TOPアメリカン・プロレスTNA 2011年→ TNA:Victory Road 3/15/11

TNA:Victory Road 3/15/11の分析


名勝負 なし
好勝負 なし

@ノーDQフォールズ・カウント・エニウェア:ブリー・レイvs.トミー・ドリーマー
 まずは場外乱戦。
 観客にサービスする事が主目的のファン・マッチ・タイプですね。
 レイは受けすぎです。
 取り合えず最近ではハードコア色は貴重ですし、
 ディーボンが現れ介入という形ではなくドリーマーと協力して3Dというエンディングは絵になっているので
 そこそこ盛り上がる事が出来たオープニングでした。
 少し悪い試合。

Aノックアウツ・タッグ王座戦:アンジェリーナ・ラブ、ウィンター(ch)vs.サリータ、ロジータ
 サリータ組はメヒコ・ギミックをルードとして演じているのでしょうか。
 自らにフィットしていない微妙なアピールになっています。
 またロジータとは家族ギミックがあるのに連携技を誤爆したりとずたぼろです。
 ラブ、ウィンターの方がましに見えるとは思わなかった。
 最後の丸め込みを第3者がひっくり返すフィニッシュは現代では弱すぎる。
 そして演技者の拙い技量ゆえにわざとらしさは2倍増し。
 ひどい試合。

Bファースト・ブロッド・マッチ:ヘルナンデスvs.マット・モーガン
 流血とダメージは比例しない。
 それ故ハードコアを抑える形が論理を通す唯一の道です。
 それは分かっているようですがヘルナンデスのセルがひどい。
 両者巨体でカウンターが利かないしグダグダになっていますね。
 最後も茶番。
 ありきたりのネタなのでその意図に気づかないモーガンは間抜けに見えます。
 ひどい試合。

CXディビジョン王座戦、アルティメットX:フランキー・カザリアン(ch)vs.ジェレミー・バックvs.マックス・バックvs.ロビーE
 カズは容姿はともかく動きは堂々としたものでスターになっています。
 ただ勝利よりも技を見せる事が前面に出る事がちらほら。
 ロビーはヒール3人というバランスの悪さで割を食っていますが求められている役割はこなしています。
 ジェネレーション・ミー。
 連携技は鉄板ながらマックスを勝たせようと協力するストーリー・テリングは所々粗い部分がありましたね。
 それぞれ細かい解れがあるものの担当は被っていないし、最後に絵になる攻防でまとめあげました。
 まあまあ良い試合。

Dタッグ王座戦:ビア・マニーInc(ch)vs.インクInc
 ストームはリズムのつけ方が良いですね。
 ニールは素早いレスリングなど努力している事を実感させる動きがあり、
 ニールが正々堂々戦い、BMIからリスペクトを得る展開に価値があります。
 それに相対する形で汚い戦略をとるムーアも頑張っていましたね。
 ただ戦略に比べ技が余り効果がないのがムーアの辛い所なんですけど。
 権利無視など孤立シーンの強みは活かしきれていなかったが予想より見所のある内容。
 平均より上。

Eマット・ハーディvs.AJスタイルズ
 フェイス/ヒールの関係性としてはかなり良いものがありましたね。
 マットのインサイド・ワークは想像以上に鋭く、
 それに付随する形でAJがアビス戦を彷彿とさせるスポットを繰り出しました。
 この2人はかつてインディーで素晴らしい試合を行った過去もありますしね。
 ただ今回は後半尻すぼみになっていきます。
 WWEでは標準サイズのマットですが、インディーでは十分大柄(+腹が・・・)。
 マットを前にするとAJがヘビー級として貫き通すのは無理があるし、
 マット側も一致する形で終盤の攻め込みを見出す事が出来ませんでした。
 ツイスト・オブ・ヘイトに一撃必殺のキレがあればまたかわってくるのでしょうけど
 今の段階ではその内ジェフ並に安売りし始めるのではないかと心配です。
 平均的な良試合。

F#1コンテンダーズ・マッチ:RVD vs.ミスター・アンダーソン
 レスリングの動きを見ている限り2人とも決して悪くない。
 素早いレスリングに関しても現在のWWEでは見られませんしスタートとしては良い選択です。
 しかしアンダーソンがすぐに壊してしまう。
 リープ・フロッグを潜り損ねて気持ちが途切れたのか
 一方的なシーンの作り方が適当で流れを崩します。
 中盤以降は両者共に未来を見据えて試合を運んでいるものの
 時間に不相応な疲れを勝手に表現し無理やり両者ダウンなどの対等スポットをねじこみ前振り。
 そして観客を馬鹿にしているかのようなダブル・カウントアウト・エンディングです。
 失敗したというより間違っている、と評すべき内容。
 少し悪い試合。

GTNA王座戦:スティング(ch)vs.ジェフ・ハーディ
 1分。実質スコーピオン・デス・ドロップ1発。
 いや。もう醜態を晒した、という他ありません。

総評
 タッグ、Xは安定基盤になっているし、RVD、マットの買い物もお買い得。
 しかしトップが全てを台無しにしている。
 アンダーソンもトップとして引っ張るようになるかと思いきや中々大成してくれない。
 (執筆日:3/17/11) 
DVD Rating:☆☆☆☆☆

注目試合の詳細

なし

試合結果

@ノーDQフォールズ・カウント・エニウェア:ブリー・レイvs.トミー・ドリーマー
Aノックアウツ・タッグ王座戦:アンジェリーナ・ラブ、ウィンター(ch)vs.サリータ、ロジータ(新チャンピオン!)
Bファースト・ブロッド・マッチ:ヘルナンデスvs.マット・モーガン
CXディビジョン王座戦、アルティメットX:フランキー・カザリアン(ch)vs.ジェレミー・バックvs.マックス・バックvs.ロビーE
Dタッグ王座戦:ビア・マニーInc(ch)vs.インクInc
Eマット・ハーディvs.AJスタイルズ
F#1コンテンダーズ・マッチ:RVD vs.ミスター・アンダーソン(ダブル・リングアウト)
GTNA王座戦:スティング(ch)vs.ジェフ・ハーディ