。
 4試合目はボーンの孤立が大部分を占めますが3試合目がスカッシュ・マッチでは違和感がありすぎます。
 その孤立自体もフラットでいまいちだったし。
 駄目試合の寄せ集めです。
 このカードならダイナスティを最後まで残して、コーディ&マッキンは?として伏せるべきです。
 というか、そもそも4コーナー・マッチで良い気がします。
 悪い試合。

FWWE王座戦、6パック・エリミネーション・チャレンジ:シェーマス(ch)vs.ランディ・オートンvs.ジョン・シナvs.ウェイド・バレットvs.エッジvs.クリス・ジェリコ
 6パック・チャレンジなんて懐かしい名称を引っ張り出してきたので
 4コーナー・マッチかと思いましたが6ウェイなんですね。
 まずはジェリコが余りにも早すぎる脱落。
 参加する前に脱落した、と言っても過言ではない程早い。
 決着後から退場まで試合を止めて見送っていたので一種のフェアウェルなんでしょうけどね・・・。
 という事で5ウェイで再スタート。
 ライバルながら認め合っているオートン、シナ。
 侵略者のバレット。
 ヒール・タッグのエッジ、シェーマス。
 という位置づけですね。
 シナは他が場外でダウンしている事を考えると表現よりリズムを優先すべき。
 バレットはベビーフェイス/ヒールにも狙われるのでこういう形式になると出番を与えられず十分にアピールできません。
 しかし数少ない出番においても6ウェイという形式、その場に求められている事を理解できていない事を露呈していましたが・・・。
 エッジ、シェーマスは共闘したのは良い物のエリミネーション性により
 裏切りへの様式美を作れないという課題をクリアできず。
 オートンはRKO他持ち技やらせとけば盛り上がるだろう、という扱い。
 最近の多人数形式の常でこの試合も管理の名の下に控えが完全に押さえ込まれているのが目に付きます。
 所々でエッジ、シナ、オートンが素晴らしい切り返し合いを見せる他は普通の内容でした。
 まあまあ良い試合。

総評
 US、IC王座戦の頑張りは嬉しいものだけど
 それを許すトップ王座戦のふがいなさが逆に目立つ。
 もう少し何とかなったと思うのだけど。
 (執筆日:9/20/10)
DVD Rating:☆☆☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@IC王座戦:ドルフ・ジグラー(ch)vs.コフィ・キングストン(DQ、COでも王座移動)
ACMパンクvs.ビッグ・ショー
BUS王座戦:ザ・ミズ(ch)vs.ダニエル・ブライアン(新チャンピオン!)
C統一女子/ディーバズ王座戦、ランバージル・マッチ:メリーナ(Divas ch)vs.ミシェル・マクール(Wo ch)(新チャンピオン!)
D世界ヘビー級王座戦、ノー・ホールズ・バード:ケイン(ch)vs.アンダーテイカー
EWWEタッグ王座戦、ターモイル・マッチ:ハート・ダイナスティ(ch)vs.ウーソーズvs.サンティノ・マレラ、ウラジミール・コズロフvs.エヴァン・ボーン、マーク・ヘンリーvs.コーディ・ローデス、ドリュー・マッキンタイア(新チャンピオン!)
FWWE王座戦、6パック・エリミネーション・チャレンジ:シェーマス(ch)vs.ランディ・オートン(新チャンピオン!)vs.ジョン・シナvs.ウェイド・バレットvs.エッジvs.クリス・ジェリコ