TOPアメリカン・プロレスTNA 2012年 →TNA:Turning Point 11/11/12

TNA:Turning Point 11/11/12の分析


名勝負 なし
好勝負 TNA王座戦、ラダー・マッチ:ジェフ・ハーディ(ch)vs.オースチン・エリーズ

@TV王座戦、ノーDQマッチ:サモア・ジョー(ch)vs.マグナス
 一つ一つの動きの後、距離を取ることをお互い意識しており
 空間的に広く序盤を作り上げました。
 元タッグ・パートナーとしてお互いのスポットのインパクト量をほぼ等価にして良い形で一進一退。
 マグナスが凶器を追加する流れは自然だし、
 細かい打撃から見せ場へのもって行き方が安定していますね。
 ノーDQという割りに凶器はまったく過激化のために使われず。
 しかし戦略的に一部でのみ使う狙いは良いですね。
 椅子で再び打ち落とそうとするマグナスに対しジョーがトペではなくトルニージョを決めるシーンとか。
 日本的なドラマの見せ方を加え、打撃がよりハードなものならもっと上も目指せた。
 ただオープニングとしての制限もあったでしょう。
 平均的な良試合。

AODB、エリック・ヤングvs.タラ、ジェシー
BXディビジョン王座戦:ロブ・ヴァン・ダム(ch)vs.ジョーイ・ライアン
Cジョセフ・パークvs.ドク
Dタッグ王座戦:チャボ・ゲレロ、ヘルナンデス(ch)vs.ダニエルズ、カズ

E#1コンテンダーズ・マッチ(敗者はBfGまで挑戦権を獲得できない):AJスタイルズvs.ボビー・ルードvs.ジェームス・ストーム
 BfGで期待通りの試合をやってのけたルード、ストームのタフ・マン2人にAJが第3局として入り込む。
 位置づけを良く理解しているので上手くミックスされています。
 ルードはストームに対しては殴り合いを展開しますが
 AJに対してはヘタレ・ヒールの色合いを強めていますね。
 単純にやってればストームより体格の劣るAJ相手にこの使い分けはできません。
 AJもストームに対してはハイ・フライではなく
 脚攻めというテクニカル要素で臨んでいます。
 高いクオリティを誇りますが3ウェイならではの目を見張る要素はないですね。
 3人目がある程度の時間はけているので緊張感もやや足りないかもしれません。
 ヘビー級の3ウェイなので仕方ない部分もありますけどね。
 好勝負に届かずも中々良い試合。

Fカート・アングルvs.ディーボン

GTNA王座戦、ラダー・マッチ:ジェフ・ハーディ(ch)vs.オースチン・エリーズ
 開始直後、早々にラダーを掴みながらも
 そこでラダー攻撃とせず心理戦につなげてみせたエリーズは流石。
 その後もラダーを近くに置きながら
 ラダーが実際に使われるまでに十分な攻防を生み出していました。
 エリーズがダブル・アックスのようなリアル・ダメージを抑えた技で細やかな緩急をつけながら試合を運びます。
 ジェフもV字ラダーへの自爆といったユニーク且つ過激な受身でらしさを見せます。
 エリーズも軽量級ならではの+1の発想で盛り立てます。
 正直無茶なスポットを存分に多く含むために
 ダメージ観が壊れているところは幾分ありますね。
 それでもエリーズが相手を痛めつけたいという欲求、及び
 ラダーを登ることを諦めていなければ落とされていたかもしれないと感じさせる技量によって
 何とかフォローしているので言うほど目立ちはしません。
 最後はコーナー上に寝かせたラダーの振り・回収っぷりが素晴らしい。
 このフィニッシュはラダー・マッチ史上でも屈指の出来ではないでしょうか。
 ぎりぎり好勝負。

総評
 勿論微妙な試合も幾つかありますがクオリティの高い試合が多く生まれました。
 BfGと並ぶ出来栄えです。
 (執筆日:11/15/12)
DVD Rating:★★★☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@TV王座戦、ノーDQマッチ:サモア・ジョー(ch)vs.マグナス
AODB、エリック・ヤングvs.タラ、ジェシー
BXディビジョン王座戦:ロブ・ヴァン・ダム(ch)vs.ジョーイ・ライアン
Cジョセフ・パークvs.ドク
Dタッグ王座戦:チャボ・ゲレロ、ヘルナンデス(ch)vs.ダニエルズ、カズ
E#1コンテンダーズ・マッチ(敗者はBfGまで挑戦権を獲得できない):AJスタイルズvs.ボビー・ルードvs.ジェームス・ストーム
Fカート・アングルvs.ディーボン
GTNA王座戦、ラダー・マッチ:ジェフ・ハーディ(ch)vs.オースチン・エリーズ