TOPアメリカン・プロレスWCW 1989年→WCW:Clash of the Champions VIII 9/12/89

WCW:Clash of the Champions VIII 9/12/89 の分析


名勝負 なし
好勝負 リック・フレアー、スティングvs.ディック・スレイター、グレート・ムタ

約1時間50分。

@ロード・ウォーリアーズvs.サモアン・スクワット・チーム
 機敏なサモア系だけに適当なぶつかり合いでも
 ストリート・ファイトを行っているかのような雰囲気を感じさせますね。
 良質なオープニングです。 
 平均レベル。
 試合後サモアンズは負けた原因はポールEにあるとして離反しました。

AZマンvs.キューバン・アサシン
 Zマンのデビュー戦。
 スリーパーでひっくり返した形でインパクト薄し。
 悪い試合。

Bシッド・ヴィシャスvs.レンジャー・ロス
 こちらはでかいだけにアピールしやすい。
 スカッシュ・マッチ。

Cタッグ王座戦:フリーバーズ(ch)vs.スタイナー・ブラザーズ
 フリーバーズのセコンド、グリーンはファンだという事でスタイナーズ側についています。
 スタイナーズはクローズライン系と投げ系のインパクトのバランスが良いですね。 
 それをフリーバーズが適切に調整、引き出しています。
 ジミーも動けている。
 この頃がフリーバーズの全盛期でしょうか。
 最後はスコットがロープ時につまいだ事から敗北。
 これどうやらセコンドが関わっているようなのですが
 ハイアットなのか、それともグリーンなのかカメラのアングル外で分かりませんでしたね。
 一瞬ミスかと思われましたがスタイナーズの間でどちらに責任があるか意見を分かれている所を見ると意図的かな。
 まあまあ良い試合。

Dノーマン・ザ・ルナティックvs.ブライアン・ピルマン
 スカッシュ・マッチではない軽量級対巨漢。
 基本形以上の物ではないけれど可能なアクションを
 4分以内に収めきったのは良いですね。
 少し悪い試合。

Eスティーブ・ウィリアムスvs.マイク・ロトンド
 ロトンドは得意のレスリングをベースとして
 良いヒールの織り交ぜ方をしている。
 ウィリアムスもレスラーとしての完成度が高まりつつあり、
 パワー・ファイターとしての姿を揺らがせずに
 ロトンドとレスリング的な良い攻防を行えていますね。
 まあまあ良い試合。

FUS王座戦:レックス・ルガー(ch)vs.トミー・リッチ
 経験で勝るリッチが序盤は思うように技を重ねるも、
 トータル・パッケージのルガーが盛り返す、という内容。
 前半はリッチが当時からすれば古い作り方で
 ルガーの力を利用してませんでしたね。
 当てにしてなかったのか、それともそういうスタイルが出来なかったか。
 後半はルガーが考えながら技を選び試合を進めます。
 そこにヒール・タクティクスが加わってクライマックスは中々の物になりそうだったのですが、
 ロープを使ってのジョー・ブリーカーなんて弱い技で急に終焉を迎えてしまいました。
 まあまあ良い試合ながら、もっと良い試合に出来たはずで残念。

Gリック・フレアー、スティングvs.ディック・スレイター、グレート・ムタ
試合が始まる直前にファンクが出場できず、
 スレイターが代役を務める事が発表されましたが盛り上がりは下がらず。
 さて試合はタッグ屋の突き詰めた構築とは違い
 タッチ・ワークで4通りスーパー・スターの攻防を最大限に活かそうという構築。
 緩急それぞれに特に秀でたムタ、スティングが生み出す流れは素晴らしいし、
 フレアーはベビーフェイス時ならではの絶品級の細かい打撃を披露です。
 そして代役のスレイターが予想以上の活躍。
 泣き叫ぶ豚を思わせるような受けっぷりで
 相手のドリーム・チームのスター性を引き出しきりました。
 反則裁定&バッド・エンドではありますが
 スティングが毒霧にやられサポートできない中、
 フレアーが病院にいるはずのテリーに襲われゴミ袋で窒息死させられそうになるというクライマックスは
 フレアーXテリーの抗争を更に加速させる名シーンでした。
 ぎりぎり好勝負。

総評
 ほぼ全てが狙い通りの結果を出しています。
 セミがやや物足りないもののメインは隠れた好勝負になっています。
 (執筆日:3/7/10)
DVD Rating:★★☆☆☆

注目試合の詳細

Gリック・フレアー、スティングvs.ディック・スレイター、グレート・ムタ

  スティング対ムタで試合開始。
  ナックル・ロック。
  スティングがコーナーに押し込むもクリーンに離れる。
  フレアーとタッチ。
  ナックル・ロック。
  ムタが蹴りをいれヘッド・ロック。
  ロープに振られショルダー・タックル。
  ロープに走る。
  スティングがリープ・フロッグからクローズライン。
  入ってきたスレイターにもクローズライン。
  スレイター、ムタは場外で間をおく。
  ムタがリングに戻る。
  組むとムタがヘッド・ロック。
  スティングはロープに振るとアーム・ドラッグ。
  腕を取る。
  ムタが自陣に向かうも腕を引っ張られたどり着けない。
  コーナーに押し込み腹をパンチ。
  殴り蹴りつける。
  コーナーに振ろうとする。
  スティングが振り返しショルダー・スルー。
  アーム・ドラッグで腕をとる。
  ムタが自陣に向かうも腕を引っ張られたどり着けない。
  スティングが自陣にいきタッチ。
  フレアーがムタにチョップ。
  殴りつけ腕を取る。
  チョップ。
  腕を蹴り上げる。
  ムタがすぐに離れスレイターとタッチ。
  組むとスレイターがコーナーに押し込み胸に張り手。
  フレアーが体勢を入れ替えチョップ。
  チョップにパンチを入れていくとスレイターはコーナー上で横になる。
  フレアーが蹴り上げていくとスレイターはロープをまたぐように落ちる。
  組むとスレイターがコーナーに押し込み蹴り。
  コーナーに振る。
  フレアーは一回転してエプロンに出ると別コーナーへ。
  そこが相手陣だったので邪魔なムタをチョップで落としコーナーにのぼる。
  飛んでシングル・アックス。
  フレアーが入ってきたムタにチョップ。
  ムタがフレアーにソバット。
  場外に落ちたフレアーにブランチャ。
  スティングがムタにブランチャ。
  スレイターも場外に下り、4人で殴り合い。
  スティングがムタを持ち上げ柵の上に落とす。
  もう1回。
  フレアーがスレイターを柵にぶつける。
  柵に叩きつける。
  スティングとフレアーがリングでアピール。
  スレイター、ムタは場外で間をおく。
  フレアー対スレイター。
  組むとフレアーが殴りつけチョップ。
  腕を取るとタッチ。
  スティングがセカンド・ロープから腕にシングル・アックス。
  アーム・ロック。
  ムタがコーナーに上るも気づかれてレフェリーに戻される。
  その隙にフレアーがノー・タッチで交代。
  スレイターの腕にニー。
  チョップ。 
  スティングの出した脚にぶつける。
  交代したスティングが蹴りを入れていく。
  パンチ。
  ブレーン・バスター。
  カバーするもカウント2。
  スレイターがスティングを引きずり込みタッチ。
  2人でスティングを殴りつけるがスティングも殴り返す。
  スティングが1対2にも関わらず押しかって行く。
  スレイターが戻される。
  スティングはムタをロープに振るとミリタリー・プレス。
  タッチしたフレアーはムタをロープに押し付け顔にエルボー。
  リングに入りバック・ドロップ。
  ニー・ドロップ。
  チョップ。
  ムタがサミング。
  フレアーの喉を踏みつける。
  コーナーに振りスペース・ローリング・エルボー。
  タッチ。
  ムタが押さえたフレアーにスレイターが蹴り。
  チョップを連打しエルボーを打ちおろす。
  パンチ。
  フレアーがチョップを連打。
  スレイターも打ち返す。
  フレアーはチョップを打つとロープに振る。
  ショルダー・スルーを狙う。
  スレイターがネック・ブレイカーに切り返す。
  エルボーを打ちおろす。
  ムタの出した脚にぶつける。
  交代したムタが殴りつける。
  フレアーがチョップ。
  ムタがソバット。
  フレアーを場外に落とす。
  スレイターがエプロンから殴りかかり柵に叩きつける。
  顔に拳。
  リングに戻す。
  ムタは自陣に這うフレアーを起こす。
  フレアーがチョップ。
  ムタがサミング。
  スナップ・メア。
  ロープに走りエルボー・ドロップ。
  ショルダー・クロー。
  フレアーがアトミック・ドロップに切り返す。
  両者タッチ。
  スティングがスレイターを蹴り殴り倒す。
  ボディ・スラム。
  ムタを殴り落とす。
  スレイターがスティングの動きを封じ自陣へ。
  タッチしたムタがスティングを殴りつける。
  スティングも殴り返しムタをロープに振る。
  ミリタリー・プレス。
  フレアーが入りスレイターにエルボー。
  場外で殴りつける。
  スティングがムタにクローズライン。
  コーナーに振りスティンガー・スプラッシュ。
  スコーピオン・デス・ロックを決める。
  ハートが入ってきてコインの束を叩きつける。
  レフェリーは場外のフレアー、スレイターに気を取られていて気づかない。
  ムタがスティングをカバーするもカウントは2。
  ムタはスティングを起こすとパワー・ボム。カウント2。
  交代したスレイターがスティングにロープへのスリング・ショット。
  ストンピング。
  スティングが場外に転がり落ちる。
  スレイターは場外に下りるとボディ・スラム。
  リングに戻る。
  ムタがスティングを柵にぶつける。
  フレアーがムタに襲いかかりチョップ。
  ムタがスティングをリングに戻す。
  スレイターがスティングをロープに振りスリーパー。
  スティングがジョー・ブリーカーに切り返す。
  スティングがロープに走りスレイターと激突。
  スレイターがスティングにパワー・ボムを狙う。
  スティングがリバース・スープレックス。
  タッチ。
  フレアーがスレイターを殴りつけチョップで倒す。
  入ってきたムタをターン・バックルにぶつけチョップ。
  スレイターをチョップで倒す。
  スティングがムタに襲い掛かる。
  ドロップ・キックで落とす。
  フレアーがコーナーでスレイターにストンピング。
  スティングがエプロンのムタにネック・ハンギング・ツリー。
  ムタが毒霧。
  スティングはもがき苦しんで場外へ。
  フレアーは場外に落ちたスレイターをエプロンに引き上げロープを使ってのジョー・ブリーカー。
  ムタはリングに入るとフレアーにロー・ブロー。
  フレアーは耐えてムタの顔にストンピング。
  バック・ドロップ。
  4の字を決めようとする。
  スレイターがキャストで殴りつける。
  フレアーが流血。
  スレイターはレフェリーを殴り倒す。
  スレイターがフレアーの傷口を殴りつけていく。
  2人でフレアーをリンチ。
  ファンクが現れ袋をフレアーの頭にかぶせ締め上げる。
  スティングがようやく回復するも数の差には勝てない。
  脚に焼き鏝を食らう。
  スレイター、ムタ、ファンクは悠々と退場。

試合結果

@ロード・ウォーリアーズvs.サモアン・スクワット・チーム
AZマンvs.キューバン・アサシン
Bシッド・ヴィシャスvs.レンジャー・ロス
Cタッグ王座戦:フリーバーズ(ch)vs.スタイナー・ブラザーズ
Dノーマン・ザ・ルナティックvs.ブライアン・ピルマン
Eスティーブ・ウィリアムスvs.マイク・ロトンド
FUS王座戦:レックス・ルガー(ch)vs.トミー・リッチ
Gリック・フレアー、スティングvs.ディック・スレイター、グレート・ムタ(DQ)