TNA:TV Matches 2012の分析
名勝負 | なし |
好勝負 | ジェームス・ストーム、サモア・ジョー、マグナスvs.ボビー・ルード、オースチン・エリーズ、ブリー・レイ(Impact Wrestling 3/1/12) |
@TNA王座戦(ルードが意図的に反則を行えば王座移動):ボビー・ルード(ch)vs.ジェフ・ハーディ(Impact Wrestling 1/12/12)
ジェフはPPVに続きユニークなフェイス・ペイント。
アーティストとしての一面含め個性を爆発できている印象ですね。
試合が始まるなりリベンジに燃えた速攻。
嗜好としてのハードコアではなく、
相手をもっと痛めつける、一気に仕留める、という意図が感じられる程動きはのっている。
序盤のツイスト・オブ・フェイト狙いも手を抜くためのそれとはまったく違います。
壮絶な場外での自爆からリングアウトになりそうになる場面を挟んで、
再びジェフのラッシュへと移っていきます。
敢えてルードが甚振る時間を作らず、
ルードが反則を行えない状況も
通常は軽く反則を行おうと考えて説明をつけるのだけど
今回は逆に反則の素振りを一切排除しています。
それによって圧倒的なフロー感で試合は進む。
ジェフの王座奪取の可能性を信じさせ、
技の炸裂とカウント2で一喜一憂していく。
最後はブリーがレフェリーを場外に出しビッグ・ブーツという不透明決着でしたが
そこに不満を抱かないほど一体感を持って応援できました。
今後の展開が気になる、狙いが成功したチープ・フィニッシュ。
中々良い試合でした。
Aジェームス・ストーム、サモア・ジョー、マグナスvs.ボビー・ルード、オースチン・エリーズ、ブリー・レイ(Impact Wrestling 3/1/12)
まずはエリーズとマグナスが伝統的なベビーフェイス/ヒールの型で盛り上げ。
続いてブリーがシングル・レスラーとして大成した要員である拳を振るい、
こちらもトップにのし上がったストームがリアリティーのある受けで引き立たせる。
更にタッグ王座を獲得したジョー、マグナスが良質な連携技。
これに対してヒール側が控え受けを見せます。
その延長上でルードがストームに対してびびっていることを示す。
ジョーがマッスル・バスターを狙ったところで
介入の組み合わせスポットにより見事にジョーの孤立へと転じます。
6マンとしてその流れを持続させるテンポで熱狂を生み出しタッチ成功。
誤爆から個々の大技を数珠、といっても何をつなげるかも練られている、で打ち合い華々しく試合の幕を閉じました。
WCW90年代初期を思い出させるような内容。
6人のレスラーを1つの試合に詰め込む面白さこそがトリオです。
ぎりぎり好勝負。
BTNA王座戦:ボビー・ルード(ch)vs.AJスタイルズ(Impact Wrestling 5/24/12)
ルードは1ムーブで場外に出て区切りつつも
ショルダー・タックルといった小技で倒れなかったりと
安直ではない表現で序盤に臨んでいる。
AJを肩から鉄柱にぶつけルードのペース。
テンポ良くバランスの取れた腕攻めですね。
AJがプランチャを決めるも鉄階段へのヒップ・トスを食らってしまう。
地味だがハードで、普通は見られないスポットですね。
ここから腰攻めに狙いを自然に変更。
AJの反撃が中々実らない展開ですね。
確かに焦れさせることができていますが、
機運が高まっている感じは余り受けないですね。
ルードはWWEで言うならジグラー的な試合運びですから
ステップ・アップの幅が狭い点はちょっと課題としてある。
終盤は攻防が加速していきます。
スリング・ショットという定番から更に盛り上がっていく。
ルードのスピアーに対してAJが大きな受身を取り、
それによりその後のクロス・フェイスも大きくスケール・アップされる。
最後まで鬩ぎ合いの勢いを緩めずやりきりました。
今年一番のTNA王座戦。
好勝負に届かずも中々良い試合。
(執筆日:6/?/13)
注目試合の詳細
なし試合結果
@TNA王座戦(ルードが意図的に反則を行えば王座移動):ボビー・ルード(ch)vs.ジェフ・ハーディ(不明)(Impact Wrestling 1/12/12)Aジェームス・ストーム、サモア・ジョー、マグナスvs.ボビー・ルード、オースチン・エリーズ、ブリー・レイ(Impact Wrestling 3/1/12)
BTNA王座戦:ボビー・ルード(ch)vs.AJスタイルズ(Impact Wrestling 5/24/12)