TOPアメリカン・プロレスTNA 2012年 →TNA:Lockdown 4/15/12

TNA:Lockdown 4/15/12の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

@リーサル・ロックダウン・マッチ:チーム・ギャレット・ビショフ(ギャレット・ビショフ、AJスタイルズ、オースチン・エリーズ、ミスター・アンダーソン、ロブ・ヴァン・ダム)vs.チーム・エリック・ビショフ(エリック・ビショフ、ブリー・レイ、ガンナー、クリストファー・ダニエルズ、カザリアン)
 ギャレットは素人ではなくレスラーになっている。
 それが良いかというと決してそんなことはなく
 最底辺レベルのレスラーに存在価値はない。
 同じくらい下手であってもエリックのように
 素人のノン・レスラーである方がキャラとしては立っている。
 下手といえば他のレスラーも芳しくない。
 ガンナーはパワー・ファイターを意識して空回りしているし
 他のレスラーも手抜きでロックダウン形式の形すらなっていない。
 RVDが今後に合わせてプッシュを受けた活躍をした後凶器付の天井が下りてきます。
 しかし凶器が加わっても戦局は固定されており停滞気味。
 また天井にラダーが立てられていたが
 使わないなら用意しないで定番スポットがないことを示した方が良いですね。
 最後はエリックとギャレットだけで決着。
 それ故の締め方もよくない。
 オープニングということでかなり手抜きしましたね。
 平均レベル。

Aタッグ王座戦、ケージ・マッチ:サモア・ジョー、マグナス(ch)vs.モーター・シティ・マシンガンズ
 マグナスは受けを意識しているようですが
 小さい相手にそういうことをしてはいけませんね。
 不慣れもあいまって随分と不恰好です。
 リズムの悪い相互の織り交ぜで、
 最後もスナップ・メア+ダイビング・エルボー・ドロップを打つ段階にいけるかではなく
 それを決められるか外すかの攻防にした結果、
 そのフィニッシャーとしての使いづらさのマイナス面を強調しただけ。
 少し悪い試合。


BTV王座戦、ケージ・マッチ:ディーボン(ch)vs.ロビーE
 中途半端な時間ですね。
 テンプレートな反撃にディーボンが移ると
 そのままストレートで決着してしまいました。
 これなら18秒の試合にするべきです。
 そうしたら少しは風刺が利いていてまし。
 ひどい試合。 

Cノックアウツ王座戦、ケージ・マッチ:ゲイル・キム(ch)vs.ベルベット・スカイ
 スカイは初手で連続丸め込み。
 相手の動きに対する対応として1回丸め込みをやるのは分かる。
 しかしここまで重ねては武器が丸め込みに映ります。
 打撃は意外に的確だったりするのにね。
 一方のキムはまず打撃がスカイ以上に正確で威力を感じます。
 腰へのサブミッションも痛みが伝わりますね。
 しかしそこそこの試合というよりは
 キム自身に感心する試合になってしまったか。
 悪くない試合。

Dケージ・マッチ:クリムゾンvs.マット・モーガン
 クリムゾンはいきなり投げ逃げようとして
 ブル・ファイト対決が実現しないことを早くも告げてしまう。
 その後も脱出せずにリングに戻る定番スポットを早すぎる段階で投入。
 技も機能していないですね。
 最初から最後まで駄目な内容。
 悪い試合です。

Eケージ・マッチ:ジェフ・ハーディvs.カート・アングル
 何が起きるのか?と次の行動に関心を呼び起こす間を置いての試合運びですね。
 カートはケージ・マッチになると
 いつもの効率的な攻めとは違う叙情的な試合運びになりますね。
 その点でロックダウンというコンセプトを支えている第一人者といっても良い。
 アピールでジェフの応援を呼び起こします。
 食傷気味のカードでしたが始まってみれば
 ケージ・マッチならではの特別な試合になっていました。
 構成的にはまだまだ改善の余地があり、
 終盤はやや乱暴な打ち合いです。
 ジェフもケージ上スワントーン・ボムという見せ場をこなしたし、
 失敗のない試合運びだったがカートに比べて貢献度が見劣りすることは否めなかった。
 中々良い試合。

Fノックアウト・タッグ王座戦、ケージ・マッチ:ODB、エリック・ヤング(ch)vs.サリータ、ロジータ
 語るに足りず。
 ひどすぎる試合。

GTNA王座戦、ケージ・マッチ:ロバート・ルード(ch)vs.ジェームス・ストーム
 力強いブル・ファイトで拳で魅せる。
 この80年代テイストの殴り合いをTNAは大切にするべきです。
 行動としては殴り合いばかりですが
 微細なアピールや空気読みで退屈しません。
 ぐったりとさせた表現も良いですね。
 ただ後半にかけてスポットを一つ一つ配置したのは
 安定はしているがやや日和った構成にも見える。
 メインとしてはもう少し挑戦して欲しかったですね。
 しかし最後にここぞでルードが派手な受身を解禁し
 それまで脱出で使わなかった扉から転落するフィニッシュにつなげたのはインパクトがありました。
 中々良い試合。

総評
 EとGが見応えのある内容だったので星をつけましたが
 抗争自体のスケールが小さいとはいえ名物リーサル・ロック・ダウンの軽さはまずいし、他のアンダーカードも外し気味。
 何よりシングル・レスラーとして大成したBMI対決は好勝負いってもおかしくないポテンシャルはあったはず。
 そう考えるとロックダウンで尚且つこのカードならもっと良くて当たり前だった。
 (執筆日:5/2/12)
DVD Rating:★☆☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@リーサル・ロックダウン・マッチ:チーム・ギャレット・ビショフ(ギャレット・ビショフ、AJスタイルズ、オースチン・エリーズ、ミスター・アンダーソン、ロブ・ヴァン・ダム)vs.チーム・エリック・ビショフ(エリック・ビショフ、ブリー・レイ、ガンナー、クリストファー・ダニエルズ、カザリアン)
Aタッグ王座戦、ケージ・マッチ:サモア・ジョー、マグナス(ch)vs.モーター・シティ・マシンガンズ
BTV王座戦、ケージ・マッチ:ディーボン(ch)vs.ロビーE
Cノックアウツ王座戦、ケージ・マッチ:ゲイル・キム(ch)vs.ベルベット・スカイ
Dケージ・マッチ:クリムゾンvs.マット・モーガン
Eケージ・マッチ:ジェフ・ハーディvs.カート・アングル
Fノックアウト・タッグ王座戦、ケージ・マッチ:ODB、エリック・ヤング(ch)vs.サリータ、ロジータ
GTNA王座戦、ケージ・マッチ:ロバート・ルード(ch)vs.ジェームス・ストーム