TOPアメリカン・プロレスWWE 2003年 →WWE:Royal Rumble 1/19/03

WWE:Royal Rumble 1/19/03の分析


名勝負 WWE王座戦:カート・アングル(ch) vs.クリス・ベノワ
好勝負 なし

C世界ヘビー級王座戦:トリプルH(ch)vs.スコット・スタイナー
 殴り合いの重み付けは良く、
 ボディ・リフトに場外クローズラインで掴みもOK。

 ただHHHが受けで攻めに繋がりを与えているものの余りに一方的です。
 スコットも攻めの感覚も単一的で限界がある。

 ここまで差を設定するなら
 小狡くヒール戦略に反撃の糸口を見出すべきですが、
 その使い方が中途半端なレベルに留まっています。

 HHHは主導権を握るとネック・ブリーカー多用し首攻め。
 攻防も作りやすいですし、悪くない選択肢ですが
 普段の技セットからの逸脱であって
 WWEにおいては珍しいですね。
 それくらいしないとどうしようもないというのは理解できますが…。

 安定させてこれから後半盛り上げようという所で
 HHHは自分が繋がりを作らないと、と思うばかりに
 ベリー・トゥー・ベリーを連発させる受けを選択。
 スコットの得意技であるベリー・トゥー・ベリーが
 余りに軽く映り、この選択は支持できませんね。

 スコットが下手といっても
 リスクを取ってもう少しスコットに任せてみても良かったのでは。
 やり過ぎで攻め手側の価値も失われてしまっています。

 終盤HHHが流血するも改善ならず。
 ストーリーでヒール王者を邁進していた割に
 試合運び時には表情が思ったより見えず淡白ですね。

 最後のスレッジハンマー受けにしても
 フレアーぐらいのオーバー・リアクションぐらいして
 エンターテイメントに走らないと救えないでしょう。

 悪い試合。
 (執筆日:7/?/20)


DWWE王座戦:カート・アングル(ch) vs.クリス・ベノワ
 ヘッド・ロックという基本から入りながらも
 パターンから外れたムーブを織り交ぜ、また常道に戻る。
 普段見られない切り返しや早い段階で技を出し、
 この2人は技の世界観を完全に自分流に作り変えていきます。
 技を作り変えた事で雑多になりそうな物だけど
 展開では常套の理に沿っていてこれをレールにのせていく。
 やられっぱなしの状態もないので、
 ダウンしていても常に油断できない緊張感も帯びていますね。

 技のバランスが良い上に同じムーブでも多段階で見せれるので
 自分が最も得意とする領域ををこれでもかと突き詰めていく事が出来ます。
 しかもこの2人はムーブ構成が似ていて、構図でも対等に描いていますからね。
 
 また攻防の中でもキーとなっているのはジャーマン。
 ジャーマンの場合ロックを離さずに連発しても重みを軽減させない上に、
 今回のように2人共使い手だとバックを取り返す事で
 ジャーマン連発中に攻守を入れ替えると共に
 違和感を感じさせる事なくダメージをリセットできますからね。
 革新的な効果をもたらしている。
 
 そしてクライマックスはクロス・フェイスとアンクル・ロックの攻防。
 スタンドとグラウンドの対比されるサブミッションを
 魔法のような切り返しで持って結べば美しくならない訳がないですね。
 見事です。
 歴史的な名勝負。
 (執筆日:10/30/09)

Eロイヤル・ランブル
 HBKとジェリコという最高カードから始まるもジェリコの奇襲によりHBKは何も出来ずに敗退。
 導入としては良い。
 しかし一方で期待を外されてがっかりしますね。
 その後ミステリオの飛びまわり、ドリーマーのハードコア、
 ジェリコの50分もの粘り(只常に視線を集め続ける存在にはなれず)と見所はありますが
 線となる点がないように感じましたね。
 終盤は人数が溜まって入場選手が技を出すだけのような状態。
 残すのがテイカー、レスナー、ケイン、バティスタという巨人4人なため仕方ないと言えば仕方ないですけどね。

 その4人ですが2リーグ制になって初めてのRRという事を考えると
 もう少し番組間の意識を煽っても良いような気がしますね。
 ケイン、バティスタの勝ちなんて0%です。
 かといって他にいないのが当時のRawのきつさで・・・。
 またレスナー優勝という前振り通りな結果なら
 テイカーと1対1をやってからにして欲しかったですね。

 RRの長所と短所がそのまま出たベースに、
 これまで考えたネタをそのまま入れた内容。
 長年やっている強みを活かしているが
 同時に工夫、努力を怠っているともいえる。
 中々良い試合。
 (執筆日:10/30/09)

良いPPVです。
DVD Rating:★★★☆☆

注目試合の詳細

DWWE王座戦:カート・アングル(ch)vs.クリス・ベノワ
  ベノワがカートに近づこうとする。
  チーム・アングルが邪魔をする。
  レフェリーはチーム・アングルの退場を決定する。
  ゴングが鳴る。
  組むとベノワがヘッド・ロック。
  ロープに振られショルダー・タックル。
  両足を掴んで倒しシャープ・シューターを狙う。
  カートが逃れ場外に出る。
  リングに戻る。
  組むとベノワがヘッド・ロック。
  カートはロープに振るとヒップ・トスを狙う。
  防がれ脚を取る。
  ベノワはドロップ・キックで逃れる。
  殴り倒しロープに振ろうとする。
  カートが振り返しスリーパー。
  ベノワがアーム・ドラッグで逃れる。
  カートの蹴りを受け止めドラゴン・スクリュー。
  シャープ・シューターを狙う。
  カートはベノワを倒すとロープに逃げる。
  カートが不意をついて蹴り。
  鉄柱にぶつける。
  起こそうとする。
  抵抗するベノワを蹴りつけ踏みつける。
  起こしてブレーン・バスター。
  カバーするもカウント2。
  ターン・バックルにぶつけチョップ。
  ベノワがチョップを打ちこんでいく。
  フォア・アームズも打ち込む。
  コーナーに振ろうとする
  振り返されるもカウンターで蹴りを入れ後頭部にクローズライン。
  ロープに振るとキッチン・シンク。
  カバーするもカウント2。
  チョップを打ち込んでいく。
  コーナーに振り正面からぶつける。
  チョップに腹へのニー。
  ロープに振ろうとする。
  カートが防いでニー。
  持ち上げロープの上に落とす。
  ベノワが近づいてきたカートにロープを使ったジョー・ブリーカー。
  エプロンで殴りあい。
  ベノワが蹴りを入れDDT。
  リングに戻すとカバー。カウント2。
  ダイビング・ヘッド・バッドへ。
  カートは避けて自爆させる。アングル・スラムへ。
  ベノワは逃れるとシャープ・シューター。
  カートがロープを掴む。
  ベノワがバック・ドロップ。
  カバーするもカウント2。
  ロープに振ろうとする。
  カートが振り返しベリー・トゥー・ベリー。
  ベノワを場外に投げ捨てる。
  場外に下りると持ち上げてフェンスの上に落とす。
  リングに戻すとクローズライン。
  カバーするもカウント2。
  スナップ・メアからチン・ロック。
  ベノワは起き上がるとアーム・ドラッグ。
  ロープに走る。
  カートがカウンターでベリー・トゥー・ベリー。
  バック・ドロップ。
  カバーするもカウント2。
  チン・ロック。
  ベノワは起き上がるとバック・エルボー。
  カートは殴りつけるとロープに振りクローズラインへ。
  避けられる。
  クローズライン相打ち。
  カートが殴りつけようとする。
  ベノワがガードして殴りつける。
  カートが殴りつけようとする。
  ベノワがガードして殴りつける。
  チョップを入れるとロープに振りクローズライン。
  クローズライン。
  ロープに振るとショルダー・スルー。
  カートのクローズラインを避けるとジャーマン。
  2発。
  3発目を狙う。
  カートがバックを取り返しジャーマン。
  ベノワがバックを取り返しジャーマン。
  首をかっきるポーズをするとコーナー上へ。
  カートが駆け上がり雪崩式ベリー・トゥー・ベリー。
  カバーするもカウント2。
  アングル・スラムを狙う。
  ベノワが逃れ突進してきたカートにクロス・フェイス。
  カートがロープを掴む。
  ベノワはアンクル・ロックを決めて引き戻す。
  カートがアンクル・ロックに切り返す。
  ベノワが回転してクロス・フェイス。
  カートが脚をかけて後ろにそらし両肩をつける。
  ベノワはカウント2で返すとクローズラインを狙ったカートにクロス・フェイス。
  後ろに回転するもベノワは対応。
  カートは起き上がるとアングル・スラムに切り返す。
  カバーするもカウントは2。
  肩紐を外すとアンクル・ロック。
  ベノワが回転してカートをターン・バックルにぶつける。
  ジャーマンを狙う。
  カートがバック・エルボーを入れて逃れジャーマンへ。
  ベノワがボディ・シザースで丸め込む。カウント2。
  カートのクローズラインを避けるとジャーマン。
  2発目を狙う。
  カートがバックを取り返しジャーマン。
  2発目を狙う。
  ベノワがバックを取り返し投げっぱなしジャーマン。
  コーナーにのぼる。
  ダイビング・ヘッド・バッド。
  カバーするもカウント2。
  クロス・フェイスを決めるもカートは中腰。
  カートは回転して逃れると蹴り。
  パワー・ボムの要領で持ち上げ後ろのターン・バックルにぶつける。
  アングル・スラムに続けカバーするもカウント2。
  ベノワを起こそうとする。
  ベノワがクロス・フェイスに捕らえる。
  カートがアンクル・ロックに切り返す。
  ベノワが反転して蹴り飛ばそうとする。
  カートは防ぐと体勢を戻す。
  ベノワが反転して蹴り飛ばす。
  カートがすぐ起きてアンクル・ロック。
  ベノワが反転して蹴り飛ばすもカートは放さない。
  ベノワがロープを掴もうとする。
  カートは引き戻すと脚を絡めグラウンドに倒す。
  ベノワがなすすべなくタップ!
  カートの防衛!
  チーム・アングルが現れ祝福。


Eロイヤル・ランブル 
  2番手はジェリコのはずだが、出てきたのはジェリコの格好をしたクリスチャン。
  HBKの背後からジェリコがリングに入りロー・ブロー。 
  椅子で一撃しHBKを流血させる。
  3番手ノインスキーはリングに上がろうとせず傍観を決め込む。
  ジェリコが散々痛めつけた後HBKを落とす!HBKが早々に脱落!
  4番手はミステリオ。
  この試合形式は不利だが空中殺法で体格差を埋める。
  5番手はエッジ。挨拶代わりにジェリコ、ノインスキーにスピアー。
  ミステリオにもスピアーにいくが、ミステリオは避けて619を狙うが決まらず。
  スプリング・ボード式ハリケーン・ラナに行くがパワー・ボムに返される。
  6番手クリスチャンはエッジにハグし共闘を誘いかけるが、その答えはスピアー!
  ミステリオはノインスキーにブロンコ・バスターを決めると
  クリスチャン、チャボに619!
  ノインスキーをヘッド・シザースで落とすもジェリコに落とされる!
  10番手ドリーマーがリングに凶器を投げ入れていく。
  竹刀で全員を殴りつけていくがジェリコ、クリスチャンにコンテチェアトを食らい落とされる。
  タジリはジェリコにタランチャラを狙うも逆に落とされる結果に。
  チャボもエッジのスピアーで脱落。 
  逆上がり式に戻ってきたジェリコは落とそうとし合っているエジクリを背後から襲い落とす!
  リングにはジェリコただ1人!
  そこにやってきたのは12番手RVD。
  ローリング・サンダーを決めるとスリング・ショットで落とそうとするもジェリコはエプロンに着地。
  RVDにブルドッグからライオン・サルトに行くが自爆。
  ファイブ・スター・フロッグ・スプラッシュを食らう羽目に!
  エディがRVDにフロッグ・スプラッシュ!
  マットがエディにツイスト・オブ・フェイト!
  15番手にジェフ。
  マットが共闘を申し出るも拒否しツイスト・オブ・フェイト!
  コーナーに登っていく。ムーアはマットの上に乗り止めようとするが
  ジェフは構わずスワントーン!
  18番手シナはラップで時間をつぶしリングに入ったのは次のハースとほぼ同時。
  RVDはジェフがウィスパー・イン・ザ・ウィンドを狙ったところを落とす。
  20番手は最多の8回出場しているリキシ。
  スーパー・キック連発からヒップ・プレス、スティンク・フェイスかと思われたが
  ロージーが突然襲いかかる。
  リキシはジャマールにヒップ・プレスからスティンク・フェイス!
  23番手はケイン!
  ムーア、マットにダブル・チョーク・スラム!
  24番手はブック。
  ケインにロー・ブローからシザース・キック!
  スピン・ルーニーを決めた後エディを落とす。
  HBKが現れジェリコに襲い掛かり、テストがジェリコを落とす!
  ジェリコは約50分戦っていた!
  ゴールダストはメイヴェンにシャッタード・ドリーム!
  チーム・アングルがブック、ゴールダストを落とす。
  28番手はレスナー!
  手始めにチーム・アングル、マットを落とす。
  ラストはテイカー!
  メイヴェンが背後からドロップ・キックを決めるも昨年のようには行かない。
  チョーク・スラムで落とされ敗退。
  ケインがレスナーにチョーク・スラム!
  ケイン、RVDが協力してAトレインを落とす。
  協力技に行こうというときにケインがRVDを落とす!
  残る4人はレスナー、テイカー、ケイン、バティスタ。
  レスナーがケインにF5を決め
  レスナーとテイカーが遂に激突!
  テイカーはF5から逃れるとツームストン!
  バティスタを落とすとケインを助け起こす。
  共闘と見せかけケインを投げ落とす!
  バティスタが椅子を持って襲い掛かるが、
  テイカーは椅子を奪い取り逆に一撃。
  しかしレスナーがその隙を逃さずテイカーを落とし優勝!
  レスナーがWMへ!
 

試合結果

@勝者がランブル戦出場:ブロック・レスナーvs.ビッグ・ショー
A世界タッグ王座戦:ランス・ストーム、 ウィリアム・リーガル(ch)vs.ダッドリー・ボーイズ(新チャンピオン!)
Bトリー・ウィルソンvs.ドーン・マリー
C世界王座戦:トリプルH(ch)vs.スコット・スタイナー(DQ)
DWWE王座戦:カート・アングル(ch)vs.クリス・ベノワ
Eロイヤル・ランブル(優勝者:ブロック・レスナー!)