TOPアメリカン・プロレスWWE 2009年 →WWE:Bragging Rights 10/25/09

WWE:Bragging Rights 10/25/09の分析


名勝負 なし
好勝負 WWE王座戦、エニシング・ゴーズ・アイアン・マン・マッチ:ランディ・オートン(ch)vs.ジョン・シナ

@ジョン・モリソンvs.ザ・ミズ
 US王者対IC王者にして元パートナー対決。
 2人がどんなレスラーかは分かるが
 元パートナー対決の部分は表現できていない。
 打撃の相打ちなんかがそれと言うなら余りに甘い。
 オープニングとしても無駄に地味な部分がある。
 出来ていないというだけで悪い部分がそうある訳じゃないので平均レベルだが
 US、IC王者としては次第点の内容。

Aメリーナ、ゲイル・キム、ケリー・ケリーvs.ミシェル・マクール、べス・フェニックス、ナタリア・ナイドハート
 1つの統一した絵を掲げて
 それぞれが歯車として仕事をした好感の持てる内容。
 注文をつけるならヒール側はそこまで引き立てに徹さずもう少し活躍しても良い。
 平均より少し上。

B世界ヘビー級王座戦:アンダーテイカー(ch)vs.CMパンクvs.レイ・ミステリオvs.バティスタ
 大型のテイカーとバティ、サイドをパンクとミステリオが押さえる形。

 パンクはかき乱す役を好演しているし
 ミステリオも駒になっているが、小型選手の2人が
 4ウェイの中で与えられた力は小さく試合を変える事はできない。
 バティは動けば考え無し、休めば長すぎの問題児だし、
 テイカーは王座を任せているのが疑問の状態の悪さ。
 通常放送でやって下さい、というレベルの平均レベル。

 試合後不自然にバティとミステリオにインタビューが入る。
 バティはミステリオがカットしたせいで王座を取れなかったと言い
 ミステリオに八つ当たりしてヒール・ターン。
 それにしてもバティは息荒すぎ。
 10分もない4ウェイだってのに。

CトリプルH、HBK、ビッグ・ショー、マーク・ヘンリー、コフィ・キングストン、ジャック・スワガー、コーディ・ローデスvs.クリス・ジェリコ、ケイン、マット・ハーディ、Rトゥルース、フィンレー、DHスミス、タイソン・キッド
 人数多すぎ、面子弱すぎ、16分は短すぎ。
 RAW対SDか、と言えばNoです。
 ただそれぞれがユニフォームをつけ
 ヒールとベビーフェイスが協力しているだけ。
 何かを背負っているようには到底思えません。
 しかし試合の構築自体は良い。
 多人数ならではのスポットがありながら、
 安易な打ち合いに頼っていないし、テンポ良く進めている。
 全員ではないが半分以上は役割を果たしています。
 フィニッシュも適当でしょう。
 対抗戦の色の弱さに対してどれだけ重きを置くかで評価は変動しますが・・・
 次の試合のせいで時間が固定されている事情は考慮すべきでしょう。
 まあまあ良い試合。

DWWE王座戦、エニシング・ゴーズ・アイアン・マン・マッチ:ランディ・オートン(ch)vs.ジョン・シナ
レスリングで始めた時には良し、と思ったものの
 全然時間をかけず4分で1本目が終了です。
 余りに早すぎます。
 またシナのコーナーに振られただけでダウンという受けも気になりますね。
 フィニッシュからして心理戦とも取れますが後のスポットで一応納得できるなんてレベルならしない方がましです。
 フィニッシュ自体、オートンがSTFを食らい即タップというのは素晴らしい。
 1本より体力を優先する、という戦略はその後も有効に働いていますし、
 レガシーを乱入させるカードを持っているという裏打ちもある訳ですからね。

 1−1後はオートンがエニシング・ゴーズにルールを変更したのを活かします。
 しかしこのルールにしておきながらレーティングのために
 流血を止めるなんてのはナン・センスです。
 血の力で高まったであろうスペクタクル性を考えると惜しまれます。

 2−2になるAAとRKOの相打ちは美しいが
 その後の雪崩式AAと共にこういう技はここぞで切りたいものです。
 この時点で20分前ですからやはり最初の早すぎる展開が利いています。
 レガシー乱入、コフィ(次の抗争相手とはいえ他に抜擢する選手がいないかねぇ)が追い払った後は場外戦。

 入場セットの爆発やパイロをぶつけようという悪意あるスポットはユニークで素晴らしい。
 ここらのシナを追い込む展開を考えると雪崩式AAのフィニッシュを省き2本差をつけるべきですね。
 確かにいやらしく感じられるかもしれませんが
 そうするだけの価値は間違いなくありました。
 またこのパイロ狙いの時点で大体30分ですから
 何度と無く言うように時間が早すぎます。
 レスリングで10分は稼ぐべきでしたね。

 この後台本が丸投げとは言わずともネタ切れになるのに
 何だかんだでテンションを保って盛り上がったのは
 1に、それまでにシナとオートンを対等の時代を担うスパスタとして位置づけてきた事の余波。
 2にオートンの表現力ですね。
 前半よりも間を凝縮し、カメラ映りを計算して表情、振る舞いを作ってきますからね。 
 素晴らしいです。
 特に丸め込みでフォールを奪われて苛立つ動作、
 そこから落ち着いてシナを見つめる時の眼差しは異常性が際立っていて名演技です。
 引退後の俳優活動が今から楽しみです。

 残り20分はオートンの時間稼ぎの逃げ、
 シナの苛烈な攻め、
 (もう少し焦りが欲しいがヒーローは時間なんかを気にしてはいけませんからね)
 テーブル・スポット、
 レフェリー気絶を含めた必殺技の打ち合いで60分までやりきる事に成功しました。
 ここで1つケチをつけるならラストのSTFは
 オートンが耐え切って延長にすべきでした。
 例え延長戦が1分だろうとオートンの戦略、2人の位置づけを考えると是非ともそうすべきでした。
 
 結論を言うと2人の欠点や甘えは出ましたが
 それを含めて2人の全てがこの試合にはある。
 アイアン・マンだからこそ出来る限界への挑戦があります。
 エピック・バトルとしての趣は感じ取れました。
 ぎりぎりグッド・マッチ・レベルながら、こういう試合は好きですね。
 是非ともアイアン・マン・マッチを定番にした大会の新設を希望します。

総評
 Bragging Rightsのロゴやロープが半分赤、半分青になっているように対抗戦がテーマの新大会。
 しかしそれを阻害するメイン・イベントやCの顔振れを見ると
 テーマをこなせなかったのは当然の結果としか言いようがありません。
 また対抗戦を時期が来たから、ゲームSVRを宣伝するために、なんて理由で行われては興醒めです。
 悪い試合こそありませんがコンセプト大会にしている以上高く評価できませんね。
 (執筆日:10/28/09) 
DVD Rating:★☆☆☆☆

注目試合の詳細

 WWE王座戦、エニシング・ゴーズ・アイアン・マン・マッチ:ランディ・オートン(ch)vs.ジョン・シナ

  組むとシナが腕を取る。
  グラウンド・ヘッド・ロック。
  オートンは起き上がるとコーナーに押し込む。
  離れず殴りつける。
  ヘッド・ロック。
  グラウンドに倒す。
  シナは起き上がるとロープに振る。
  リープ・フロッグからヒップ・トス。
  コーナーに振ろうとする。
  オートンが振り返すとシナはコーナーにぶつかりダウン。
  シナを起こしアッパーカート。
  コーナーにもたれさせ蹴り。
  コーナーに振ろうとする。
  シナが振り返しブルドッグを狙う。
  オートンは振り払い自爆させる。
  場外に出るとエプロンに寝かせたシナを殴りつける。
  リングに入りけり。
  じっくり殴りつける。
  シナがオートンを支えにして起き上がろうとする。
  と見せかけてドロップ・トー・ホールド。
  すぐにSTFを決める。
  オートンが即タップ!
  シナが1本目を取る(4分)!

  30秒のリスト・ピリオドが取られる。
  オートンがクローズラインへ。
  シナは避けると殴りつけていく。
  ロープに振ろうとする。
  オートンが振り返しパワー・スラム。
  ニー・ドロップ。
  腕を取って蹴り上げる。
  エプロンでダウンするシナを踏みつける。
  リング内へのブレーン・バスター。
  カバーするもカウント2。
  チン・ロック。
  殴りつけて締め上げる。
  シナは起き上がるも崩れる。
  再び起き上がると力で腕を外していく。
  蹴りつけるとロープに走りネック・ブリーカー。
  コーナーに上る。
  かがんだオートンにダイビング・レッグ・ドロップ。  
  起き上がると5シャッフル・ナックルを狙うべくロープに走る。
  オートンがすばやく起き上がりRKO。
  カバーし1,2,3!
  オートンがすぐに追いつく(9分)!

  エプロンで起き上がろうとしたシナを突き飛ばして落とす。
  場外に下りると鉄階段に叩きつける。
  実況席を見る。
  エプロンに叩きつけてからカバーを外しTVモニターを手にする。
  それをシナに叩きつける。
  FCAなのでそのままカバーするもカウント2。
  殴りつけリングに戻す。
  マイクを手にしてリングに入る。
  マイクでシナを殴りつける。
  カバーするもカウント2。
  起き上がったシナを殴り倒す。
  レフェリーが流血したシナの容態を確認している。
  シナは起き上がるとオートンに突進していき殴りかかる。
  ターン・バックルにぶつけ場外に投げ捨てる。
  鉄階段に叩きつける。
  鉄階段に振ろうとする。
  オートンが振り返しシナを鉄階段にぶつける。
  カバーするもカウント2。
  シナの頭部を鉄階段にのせると踏みつける。
  カバーするもカウント2。
  シナをリングに戻す。
  殴り倒す。
  殴り倒す。
  RKOを狙うポーズ。
  RKOへ。
  押し飛ばされクローズラインへ。
  シナは避けてロープに走るとフライング・ショルダー・タックル。
  ロープに走りフライング・ショルダー・タックル。
  プロト・ボム。
  5シャッフル・ナックルを決める。
  そしてAAへ。
  オートンが食らいながらもRKOを決める。
  両者の腕が相手の体に乗る。
  1,2,3!
  2−2になる(17分)!
  
  2人は何とかコーナーで起き上がる。
  オートンが突進。
  シナはかわしてオートンを鉄柱に激突させる。
  オートンをコーナーにのせる。
  雪崩式AA。
  何とかカバーにいき1,2,3!
  シナが3−2でリード(19分半)!

  レガシーが入ってきてシナをリンチ。
  ドリーム・ストリートを決めるとオートンをシナの上にのせる。
  レフェリーが渋々カウントし1,2,3!
  3−3になる(21分)!
  コフィが椅子を持ってきて現れる。
  レガシーを追っかけまわしそのまま退場。

  クローズライン相打ち。
  シナがタックルを決めマウント・パンチ。
  場外に逃げたオートンを追いフェンスに叩きつける。
  殴り倒す。
  フェンスに叩きつける。
  殴りつける。
  フェンスに叩きつけようとする。
  オートンが防ぎシナをフェンスに叩きつける。
  シナを蹴り飛ばしカバー。カウント2。
  機材に叩きつける。
  機材に叩きつけるとパイロが飛び出す。
  オートンはちょっと困惑。
  シナを起こすと入場セットに叩きつける。
  するとそこが壊れ爆発する。
  シナを引っ張り出しカバーし1,2,3!
  オートンが4−3とリード(25分半)!

  シナは入場ステージに這い上がろうとしている。
  オートンは機材の所にいき機材をいじるとパイロが出る。
  椅子を取りシナの方にいく。
  椅子を叩きつけると先ほど出たパイロの場所へシナを運ぶ。
  機材の所にいきパイロを出そうとする。
  レフェリーの制止を振り切りスイッチを押す。
  しかしパイロは出ない。
  オートンは機材をバンバン叩く。
  するとパイロが出るも寸前でシナはその場所から離れている。
  オートンはステージに上がると悔しがっている。
  シナを殴りつけていく。
  マウント・パンチ。
  リングの方へ連れて行きアッパーカート。
  フェンスに叩きつけ背中を殴りつける。
  鉄階段に振ってぶつける。
  オートンを支えに起き上がってきたシナを殴り倒す。
  鉄階段を手にするとそれを投げつけてぶつける。
  カバーするもカウント2。
  両足を取ると腹を踏みつける。
  椅子を手にする。
  背中に叩きつける。
  カバーするもカウント2。
  リングに入れる。
  起こそうとする。
  シナがインサイド・クレイドルに切り返し1,2,3!
  4−4になる(33分)!
  信じられないオートンがダウンしたシナに殴りかかるもレスト・ピリオドだと言ってレフェリーが引き離す。
  
  オートンは場外で苛立っている。
  落ち着き冷静になる。
  シナを引っ張りエプロンに出す。
  フロント・ヘッド・ロックを決める。
  そしてずらして場外へのDDT。
  カバーし1,2,3!
  5−4でオートンが再びリード(35分)!
 
  再びカバー。カウント2。 
  リングに戻す。
  腕を踏みつける。
  脚を踏みつける。
  脚を踏みつける。
  腕を踏みつける。
  頭をひねり胸を殴りつける。
  ニー・ドロップ。
  カバーするもカウント2。
  ロープに走り殴り倒す。
  カバーするもカウント2。
  起き上がったシナを殴り倒す。
  カバーするもカウント2。
  ロープに走りクローズラインへ。
  シナが避け殴りつける。
  オートンは場外に出て入場口の方へ歩いていく。
  シナは追っかける体力がない。
  オートンは戻らず時間の経過を狙っている。
  シナは歩いていくしかない。
  オートンは近づいてきたシナを蹴りつけ殴り倒す。
  時間を見る。
  シナの回りを回って殴りつけようとする。
  シナがガードして殴りつける。
  オートンはリングの方へ歩いていきリングに入る。
  シナは追っかけるしかない。
  リングに滑り込む。
  そこをオートンが襲いかかる。
  殴りつけていく。
  踏みつける。
  シナはエプロンに出て起き上がろうとする。
  オートンがフロント・ヘッド・ロック。
  引っ張ってロープに横にする。
  シナがロープから降りてAAを狙う。
  オートンは慌ててエルボーを叩き込んで逃れる。
  場外に下りてフェンスの外に逃げる。
  シナが追っかけていく。
  追いついて観客席で殴りつけていく。
  壁にぶつける。
  殴りつけるとオートンは手すりを滑ってダウン。
  階段を下りていく。
  シナがオートンを殴りつけフェンスに叩きつける。
  起こしてパンチ。
  フェンスの内へと投げ出す。
  カバーするもカウント2。
  鉄階段に叩きつけカバー。カウント2。 
  フェンスにぶつける。
  もう1発。
  勢い良くフェンスにぶつけると壊れる。
  鉄階段を持つと叩きつける。
  鉄階段を持ち上げ吼える。
  鉄階段を実況席横に設置。
  ダウンするオートンをそのまま持ち上げ抱えると担ぐ。
  歩いていき鉄階段をのぼる。
  そして実況席へのAA。
  吼える。
  カバーし1,2,3!
  5−5になる(51分)!

  リングに戻る。
  レスト・ピリオドが降りるなり降りてダウンしているオートンをカバー。カウント2。
  テーブルを取り出しリングに入れる。
  テーブルを立てる。
  場外に下りるとぐったりしてオートンを起こしリングに入れる。
  テーブルに寝かせる。
  ダイビング・レッグ・ドロップへ。
  オートンが避け自爆させる。
  両者ダウン。
  両膝をつきながら一発一発殴りあう。
  オートンがアッパーカート。
  オートンが殴りつける。
  シナがボディ・ブロー。
  オートンが殴りつける。
  シナが殴りつける。
  オートンが殴りつける。
  シナがボディ・ブロー。
  オートンが殴りつける。
  殴りつける。
  シナがボディ・ブローから殴りつける。
  ロープに振ろうとする。
  オートンが振り返しクローズラインへ。
  シナが避けフライング・ショルダー・タックル。
  ロープに走りもう1発狙うもレフェリーに誤爆。
  オートンがシナにRKO。
  カバーするもレフェリーは気絶している。
  セカンド・レフェリーが入ってくる。
  カバーするもカウント2。
  オートンはセカンド・レフェリーを突き飛ばす。
  オートンはイラついている。
  残り1分半。
  ならばとパント・キックへ。
  シナは避けるとドロップ・トー・ホールドからSTF。  
  オートンが耐えていくが残り5秒でタップしてしまう!
  これで6−5になりそのまま時間切れ!
  シナが新チャンピオンに!

試合結果

@ジョン・モリソンvs.ザ・ミズ
Aメリーナ、ゲイル・キム、ケリー・ケリーvs.ミシェル・マクール、べス・フェニックス、ナタリア・ナイドハート
B世界ヘビー級王座戦:アンダーテイカー(ch)vs.CMパンクvs.レイ・ミステリオvs.バティスタ
CトリプルH、HBK、ビッグ・ショー、マーク・ヘンリー、コフィ・キングストン、ジャック・スワガー、コーディ・ローデスvs.クリス・ジェリコ、ケイン、マット・ハーディ、Rトゥルース、フィンレー、DHスミス、タイソン・キッド
DWWE王座戦、エニシング・ゴーズ・アイアン・マン・マッチ:ランディ・オートン(ch)vs.ジョン・シナ(新チャンピオン!)(6−5)