TOPアメリカン・プロレスWWE 2009年 →WWE:日本公演 Day Two 7/8/09

WWE:日本公演 Day Two 7/8/09の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

@ジョン・モリソン対シェルトン・ベンジャミン
 日本を意識した内容を見せるも
 それが試合の中で意味を持たずリップ・サービスでしかないのが残念。
 終盤も見せる前と見せた後の間が同じで問題あり。
 しかしベンジャミンが身体能力の高さとは別に
 豹のような身のこなしを見せた時は見直しました。
 もし伸び伸びと試合ができれば(WWEでは難しいか)
 多少の欠点をカバーできる魅力はありますね。
 試合自体は課題がありながらも
 カードから期待される盛り上がりを生み出した事は
 オープニングとして評価できるのでしょう。
 悪くない試合。

A(レフェリー:マリア)ゲイル・キム、メリーナ対ミシェル・マクール、アリシア・フォックス
 マクールはメリーナが出ると引っ込んで下がると出てくる、のですが
 結局マクールとメリーナで試合開始。
 ベビーフェイスの攻めは只の技見せだし
 ヒールの攻めはキムを孤立させて煽るだけで、煽りで盛り上げていく、という考えはなし。
 最後は交代したマクールの1ムーブ・エンド。
 とにかく組み合わせという概念が無いひどい構築です。
 ついでにマリアはレフェリー・コスを見せるためだけに存在。
 ひどい試合。
 
Bグレート・カリ対ドルフ・ジグラー
 カリは受けを見ていると体がぼろぼろのようですが
 あのでかさはそれだけで一見の価値がある。
 試合はジグラーがことごとくやられます。
 ジグラーのリアクションが良く笑えましたが
 完全なスカッシュにするかジグラーの決まる技をまとめるべきです。
 悪い試合。

Cレイ・ミステリオ対エヴァン・ボーン
 フェンス外へのダイビング・ボディ・アタックなんて
 ハウス・ショーとは思えぬ技を出すので
 敢えて抑えて溜めようという意図は分かる。
 只鏡合わせの1パッケージを区切るのはやりすぎ。
 そして軽量級にしては全体的に間が長い。
 要はミステリオが入場時コーナーでポーズを取る際に
 構えのリズムでなく音楽に合わせて長い事俯いていたのと同じなんです。
 もっと優先させるべき事がある。
 しかし良い攻防、上記のダイブ含め予期せぬ動きがあり
 カードに期待されるだけの面白さはあった。
 平均より少し上。

Dトミー・ドリーマー、クリスチャン対マーク・ヘンリー、ジャック・スワガー
 典型的なベビーフェイス対ヒールの構図にもかかわらず
 ドリーマーが使えなくて、孤立していたクリスチャンがタッチしないまま
 クライマックスを担当した少し悪い試合の事なんてどうでも良い。
 話したいのはスワガーです。
 スワガーはアマレスをスケーリングして
 プロレスのレスリングに反映している。
 必殺技への入りにも使えているしこいつは相当な逸材です。
 となると対ボーンが見たかったという話なのです。

Eリッキー・スティムボート対クリス・ジェリコ
 スティムボートの日本ラスト・ダンス。
 クオリティは特に求めていなかった。
 只精一杯やってくれれば良かったんだ。
 それなのに何てことでしょう。
 ロープに捕まって逆上がりを体力がある内にという理由だけでいきなり行い
 彼のスタイルの基本となるロープを体力を消費するという理由でまるっきり使わない。
 そしてジェリコにやたら滅多ら切らせてまで試合時間を伸ばしていく。
 違うんだよ。
 こんなものが見たいんじゃないんだよ。
 確かに上半身裸で出てこられる肉体をしているけれど・・・
 56年生きてきた自分を否定してまで20歳の真似事をしないでおくれ。
 悲しくなってくるじゃないか。
 
F世界王座戦、エクストリーム・ルールズ:CMパンク(ch)対ジェフ・ハーディ
 アクシデントがテーブルの脚が折れる。
 このハプニングは試合構築を象徴するシーンです。
 パンクは脚が折れたテーブルをコーナーに立てかける。
 ずるずる動くので立てかけなおす。
 ずるずる動くので脚を立ててから立てかけなおす。
 要するに1回、2回でディレクションして3回目で捻る。
 他も同じディレクション、ミス・ディレクションの仕掛けです。
 竹刀、ゴミ箱で椅子からミス・ディレクションさせて突然思い出させる。
 椅子、竹刀、ゴミ箱と出てきてテーブルがラストとディレクションさせて最後にラダーを取り出す。
 アナコンダ・バイスや掟破りのG2Sといった特別なムーブや
 前日のフィニッシュ・ムーブを使うなど細かい工夫も利いています。
 スワントーン・ボムのテーブル葬をカウント2で返すのはどうかと思いましたが
 後から考えて見ると絶対に王座移動しない前提があるので
 こうやって皹を入れて抵抗するのもありかな。
 過激ではないけれどもクオリティの高いハードコア・マッチでした。
 中々良い試合。

総評
 WWEが見たい、という人だけではないと思うんですよ。
 例えエッジ欠場というアクシデントがあったとしても
 絡んでなかったメインまでカードを変更するのは勘弁して欲しかった。
 個人的にはパンク対ミステリオ→パンク対ミステリオ対ジェフ→パンク対ジェフと
 期待度が落ちていった(これも一種のディレクション)
 メインが予想を裏切ってくれなかったら厳しかったです。
 只WWEが見たいという人にとっては
 大会の構成バランスも盛り上がりも良いのでそれなりに満足できたのではないかと。
 (執筆日:7/9/09)  
DVD Rating:★☆☆☆☆

注目試合の詳細

 Eリッキー・スティムボート対クリス・ジェリコ

  スティムボートがいきなりタックルを決めマウント・パンチ。
  たまらずもがいて起き上がったジェフにパンチ。
  コーナーでチョップ。
  中央でパンチ。
  ジェリコが蹴りを入れる。
  パンチに張り手。
  場外に落とそうとする。
  スティムボートはロープを掴むと逆上がりでリングに戻る。
  それに気づいて突進してきたジェリコにショルダー・スルーを決めて落とす。
  ブランチャで追撃する。
  リングに戻すとコーナーに登る。
  飛んで脳天チョップ。
  カバーするもカウント2。
  フライング・ヘッド・シザース。
  アーム・ドラッグ。
  アーム・ドラッグを決め腕を取る。
  起き上がったジェリコの腕を捻ると後ろ蹴り。
  倒して腕を取る。
  ジェリコは起き上がってコーナーへ。
  レフェリーが離れるよういう。
  スティムボートがレフェリーに気を取られた隙にジェリコがサミング。
  クローズラインでスティムボートを落とす。
  エプロンに上がってきた所に三角飛びドロップ・キック。
  ブーイングを誘う。
  エプロンに体をのせようとしたスティムボートの頭を蹴りつける。。
  ロープを掴む腕を蹴りつけて離させ落とす。
  コーナー上で横になる余裕っぷり。
  場外に下りるとスティムボートの背中を殴りつける。
  エプロンに寝かせるとエルボーを打ち落とす。
  場外に下りると観客をしばらくにらみつける。
  その間にスティムボートはリングに転がりはいっている。
  ジェリコはリングに戻ると起き上がったスティムボートを殴りつける。
  スナップ・メアを決めるとチン・ロック。
  スティムボートは起き上がると殴りつけていく。
  ジェリコがスティムボートの脚にチョップ・ブロック。
  膝をついた所で延髄切り。
  カバーするもカウント2。
  胸を蹴りつけドロップ・キック。
  ロープにスティムボートの喉を押し付ける。
  顔をはたいて挑発。
  殴りつける。
  スティムボートがチョップ。
  もう1発。
  パンチへ。
  ジェリコはガードすると殴り倒す。
  カバーするもカウント2。
  バタフライ・ロックを決める。
  スティムボートは起き上がるも両膝をついてしまう。
  再び起き上がるとコーナーに逃げる。
  ジェリコは離すと背中を手で叩く。
  殴りつけるとコーナーに振って突進。
  スティムボートは避けてコーナーにぶつけるとスクール・ボーイ。カウント2。
  ジェリコがロープに振りクローズライン。
  カバーするもカウント2。
  殴りつけチョップ。
  馬鹿にするように頭部を蹴りつける。
  起こしてパンチを入れる。
  もう1発狙う。
  スティムボートはガードするとアックスをジェリコの頭部に叩き込む。
  チョップ。パンチ。
  コーナーに振ろうとする。
  振り返されるもコーナーを使ってヘッド・シザースを狙う。
  ジェリコがフェイス・バスターに切り返す。
  ジェリコはスティムボートを踏みつけるとコーナーのセカンド・ロープから飛ぶ。
  避けられ自爆?。
  スティムボートがジェリコをロープに振りカンフー・チョップ。
  カバーするもカウント2。
  カンフー・チョップへ。
  ジェリコが避けてクローズラインへ。
  スティムボートは避けてバック・ドロップを狙う。
  ジェリコは着地するとパンチへ?。
  スティムボートが避けてバック・ドロップ。
  カバーするもカウント2。
  ロープに振りショルダー・スルーを狙う。
  ジェリコは蹴り上げるとブルドッグ。
  ライオン・サルトを狙うべくセカンド・ロープに飛び乗る。
  起き上がったスティムボートが後を追い肩車する。
  ジェリコがヴィクトリー・ロールからウォール・オブ・ジェリコに持っていく。
  スティムボートはもがいて体勢を変えると丸め込む。カウント2。
  ジェリコがスティムボートを殴り倒す。
  ロープに走る。
  スティムボートがカウンターでパワー・スラム。カウント2。
  蹴りつけDDT。
  カバーするもカウント2。
  コーナー上へ。
  ジェリコが捕らえて殴りつける。
  スーパープレックスを狙う。
  スティムボートが抵抗して脳天チョップで落とす。
  ダイビング・クロス・ボディを決める。カウントは2。
  ジェリコを起こしてチョップ。
  コーナーに振ろうとする。
  振り返されるもセカンド・ロープから飛ぶ。
  ジェリコがカウンターでコード・ブレイカー。
  ジェリコがダウンしていたがカバーにいく。カウントは2。
  スティムボートが起き上がりチョップ。
  ジェリコがパンチ。
  スティムボートがチョップへ。
  ジェリコは避けると倒してウォール・オブ・ジェリコ。
  スティムボートがロープに這い寄るも途中で耐え切れずギブ・アップ!
  ジェリコが去っていく。
  スティムボートは自分の力で立ち上がって去っていく。


F世界王座戦、エクストリーム・ルールズ:CMパンク(ch)対ジェフ・ハーディ

  パンクは入場時にファンと手を交わしている。
  リングに入る。
  パンクはジェフにシャツを脱ぐなら先に脱げよと身振り。
  ジェフに断られたので自分が脱いで客席に投げ込む。
  パンクが握手を求めジェフも応じる。
  ロック・アップ。
  ジェフがヘッド・ロック。
  パンクはコーナーに押し込む。
  中々離れないジェフの顔を軽く押しやる。
  組むとパンクがヘッド・ロック。
  グラウンド・ヘッド・シザースに返されるも跳ね除ける。
  パンクがグラウンド・ヘッド・ロック。
  グラウンド・ヘッド・シザースに返されるも跳ね除ける。
  パンクがグラウンド・ヘッド・ロック。
  グラウンド・ヘッド・シザースに返されるも跳ね除ける。
  仕切り直し。
  ジェフが腕を取る。
  ヘッド・ロックに移行する。
  ロープに振られショルダー・タックルを決めるもパンクは受け止めてみせる。
  パンクがロープに走りショルダー・タックルを決めるもジェフが受け止めてみせる。
  ジェフがロープに走りショルダー・タックルを決めるもパンクが受け止めてみせる。
  パンクがロープに振ると見せかけパンチ。
  ジェフはパンチを打ち返すとコーナーのターン・バックルにぶつける。
  別のコーナーのターン・バックルにぶつける。
  ブレーン・バスターを狙う。
  パンクがインサイド・クレイドルに切り返す。カウント2。
  パンクが脚を取って倒しレッグ・ロック。
  ジェフが起き上がりミュール・キック。
  場外に逃げたパンクにブランチャを狙う。
  避けられると見てエプロンに着地する。
  パンクがハイ・キックでジェフの脚を払いエプロンにぶつける。
  エプロンに腰からぶつけリングに戻す。
  椅子を手にするとリングに入ろうとする。
  ジェフが椅子越しにスライディング・キックを決める。
  場外に下りるとパンクを鉄階段にぶつけてからリングに入れる。
  椅子を手にして入るとパンクに椅子を投げつける。
  椅子を立てるとそれを踏み台にレッグ・ラリアット。
  カバーするもカウント2。
  椅子を立てるとパンクをロープに振りドロップ・トー・ホールドでぶつけようとする。
  パンクは椅子に手をついて防ぐと椅子でジェフを突く。
  背中に椅子を叩きつける。
  カバー。カウント2。
  椅子をコーナーに設置する。
  コーナーに振る。
  ジェフはスライディングでコーナー前に止まるとパンクにクローズライン。
  カバーするもカウント2。
  殴りつけて椅子が設置されたコーナーに振る。
  パンクは場外にすべりでて椅子への激突を防ぐ。
  ジェフは後を追うとフェンスにぶつける。
  パンクはジェフの腹にバック・エルボーを決めると鉄階段にぶつける。
  リング下からゴミ箱を取り出す。
  竹刀も取り出す。
  竹刀をジェフの背中に叩きつけるとポーズを取ってみせる。
  竹刀とジェフをリングに入れる。
  ゴミ箱を手にしてエプロンに上がる。
  ゴミ箱をジェフに投げ渡すとスプリングボード式の技へ。
  ジェフがカウンターでゴミ箱を投げつけぶつける。
  竹刀をパンクの背中に叩きつける。
  ゴミ箱をパンクにかぶせると竹刀で3発。
  カバーするもカウント2。
  コーナーに振ろうとする。
  振り返されるもウィスパー・イン・ザ・ウィンドを狙おうとコーナー上へ。
  パンクが突き飛ばしてジェフの体勢を崩す。
  ゴミ箱をジェフに叩きつける。
  ジェフをコーナー上から降ろすとゴミ箱へのボディ・スラム。
  カバーするもカウント2。
  起こすとバック・ドロップを決める。
  カバーするもカウント2。
  再びカバーするもカウント2。
  チン・ロック。
  ジェフは起き上がるとバック・エルボーを入れていく。
  パンクがニーで黙らせると椅子の設置されていたコーナーにぶつける。
  カバーするもカウント2。
  場外に出るとリング下からテーブルを取り出しリングに入れる。
  テーブルの脚を立てようとしたら折れてしまう。
  それを見てコーナーに立てかける事にする。
  テーブルがずるずると滑る。
  立て直すもテーブルがずるずると滑る。
  もう片方の脚を立てることでしっかりコーナーに立てかける。
  ジェフをそのテーブルに振ろうとする。
  ジェフは振り返すとスライディングでテーブル前に踏みとどまったパンクにドロップ・キック。
  テーブルにぶつかったパンクにクロス・ボディを決めてテーブル葬。
  カバーするもカウント2。
  ジェフがパンチ。
  パンクがパンチ。
  両膝をついた状態で殴りあう。
  ジェフが連打しロープに振る。
  クローズライン。
  クローズライン。
  アトミック・ドロップ。
  両脚を取って倒すとダブル・レッグ・ドロップ。
  ドロップ・キックに続けカバー。カウント2。
  ターン・バックルにぶつけるとウィスパー・イン・ザ・ウィンド。
  カバーするもカウントは2。
  起き上がると観客に拍手を求める。
  そしてツイスト・オブ・フェイトへ。
  パンクは押し飛ばすとロープに跳ね返って戻ってきたジェフに張り手。
  張り手。
  ハイ・キックからチョーク・スラム。
  カバーしたと思いきやアナコンダ・バイスを決める。
  脚をロープにつけて妨害するもジェフがロープを掴む。
  パンクはカウント4まで離さない。
  パンクは起き上がったジェフに近づいていく。
  ジェフが不意をついて担ぎ上げ掟破りのG2S。
  パンクが場外に転がり落ちる。
  ジェフは場外に降りるとパンクをリングに戻そうとする。
  パンクがぐったりしていてカウント8までかかってしまう。
  カバーするもカウント2。
  ジェフは場外に降りるとリング下からテーブルを取り出す。
  リングに入れるとテーブルを立てる。
  その作業中、パンクが背後から不意をついてG2Sを狙う。
  ジェフがサンセット・フリップに返そうとした所を潰す。
  前日は決まったが今回はカウント2。
  レフェリーに文句を言う。
  背後で起き上がったジェフはパンクを振り向かせてツイスト・オブ・フェイト。
  パンクをテーブルに寝かせる。
  コーナーに上る。
  そしてスワントーン・ボムでテーブル葬。
  カバー。
  しかしカウントは2。
  テーブルを除去。
  場外に下りリング下から取り出したのは何とラダー。
  ラダーをリングにいれるとコーナー付近に立たせる。
  パンクにフェイス・バスターを決めるとコーナー上に立つ。
  パンクが這って射程距離から逃れる。
  ジェフはラダーを倒して降りるとラダーをスライドさせてパンクの股間にぶつける。
  続けてコーナーを使ってのドロップ・キック。
  ラダーを中央に立てる。
  ツイスト・オブ・フェイトを決めるとラダーを登っていく。
  決めるぞとポーズを決める。
  パンクが起き上がってラダーを揺らす。
  ラダーが倒れてジェフはロープの上に落ちてしまう。
  パンクが揺らぐジェフにG2Sを決め1,2,3!
  パンクの防衛!
  パンクはジェフを起こすと握手を求める。
  ジェフが応じる。
  パンクは正座すると王座を前に置いて四方にお辞儀。

試合結果

@ジョン・モリソンvs.シェルトン・ベンジャミン
A(レフェリー:マリア)ゲイル・キム、メリーナvs.ミシェル・マクール、アリシア・フォックス
Bグレート・カリvs.ドルフ・ジグラー
Cレイ・ミステリオvs.エヴァン・ボーン
Dトミー・ドリーマー、クリスチャンvs.マーク・ヘンリー、ジャック・スワガー
Eリッキー・スティムボートvs.クリス・ジェリコ
F世界ヘビー級王座戦、エクストリーム・ルールズ:CMパンク(ch)vs.ジェフ・ハーディ